第1回世界ジュニア新体操選手権1日目報告1

報告者:山﨑浩子

第1回世界ジュニア選手権は、7月19日、モスクワにて開幕した。
初日は、個人種目別選手権予選ロープとボール、団体は団体総合前半と種目別選手権予選、そしてチームランキング(個人と団体の得点を加算)が行われ、日本からは個人競技に喜田未来乃(喜田純鈴の妹)、団体には選抜団体チームが出場した。

<個人種目別予選>
ジュニアの個人は各国1名~4名が参加し、ロープ、ボール、クラブ、リボンの4演技を行う形式。
日本は1名しか参加していないため、喜田が全種目を演技することになる。

喜田はボールの種目から。
緊張でボールが手についていない感じがしたが、前半はなんとか切り抜けた。
しかし中盤のADで落下し、場外へ。
ボールの指回しの際にも落下があり、
D難度点 8.100 E実施点 5.400 場外ペナルティ0.6 計 12.900

続くロープの種目も動きが硬く、Rで落下。他の個所はなんとか抑えた。
D 6.600 E 6.650 タイムペナルティ0.05
計 13.200

ロープの現在の1位はロシアのSIMAKOVA Anastasia
D 10.900( D1 4.9 / D3 6.0) E 8.900  計19.800
*D1はBD(身体難度)S(ステップ)
*D3はAD(加点対象となる手具操作)とRリスク(手具を投げ上げ、2回転以上の転回を行う)

ボールの現在の1位は同じくロシアのKRAMARENKO Lala
D 12.800 (6.1 / 6.7 )E 9.200 計 22.000
KRAMARENKO は、ドゥミポワント(かかとを上げた状態)でのパンシェローテーションで6回ほど回り、抜群のBDのクオリティを見せた。
ジュニアは身体難度の数が7個に制限され(シニアはMAX9個)ているが、それでも6.1を獲得している。
計22.000は、シニアでも十分メダル争いができる点数であり、格というより次元の違いを見せつけた。

<団体総合前半>
団体はフープ5とリボン5を交互に行った。
日本は今日はフープの種目。

いくつか加点対象の手具操作を抜き、ダイブロールの連係ではひとりの選手がくぐれなかった。
しかし全体的には崩れは少なく、まとまった演技を見せることができた。
D 10.900( D1 4.4 / D3 6.5)E 7.200 計 18.100
*D1はBD、ED(交換)、S
*D3はC(連係)とR

アジア選手権の時のほうが出来は良かったが、点数はこちらのほうが高く、チーム最高得点となった。

出場選手
加藤羽乃
馬場さくら
中村知花
白川愛侑子
筋野麗美

前半1位はロシア。
軽やかにスピーディーに、そしてなんとも楽しそうに演技して、地元開催のプレッシャーを感じさせない演技であった。
点数も
D 18.200( 6.2 / 12.0)E 8.700 計 26.900
で、シニアよりも上を行く勢い。
前半2位がベラルーシ、3位がイタリアであるが、どちらも25点台に乗せていて、シニアとなんら変わりがない。
体が軽い分キレが良く、いまのルールに適しているのはむしろジュニアなのであろう。

前半を終えて日本は9位であるが、1位から12位までがフープを行ったチーム。リボンは扱いが難しいうえに難度点が入れづらいため、リボン1位のスペインでも16.850。
よって明日、フープの演技をするチームが上位に食い込んでくると思われる。
日本は現在の位置より下がることが予想されるが、とにかく自分たちが納得のいく演技をすることが重要であろう。

明日は後半戦が行われる。
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