新体操 WCCポルチマン大会2024レポート

報告者:高橋瑛味子・穴久保璃子

【島﨑もも】
●ボール
初めての海外試合の1種目目で緊張の中序盤のDAの転がしから大きく跳ねてしまい、予定されていたコンバインを実施できなかった。Rのキャッチでは両手受けとなる場面が2箇所出てしまった。
また、Rの背面受けでも大きく場外に出て予備手具を使用した。予備手具の判断が遅くなったことでドゥバンフェッテ、ステップが全て抜ける演技となってしまい、その後音楽に遅れラストのDAは音楽無しのポーズで終えることとなった。
その他DBは比較的丁寧に実施できたが、リスクに対する判断、瞬時に取り戻す対応力が必要だと感じた。

●フープ
1つ目のステップまで丁寧に実施、1つ目のコンバインでバランスが甘く流れてしまった。
もぐりシリーズが投げのみで実施できず、ジャンプターンのシリーズはフォームの実施減点が入るジャンプとなった。
DAでは大きく投げすぎたことにより転がしのキャッチが抜けてしまい0.5を失った。
予定されたプログラムが実施できずに悔いが残るが、その他のDAに関しては6.0に乗ったことは大きな収穫である。
演技全体がゆったりとしているため今後はスピード感、曲全体の表現については課題である。

●リボン
曲を変更し1つ目のステップは、キャラクターをしっかり表現することができた。
2箇所のコンバインが流れてしまい、DAも同時にノーカウントとなり、後半は音楽のズレによってラストのDAを1つ抜いた演技となった。
DAの描き、回転不足が何箇所か見られたが曲調が変わる中でしっかりアクセントを出して表情もはっきりと出し切れた演技となった。今後はRの内容の見直し、予備動作の工夫が必要と感じた。

●クラブ
序盤のDAで体に近くなりすぎキャッチミスがあったが瞬時に判断しパンシェターンは回転数を伸ばすことができた。しかし終末は大きく1歩出てしまった。
1つ目のステップは音楽に遅れてしまったがすぐ取り戻した。もぐりシリーズのRでは加点がつけれず、その後のDAは回転不足となった。
ドゥバンフェッテは回転数を省いてしまったが、全体的にのびのび演技することができた。
曲調を把握し、力強さを全面に出すことが課題である。

ボールの大場外という大きなミスがあったが、その他3種目は落ち着いて演技することができた。予定された演技がこなせていないところからDカウントを伸ばすには熟練という大きな課題をクリアすることである。

総合21位 110.950
フープ(DB8.0/DA6.0/A7.5/E7.7 29.20)
ボール(DB7.1/DA4.9/A6.65/E6.8/P0.35 25.10)
クラブ(DB9.2/DA5.2/A7.5/E7.4 29.30)
リボン(DB8.1/DA4.3/A7.75/E7.2 27.35)

【丸山莉奈】
●ボール
序盤から緊張が見られ、コンバインDBの2つ目が不正確な実施となってしまった。また足けりRも回転不足となってしまったが、勢いを失うことなく最後まで演技することができた。
しかし、音楽が終了した後にポーズを実施したため音楽なしの終了となり、最後の冷静さに欠ける部分があった。
まだ踊りこなせていないところがあるが、美しさと強さを各パートでしっかり表現していくことで作品全体のテーマをしっかりと出していきたい。

●フープ
2年目の演技であるがミスしたくないという気持ちが強くなり序盤から、コンバインDB・DAにミスが出てしまった。
また、大そりジャンプの踏み切りのタイミングが合わず跳べないというミスもあり繊細さに欠ける内容となったが、ミスしそうなところを大きなミスに繋げすに集中できた点は良かったと感じる。
ミスしたくないという気持ちが緊張に大きく繋がり、いつもしっかりと実施できているところでタイミングが合わなくなっていたため、どんな状況でも「いつも通り」実施できるよう練習していきたい。

●リボン
スタートのコンバインDBで操作が不明確となり2つ目のバランスがカウントされなかったが、曲のエネルギーや動きのパワーを失うことなく演技することができていた。
中盤のドゥバンフェッテでリボンが少し絡まり3回目以降カウントされず、そのあとのもぐりシリーズも軌道が乱れ回転不足となりDBの得点を大きく落とすことになったのは悔いが残る。
リボンの描きに強さがなくなってくるため全体的なパワーアップが必要であるが、ミスを恐れることなく実施できた点は初日から1つ成長できた部分であった。

●クラブ
前半の音のズレや後半のテンポアップしてきたときに起こる音のズレが出てしまったが、4種目通して1番クリアに実施することができた。
中盤の前方Rのシリーズが抜けてしまったことや、ドゥバンフェッテの最終回転が取り切れていない部分がある。
Rの加点を含めてやり切ることで得点に繋がってくると感じた。

4種目を通して大きなミスなく実施した点は、丸山選手の持つ集中力の強さが良い方向に出たと感じる。
しかし今回出場している海外トップ選手は、集中力に加えてどの場面においてもエネルギーがあり四肢の緩みも少ない選手が多かった。DB・DAの強さはもちろん、身体難度もクリアで実施減点がほぼ入らないところも強みではないかと思う。
今シーズン、シニア1年目ということもあり現在は技をこなすことに必死ではあるが、今後、DBの精度やDAを明確にすること、1つ1つの技や動きにしっかりとエネルギーを出し魅せる力をつけることで着実に得点に繋がっていくと感じた。
今回経験したことや出た課題をしっかりと改善し、どの試合においてもまとめるのではなく挑戦していく強さを身につけていきたい。

総合27位 107.900
フープ(DB7.3/DA4.5/A7.3/E7.55 26.65)
ボール(DB8.6/DA4.8/A6.95/E7.5/P0.05 27.80)
クラブ(DB9.1/DA4.3/A7.45/E7.55 28.40)
リボン(DB6.6/DA3.7/A7.6/E7.15 25.05)

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