第71回全日本新体操選手権レポート④女子団体総合
【団体総合】
優勝の座に輝いたのは、武庫川女子大学であった。悲願の初優勝である。得点38.000
昨年度は全日本選手権に出場出来ず悔しい思いをしたが、その悔しさを力に変え今年の結果に繋げた。表彰式後インタビューでの選手達の満面の笑みがとても輝いて見えた。
フープ5では独創的な音楽に独創的な演技構成で観客を魅了した。ダンスステップコンビネーションも音の特徴を表す動きで独特の世界観を表現した。コラボレーションリスクもオリジナリティーが高く、演技にも同時性を感じた。交換や連係で多少の移動は生じたが大きな落下ミスなく纏める。
ロープ&ボールでも非常に音楽の特徴を捉えたダンスステップコンビネーションを組み込み、連係も独創性の高い演技であった。同時性にも優れ、計算された演技構成には無駄がなく動きの繋ぎもスムースであった。
リスキーな連係を多く組み込みながらも、2種目共に大きなミスなく纏めた選手達は見事であった。
・フープ5 Dスコア13.000 Eスコア6.450得点19.450
・ロープ&ボール Dスコア11.500 Eスコア7.050 得点18.550
2位は常葉大学附属常葉高等学校/静岡RG。得点37.800
フープ5では最高得点の20.300を叩き出す。身体難度が明確に評価でき同時性にも優れている。コラボレーションリスクも独創性に富み音楽に合った表現力で観客を魅了した。後半にかけてたたみ込むように技の連続を見事に成功させた。
ロープ&ボールも熟練度を感じさせる演技で大きなミスなく纏め上げる。身体難度の実施が明確であり、美しさを感じた。フープの力強い演技とは対照的で、流れる曲調の中にも動きのアクセントを感じる演技であった。
・フープ5 Dスコア12.900 Eスコア7.400 得点20.300
・ロープ&ボール Dスコア10.700Eスコア6.800 得点17.500
3位はすみれRG/金蘭会高等学校。得点37.550
フープはヴォーカル入りの音楽に合わせて独創的なコラボレーションリスクや交換を次々とこなす。全てリスキーな投げ受けで、成功するたびに歓声があがる。交換の投げ受けのバリエーションが豊富でありスリルを感じた。大きなミス無く演技を纏め見事であった。
ロープ&ボールもフープに負けじと攻めの演技であったが交換時に1ヶ所落下ミスが生じてしまった。しかしその後も次々とリスキーな交換、連係をこなしミスを忘れさせるような後半の盛り上がりで締めくくる。投げ受けの度に次はどのような技が繰り広げられるのかと、ワクワクする気持ちにも駆られた。
・フープ5 Dスコア13.100 Eスコア6.650 得点19.750
・ロープ&ボール Dスコア12.100 Eスコア5.700 得点17.800
個人競技同様に、団体競技でも落下ミスが勝敗を大きく左右する。団体総合では高校生チームの活躍が目立った。明日28日は種目別決勝が行われる。