第31回オリンピック競技大会・女子トランポリン予選/決勝

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第1演技
第1グループ
JURBERT Marine FRA ノーミスで安定した演技であった。
AHSINGER Nicole USA 中心位置からかなり外れての実施が目立った。
RENTE Ana POR 最初の予備ジャンプの段階でブレながらスタートして着地一もブレ気味になってしまった。 
PAGE Bryony GBR 非常に美しい実施を見せて、Eスコアでこれまでで最高得点。
ADAM Leonie GER Dスコアの低い演技で得点が伸びず。
PAVLOVA Yana RUS 終始美しい姿勢で演技。
KHILKO Ekaterina UZB 跳躍時間点が17.270と最高点を出したほか、実施も安定していた。
MOSKVINA Nataliia UKR 高さが十分あるいい演技。
第2グループ
GOLOVINA Luba GEO 最後のフルインフルアウトが途中でタックになる。
MACLENNAN Rosannagh CAN 各種目高さのある実施でうまくまとめてきた。
HE Wenna CHN 左右のブレがあったが、姿勢や体の開きのタイミングは非常によかった。滞空時間点はダントツの17.600
LI Dan CHN 宙返りの高さが落ちず、最後のパイクインバラニアウトも高い位置で回っていた。
DRISCOLL Katherine GBR LIの後の演技であれば高さが不足している印象がぬぐえず。
中野蘭菜  JPN 最初に難しい宙返りを続けて観客も盛り上がった。しかし、途中で着地前に膝が曲がるミスが出て得点が伸びず。
PIATRENIA Tatsiana BLR 高さを維持して難度の高い技もまずまずの実施。
HARCHONAK Hanna BLR タックバラニーアウトで大きく膝が割れたのが見られた。途中でラインも踏んでいた。
第2演技
第1グループ
JURBERT Marine FRA 予備ジャンプ途中で一旦中断。演技は10種目行ったが、最後のフルインフルアウトを決めた後、着地が止まらず前に倒れてしまった。悔いの残る結果となった。
AHSINGER Nicole USA 高さが低く、前後のブレも大きかったが、フルインフルアウトまでまとめた。やはりEスコアも伸びず。
RENTE Ana POR ハーフアウトトリフィスで高さも維持しながらいい演技を見せた。
PAGE Bryony GBR ハーフアウトトリフィスをパイクとタックで2回実施。姿勢もまずまずで素晴らしい出来。観客も盛り上がった。
DAM Leonie GER 3回宙はなかったものの、ひねり技でしっかりと決めて得点を稼いだ。
PAVLOVA Yana RUS ハーフアウトトリフィスを2回実施。しかし1か所膝の緩みが出てしまった。跳躍時間点の修正が入り、0.620上がった。
KHILKO Ekaterina UZB タックハーフアウトトリフィスから始めていい出来を見せた。
MOSKVINA Nataliia UKR タックダブルバックで大きく前に外れて出てしまい、演技終了。
第2グループ
GOLOVINA Luba GEO 前後のブレが大きく、マットギリギリの実施もあったが何とかノーミスで耐えた。跳躍時間点も実施点も高得点をマーク。
MACLENNAN Rosannagh CAN 高いパイクハーフアウトトリフィスをうまく決めた後、安定してタックハーフアウトトリフィスを決めた。ダントツのトップに立った。
HE Wenna CHN ハーフアウトトリフィスを2回決め、さらにフルインフルアウトも綺麗に決めて演技を終えた。しかし、MACLENNANには追いつけず。
LI Dan CHN 高い2つのハーフアウトトリフィスの他、バラニインルディアウトなども高さを維持してしっかりと決めた。MACLENNANを逆転してトップに立った。
DRISCOLL Katherine GBR ハーフアウトトリフィスは高さが前の3人よりも低かった。また、最後のフルインフルアウトは後ろに大きく宙返りが流れてしまった。それでも何とか4位に入ってきた。
中野蘭菜 JPN タックハーフアウトトリフィスをしっかりと決めた。膝が緩んでいた印象の箇所もあるが、フルインフルアウトまで演技をまとめ、現時点11位に入ってきた。
PIATRENIA Tatsiana BLR 高いパイクハーフアウトトリフィスを決めた後も高さを維持し、最後はミラーを見事に決めて中国勢を抑えてトップに。
HARCHONAK Hanna BLR 3回宙こそなかったが、ルディーインバラニーアウトなど、いい実施で最後までまとめた。
決勝
GOLOVINA Luba GEO 実施で大きく乱れて途中で演技を終了。
PAGE Bryony GBR 難度では落ちるものの、非常に高さもあり、安定性のある演技を続けた。予選より大幅に得点を上げ、56点を超えてトップに立つ。
HARCHONAK Hanna BLR 途中からジャンピングゾーンを外れ出し、最後にカラー上に着地して演技終了。
DRISCOLL Katherine GBR 高さが不足気味の印象で、実施も余裕のない印象。ノーミスではあったが得点を伸ばせず。
HE Wenna CHN 予選と同様、ハーフアウトトリフィスを2回決めたが、実施点で及ばず現時点で2位。
MACLENNAN Rosannagh CAN 予選と同じく、ハーフアウトトリフィスの高さは素晴らしく、フルインダブルアウトも余裕を持って決めた。最後のフルインフルアウトもまとめてトップに立った。
LI Dan CHN MACLENNAN と同じくハーフアウトトリフィスは高さのある実施。各種目で安定感のある実施。しかし、。
PIATRENIA Tatsiana BLR 予選トップの緊張感の中、パイクハーフアウトトリフィスを決めたものの、9種目目でやや乱れた。ミラーはしっかりと決めた。
この結果、MACLENNANがロンドン五輪に続いて優勝。見事に2連覇を飾った。トランポリン競技における連覇は史上初。銀メダルには予選7位のPAGEが実施点で決勝で最高点をマークし、イギリスに初めてメダルをもたらした。3位には中国のLI が入った。中国が金メダル、銀メダルを逃すのはアテネ五輪以来3大会ぶり。
日本の中野は、山本監督が「めちゃくちゃ緊張していた」というくらい、本来の演技を実施できなかった。これまで必ず勝てていた選手たちよりも下回る結果となったが、今大会の経験は東京に向けて必ず生きてくるはずである。特に今回は銀メダルを獲得したPAGEは世界選手権でも4位が最高の選手で、五輪本番で見事に最高の力を発揮した。こういった選手の活躍を目の当たりにしたことを活かし、今後の活躍に繋げてほしい。
決勝順位
1位 MACLENNAN R CAN 56.465
2位 PAGE B GBR 56.040
3位 LI D CHN 55.885
4位 HE W CHN 55.570
5位 PIATRENIA T BLR 54.650
6位 DRISCOLL K GBR 53.645
7位 GOLOVINA L GEO 51.010
8位 HARCHONAK H BLR 5.700
※予選
13位 中野蘭菜 96.775