第72回全日本新体操男子レポート③
【団体】
団体の予選競技は19日行われ高校生、大学生、社会人の大会から勝ち上がった16チームが参加した。また、決勝競技は20日に開催され予選の上位8チームが決勝に駒に進めることとなる。
最も注目されるチームは全日本インカレ18連勝、全日本選手権5連覇中の青森大学。そこに各カテゴリーのトップチームたちが挑む形である。今年は特に高校生のレベルが高く夏のインターハイの上位チームたちの活躍にも注目された。
そして二日間の激戦を制し優勝したのは、予選も1位で通過した青森大学であった。
青森大学持ち前の大きな移動距離と多彩な隊形変化を武器に青森大学らしい完成度の高い演技を披露し、予選18.575、決勝18.775の高得点で見事6連覇を達成した。
続いて2位に入ったのは井原高等学校である。
同校は今年のインターハイ王者であり、他のチームに真似できない素晴らしい構成力と身体能力を備えたチームである。夏のインターハイでは他のチームを圧倒し完璧な演技で会場沸かせた事は記憶に新しい。今大会でもその強さを遺憾なく発揮し、並み居る強豪たちを抑え青森大学に続く予選18.000、決勝18.200を獲得し見事2位を獲得した。
3位にも高校生。青森山田高等学校が井原高等学校とは全く異なる個性のあるダンサブルな演技で予選17.925、決勝18.075を獲得した。手先の細かい表現を駆使しながらも、それだけにとどまらず兄貴分の青森大学にも勝るとも劣らない多彩な隊形変化を武器に完璧な演技を披露した。
例年上位である福岡大学、国士舘大学はともにミスに泣き予選決勝ともに17点台にとどまり、高校生の後塵を拝する形となった。また、予選では最後の試技順で登場した花園大学は開始1分程度でアクシデントがあり、演技を途中で中止する形となってしまった。
波乱ずくめの団体競技ではあったが、高校生が並み居る大学生たちを抑え2位、3位の座につく事は過去に事例がなく、今年の高校生たちのレベル高さが伺える大会であった。