第69回全日本新体操選手権大会【女子レポート11/25】
大会1日目は個人競技前半2種目と、団体競技リボン5が行われた。
個人競技前半2種目を終えて、暫定トップに躍り出たのは柴山瑠莉子選手である。フープ、ボール共に身体難度要素など申告されている演技内容が明確に見える実施であった。手足の先まで神経が行き届いた演技で、手具の扱いが非常に丁寧である。無駄のない動きの繋ぎは彼女の練習の賜物であろう。2種目ともノーミスの演技であった。ボールでは本日の最高得点を叩き出し観客を魅了した。
フープ16.500、ボール17.000。
2位につけたのは河崎羽珠愛選手。フープは試技順1番の登場でやや硬さが目立った。演技冒頭のフープを捻り回しての持ち替えで落下してしまう。その後は大きなミスなく纏めたが何とか踏ん張った演技であった。ボールは演技中盤の転がしでやや危ない場面もあったが、大きなミスには繋がらず最後まで演技を纏めた。
フープ16.350、ボール16.900。
3位は喜田純鈴選手。全日本ジュニア後にジュニアプログラムからシニアプログラムに変更して今大会に挑んでいる。フープでは演技冒頭のマステリー、続いてのバランス難度、次々とプログラム通りに成功させる。しかし中盤、パンシェバランス中に持ち替えで落下。その後は大きなミスなく演技を纏める。ボールの演技は情感豊かに、喜田選手の持ち味を十分に活かした、伸びやか且つしなやかな動きの中に張りのある動きと難易度の高い技を随所に取り入れた演技を披露した。柴山選手と同じく本日の最高得点を叩き出した。
フープ16.200、ボール17.000。
明日はクラブとリボン。4種目合計得点で個人総合の順位が決定する。入賞圏内は僅差の戦いとなっている。個人総合優勝の栄冠を手にするのは誰なのか、最後まで試合の行方は分からない。
団体競技リボン5は、全体的にミスの目立つ演技であった。
1種目を終えて暫定首位に立ったのは、日本女子体育大学であった。伸びやかで同時性を感じる演技で、工夫されたコラボレーションリスクを随所に取り入れる。演技中盤にリボンの結び目が出来たがすぐにほどけ大きな減点には繋がらなかった。後半のコラボレーションリスクで落下。ミスはあったが演技の構成に大きく響くミスではなかった。
得点15.450。
2位は東京女子体育大学。演技冒頭のコラボレーションリスクを成功させ、力強く伸びやかな演技が次々と繰り広げられる。演技前半の交換の受けでは危ない箇所があったが何とかこらえた感じであった。しかし、後半の交換で1本のリボンが落下、1名の選手が大きく移動してリボンを取りに行き大きな減点に繋がった。リボンは良く動き躍動感を感じる演技だっただけにミスが悔やまれる。
得点15.050。
3位はエンジェルRGカガワ日中丸亀。選手5名ともに身体難度の能力が高くパンシェのローテーション難度は明確にカウント出来た。所々ミスはあったが、演技構成が大きく乱れる事無く纏めた。
得点14.300。
明日のフープ&クラブの演技で団体総合の順位が決定する。
1つのミスが大きく得点に左右する。個人競技同様に熾烈な戦いとなりそうだ。
大会成績など