新体操WCミラノ大会2023レポート①
2023年7月21日〜23日、イタリア、ミラノにて、WCミラノ大会が開催され、個人57名、団体16ヶ国が参加する。
日本からは、個人 山田愛乃選手、団体はフェアリージャパンPOLA選抜団体チームが出場する。
世界選手権前の最終試合となるため、選手たちはもちろん、コーチ、審判にとっても緊張感漂う試合となることが予想される。
個人総合(7月21・22日)
【山田愛乃】
・ボール
演技前半、緊張からボールが手についていない様子があり、Rでの両手取りや力みからDBの見せ方が甘くなってしまった部分があったが、最後まで冷静に判断をしミスなく踊り切ることができた。
・フープ
スタートからメリハリある強い動き、表情で踊ることができ、1つ1つの技がはっきりと見えた。
しかし、いくつかの投げにおいて軌道に乱れがあり、2つのRが回転不足により切れる形となってしまった。直近の試合の中で1番良い身体の動きだっただけに悔しい結果となった。
・リボン
序盤、テンポの良い曲に合わせ歯切れの良い演技を披露していたが、パンシェのコンバインバランスに時間がかかってしまい、後半にかけ徐々に曲に遅れる形となった。そのため、最後のRは音なしで終えてしまい、Aの点数に響く結果となった。
身体の状態は良くなってきているだけに、DB中の操作の不明確さやRの回転不足によるDB得点の取りこぼしは勿体無い。世界選手権までに細部まで意識の届いた演技ができるよう練習を積んでいきたい。
・クラブ
スタートRの投げが乱れたことで少し反応が遅れ、1本落下となってしまった。しかし、その後すぐに切り替え、終盤までエネルギーが落ちることなく動きの強さが見えた1本であった。
クラブはDBの実施度も上がってきており、前大会(クルジュナポカ大会)にて取りこぼしてしまったDAの精度も増してきている。
今後、つなぎの動きやDBの見せ方などにもこだわりを持ち、作品の完成度を上げていきたい。
ボール 28.600 (D13.70 A 7.45 E7.50)
フープ 28.000 (D12.70 A7.60 E7.70)
リボン 26.700 (D12.10 A 7.15 E7.45)
クラブ 27.800 (D13.20 A 7.50 E7.10)
総合 33位
団体総合 (7月21・22日)
・フープ
前大会を終えてから、団体として最も重要な“合わせる”と言うことをポイントにおき、演技の細かい部分まで見直し練習を積んできた。そのため、多少投げが乱れても周りの状況を瞬時に判断し、ミスを最小限にとどめることができるようになった。
試合において、すべての技が完璧だったわけではないが、大きなミスなくまとめることができたのは、チームとして自信となる1本であった。
しかしながら、キャッチの際の移動減点が大きく、演技全体の評価を上げ切ることは出来なかった。たとえ移動したとしても、その移動が動きとなり、演技のテーマを表現する要素となれば芸術点はもっと上げられるように思う。
フープ 33.800 (D18.60 A7.75 E7.45)
出場選手:鈴木歩佳、稲木李菜子、中村知花、西本愛実、今岡里奈
・ボール2リボン3
前半から落ち着いた演技を披露していたが、中盤CC連係において判断ミスがあり成立しない形での実施となった。その直後、リズムが狂いリボンに結び目ができ、そのまま演技を続ける形となったが、なんとか最後まで落下ミスなく持ち堪えることができた。
メリハリある演技で会場を湧かせる場面もあったため、完成度の高い演技ができず悔しい思いは残るところだが、明日は全ての技を正しい形でやり切り審判からの評価を上げられるよう取り組みたい。
ボール2リボン3 29.850 (D15.50 A7.70 E6.65 )
出場選手:鈴木歩佳、稲木李菜子、中村知花、西本愛実、田口久乃
団体総合 5位
明日の種目別決勝には両種目とも出場する。
一日で2種目行うのは世界選手権と同じであるため、2種目良い形でまとめられるよう挑戦したい。