世界新体操選手権大会日本代表第二次選考会2日目レポート

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 5月6日、世界新体操選手権大会日本代表第二次選考会 兼 ユニバーシアード日本代表決定競技会の最終日が代々木第一体育館で開催された。
 個人競技の前半戦でトップに立っていた日高舞(東京女子体育大学)は、後半の種目・ボールでも難易度の高い技を次々と決めた。特に難度や投げ技に関してはスカッとするほどの思い切りの良さで、前日のフープに続いて25点台をたたき出した。
 しかし最終種目のリボンでは、リボンが身体に軽くまきついたあと投げの予備動作で落下。集中力が切れて、不本意な出来となった。
 前半戦2位の井上実美(飛行船新体操クラブ)は、3種目目のリボンで身体に巻き付き、全体的にリズムが狂ったままとなってしまった。最終種目のボールでも動きの堅さが見え、3位に。
 井上に代わって2位となったのは大貫友梨亜(東京女子体育大学OG)。最後のリボンの種目でピボットが決まらなかったり、落下ミスがあったりしたが、4種目を通じてうまくまとめたと言えよう。
 4位には、自分の力を出し尽くした庄司七瀬(東京女子体育大学)が入り、日高と大貫がユニバーシアード代表、井上と庄司がワールドゲームズ代表となった。
 5位の浅沼圭(東京女子体育大学)は自分のカラーをよく知っており、スピード感溢れる演技を見せた。
 6位の穴久保璃子(イオン)と7位の中津裕美(東京女子体育大学)は、なんでもないところからミスが出てしまったが、線の美しさを持っている。
 今大会でユニバーシアード代表とワールドゲームズ代表を決定したが、9月に三重県で開催される世界新体操選手権の日本代表決定競技会は6月27日、28日に東京体育館で行われる。今大会の総得点の二分の一を持ち点とするが、ひとつミスが出れば、1種目で2~3点の違いが出るため、まだまだ多くの選手たちに、世界選手権代表になれるチャンスは残っていると言えよう。
 団体競技はリボン+ロープが行われた。どのチームもミスが多く、いまひとつ構成が見えづらかったが、最低限のミスで抑えるという強さを持った東京女子体育大学がユニバーシアード代表となった。
■日高舞コメント
 最悪のコンディションの中では、いまの自分の力を出せたと思います。今日の2種目については課題も多いですし、やりきれてない部分はありましたが、今大会においては悔いはありません。今年から芸術面が重要視されるようになりましたが、曲を感じたり、表情をつけたりすることは自分で考えたりしているので、不安よりももっと観客に見てもらいたいという思いでやっています。最終選考まで日にちがあまりないですが、ミスをなくすることとコンディションを良くして、代表選考という気持ちではなく、海外の試合に出ているような気持ちでやりたいと思います。
■大貫友梨亜コメント
 この大会を迎えるまでには、日が迫るごとに、もうちょっと時間があればいいのにとマイナスな思いがわいてきて、不安で逃げ出したくなることもありました。なので、いまはほっとしています。ミスがあったところは悔しいので、次に向けては不安をなくせるように調整したいと思います。