2023アジア新体操・アジアジュニア新体操選手権レポート2

報告者:新体操強化本部長 村田由香里

大会2日目(6月1日)
昨日、本日の結果にて、国別対抗(個人の得点+団体の得点)、シニア、ジュニア団体総合の順位が決定する。シニア個人は、この2日間が個人総合の予選となっており、3種目の合計点にて上位18名が個人総合に出場する。ジュニア個人は、今大会個人総合がないため、この2日間の順位にて種目別決勝進出者が決定する。

●シニア個人(国別対抗、個人総合予選)
【喜田未来乃】
投げのズレが多少あったものの、臆することなく果敢に攻めたクラブの演技は貫禄さえ感じるものがあった。ジャンプターンのスピード、開脚度には課題が残るが、その他の投げ技や身体難度は精度が増しており、この種目でも31点台にのせることができた。
2種目めリボン、湿気も含みやや裾の動きが悪かったが、大きく乱れることなくまとめることができた。リボンの形状が不明確なため、DB.DAともに影響が見られる、また、コンバインのバランスなどとまりが甘いところは確実に修正し更に確実な実施が必要である。
クラブ  31.200 (D15.700 A 7.850  E7.650)
リボン  28.650 (D13.300 A8.000 E7.350)

【山田愛乃】
1種目めクラブ、『成功させたい』と言う欲が体を硬直させ、いつもなら冷静にさばけるスタートRのキャッチにて落下、その後もミスが続いてしまった。たとえ大きなミスが出てもすぐに切り替え、最後まで冷静に演技する必要があったが、1つのミスに留められずとても悔しさの残る演技となった。
試合直前はとても良い状態で準備ができていたからこそ、マットに入る瞬間の覚悟の決め方や意識の持ち方を上手くコントロールしなければならないと改めて感じた。
2種目めリボンでは、Rの終末での乱れや不明確な実施のDAがいくつかあったが、全身で音を感じながらも冷静に判断をし、強いエネルギーが見えた1本であった。
クラブ  24.450 (D12.100 A 6.900 E5.750 減点0.30)
リボン  28.650 (D13.800 A7.650 E7.200)

本日2日に開催される個人総合には両名が出場する。上位5ヵ国までが世界選手権出場権2枠を獲得できる。(重複国除く)ここから体力勝負になってくるが、集中を切らさず4種目やり切りたい。

●シニア団体総合後半戦 ボール2+リボン3
【シニア団体】
スタート複数投げにて片方のボールが大きく、場外にてキャッチ。コンバイン難度において、一名ボールが汗で滑り落下、身体難度をやれずに次の連係に進むなど、序盤から安心できない場面が見られた。いつもより注意深く、また力強くリボンを操作するようにしたものの、汗や湿気を含んだリボンはなかなか思うようにコントロール出来ず苦しんだが、大きなミスは最小限に抑え終盤を迎えた。最後の見せ場であるリボンをリボンで投げる複数投げにて、リボン同士が上手く滑らず1本失速する形となってしまった。一つずつのクオリティは上がってきているため、種目別決勝に向けて調整を行い、自信を持って見せ切りたいと思う。

ボール2+リボン3  29.050 (D15.10 A7.700 E6.550 減点0.30) 3位
団体総合 3位
出場選手:鈴木歩佳、竹中七海、稲木李菜子、西本愛実、田口久乃

●ジュニア個人(国別対抗 4演技合計点)
【丸山莉奈】クラブ、リボンに出場
試合2日目も緊張感がある中、一つ一つ冷静に確認し本番に臨んだ。クラブはスタートから勢いもよくパワーもあったが、それが逆に投げ受けが乱れる原因となり危ない箇所がいくつかあった。最後のRで後ろに投げてしまい、クラブで抑えきれず落下。最後の集中力に欠ける内容となった。
リボンも前半伸びやかに動くことができていたが、中盤Rから少しずつテンポが狂い、ステップの入りで体に巻きついてしまうミスが出た。それでもすぐに対処し、ラストのRまでやり切ることができたが、防げたミスだけに悔しい結果となった。
クラブ  25.000(D10.700 A7.300 E7.050  減点0.05)
リボン  25.700(D11.200 A7.450 E7.100  減点0.05)

本日3日から行われる種目別決勝では、今大会で出ている課題を改善し、1つでも多くの収穫を得られるようにしたい。

●ジュニア団体総合後半戦 ボール5
【ジュニア団体】
『絶対に落下しない』という思いが強く、両手受けが目立つやや守りに入った演技となった。何とか落下を防いでいたが、最後の複数投げにて2つのボールが近くなり、取りに行った2名の選手が衝突し落下、その後に続く連係も、関わりが不足し不成立となった。
演技を決めたいと思った時に守りに入るのではなく、挑戦していく強さとやり切れるだけの練習が必要であると改めて痛感した試合であった。種目別決勝では、落下減点だけではなく、追加価値を確実に行い高得点が獲得できるよう挑戦したい。
ボール5  26.450  (D12.500 A7.450 E6.500)
団体総合 3位
出場選手:土橋莉子、西寿里愛、田中友菜、真嶋あのん、花村夏実

ジュニア国別対抗 3位

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