第37回世界新体操選手権レポート2

報告者:山﨑浩子

現地9月17日、世界新体操選手権バクー大会2日目は個人総合予選、種目別予選、種目別決勝、国別対抗戦が行われた。
本日は2種目目。日本はボールの演技である。

大岩千未来は、昨日より落ち着いていたが中盤のAD(加点対象となる手具操作)で、バウンドしたボールを背面でキャッチする際に落下。
すぐに取り戻して、後半はこらえた演技。
D1(BD身体難度、Sステップ)4.6
D3(AD、Rリスク=手具を投げ上げ、2回転以上の転回を行う)7.0
E(実施)7.300 計18.900
まだ得意のローテーションが決まった感じがしない。

皆川夏穂は昨日と同様落ち着いて演技していたが、前半を丁寧にやり過ぎたか、中盤から後半にかけて少しずつリズムが狂い始め、両手キャッチがあったり、ADがいくつか抜けたりした。
D1 4.2
D3 8.0
E  8.100 計20.300

前半2種目を終えて1位はロシアのDina AVERINA。
今日のボールでも、大きなミスなくよどみなく演技した。
D1 5.0
D3 9.5
E  9.200 計23.700

2位はイスラエルのASHRAM。
昨日はボールでミスが出たため、今日のフープの前半は慎重であったが、中盤から後半にかけてダイナミックになっていった。
D1 5.3
D3 9.5
E  8.750 計23.550

3位はブルガリアのKALEAN。
フェッテローテーションが今日は決まり、2種目を21点台に乗せた。
ボール
D1 5.2
D3 7.9
E  8.350 計21.450

4位イスラエルのZELIKMAN
5位イタリアのAGIURGIUCULESE
6位ベラルーシのHALKINA。
7位イタリアのBALDASSARRI
8位USAのGRISKENAS
9位ウクライナのNIKOLCHENKO
10位に皆川

大岩は現在19位。

ブルガリアのTASEVAは、ボールの出だしのADがプログラム通りにいかず、全体的にとても緩いと感じられた。
D1 4.8
D3 7.2
E  7.500 計19.500
TASEVAは現在16位。

ロシアのArina AVERINAは、昨日のフープには出場せず、ボールの種目に登場。
個人総合決勝に残るには1種目も失敗できないため多少慎重であったが、大きなミスはなかった。
D1 5.1
D3 9.0
E  9.150 計23.200

ベラルーシのSALOSは今日のフープに登場。
多彩なADを次々とこなして、22点台に乗せた。
D1 4.8
D3 8.9
E  8.400 計22.100

ロシアとベラルーシは、Dina AVERINAとHALKINA以外はまだ1種目しか行っていないため、個人総合のランキングに入っていない。
しかし、ロシアはArina AVERINAかSELEZNEVA、ベラルーシはHARNASKOかSALOSが必ず上位に食い込んでくるため、皆川も大岩も2つ順位が下がることが予想される。

初日に大きなミスが出たジョージアのPAZHAVAは今日のフープで20.950を出した。
個人総合予選はベスト3種目の合計のため、現在は31位であるが、残り2種目にミスがなければ、大岩を越すのは確実であろう。

個人総合決勝に進めるのは24人(各国最大2名)。
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とにかくベストを尽くして、なんとか24人の中に入り、オリンピックへの切符を獲得するためのスタートラインに立ちたいものである。