第2回世界ジュニア新体操選手権大会レポート①

報告者:新体操強化本部

7月7日~9日、ルーマニアのクルジュナポカにおいて、第2回世界ジュニア選手権大会が開催され、個人59ヶ国、団体37ヶ国が参加した。2年に1度行われるこの大会は、2019年7月にモスクワで第1回が開催されたが、その後新型コロナ感染症の影響で延期となり、今年第2回が開催された。この試合は、個人総合は行われず、個人予選の4種目の合計点と団体の2種目の合計点で競われるチーム戦と、団体総合、個人種目別決勝、団体種目別決勝が行われる。

【個人競技】
日本からは丸山莉奈選手が個人4種目に出場した。前日のポディウム練習では、15分間の中で団体と丸山選手がすべての種目を行うため、体力的にもきつく、集中力を持続することが出来ずに不安の残る練習となってしまった。しかし1種目めフープの演技で登場した丸山選手は、非常に落ち着いており、1つ1つ丁寧にほぼすべてプログラム通りに演じ切った。途中DAの背面投げが流れ、少し移動になってしまった部分はあったが、大きな乱れにはならず受けのDAも実施出来た。

2種目目のボールはMGバランスの難度の止まりが甘く流れてしまったが、全体的にはとても良い出来で、丸山選手の持つ美しい線をしっかりアピール出来ていた。動きの大きさやしなやかさが増し、CS以降D得点を上げるべく、難易度を上げてきた内容もしっかりとこなせるようになってきた。明日の2種目も1つ1つ丁寧に演じ切って、Dの取りこぼしのないようにしたいところである。

●フープ  D 11.50 (DB 7.8 / DA 3.7) A 7.50 E 7.40 26.40(24位)
●ボール  D 12.00 (DB 7.1 / DA 4.9) A 7.50 E 7.65 27.15(14位)

フープのトップは地元ルーマニアのLICA Amalia選手。地元の大きな声援の中、ひるむことなくリスキーな技を次々に決め、32.15の高得点を叩き出した。ボールでもGARAC Lisa選手が難易度の高い演技をしっかり決めて30点に乗せて4位となり、地元ルーマニアの選手の活躍が光った。ボールではブルガリアのKRASNOBAEBA Eivira選手が無駄のない美しい演技でトップになっている。

【団体競技】
団体には昨年のトライアウトで選抜されたジュニアTA団体が出場した。結成から8ヶ月、月に1度
合宿で作品練習のみに終始することなく、基本の徹底と美しさにこだわって練習してきた。まだまだ課題はあるものの、3月からの国際競技会への出場で、徐々に競技力・チーム力も向上してきた。

日本は37チーム中37番、ロープからの試技であった。ロープは団体でしか使用せず、国内大会ではロープに触る機会もなかったため、ロープの操作が課題であり、ロープ捌きの悪さから演技が繋がらないことも多々あったため、練習に非常に時間のかかった種目である。最初のCRの土台でロープが垂れ下がってしまい、そこをくぐり抜ける選手が引っ掛かってロープが落下になるミスが出てしまった。次にすぐに交換が控えていたため、ヒヤッとするミスであったが交換に少し遅れ、投げも少し乱れたがその後はミスを続けることなく最後まで堂々と演技をした。キャッチの基準が出来ない部分があったが、交換や連係の移動も最小限にとどめることが出来た。
諸外国に比べ、練習スタートのロープ操作の未熟さからD得点が低く、最初のミスは痛かったが、芸術点では評価が高く、本日ロープを行ったチームの中では7位につけた。明日のボールは試技順1番で登場する。

●ロープ5 D 11.40 (DB 5.0 / DA 6.4) A 7.80 E 6.50 25.70
出場選手:田中友菜、西寿里愛、花村夏実、真嶋あのん、松田凜

 

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