2016新体操W杯イタリア大会・国際トーナメントレポート2

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現地4月2日、W杯ペサロ大会は個人総合後半(クラブ、リボン)と団体総合後半(フープ&クラブ)が行われた。
<個人総合後半(クラブ、リボン>
日本勢で先に登場したのは早川さくら。
クラブでは、前半のステップで少しもたつく場面があったが、全体的にクリアな演技をした。
そりでのジャンプターンも、きちんとそりが見え、エネルギーのある演技であった。17.750
リボンは大きなミスはなかったが、ローテーションの回転数がもうひとつで、17.400
総合点69.650で終了した。
皆川夏穂はのリボンはダイナミックですばらしい演技であった。
ほぼミスのない演技で17.650。
最終種目のクラブも豪快に演技していたが、バランスの連続で、重心が後ろに引け、クラブをわずかに落下(会場から見ていると、バランスを崩して手をついたように見えたが、本人によると落下)。
大きな難度でミスが出て17.100。
総合点は68.850。
早川は15位で、皆川は22位となり、今大会の結果は早川の1勝となった。
ミスなく演技したときの得点は、早川も皆川も同点。
出す色はまったく違うが、現在の力は互角である。
あとは、4種目をどうまとめあげることができるかにかかっている。
個人総合の1位はロシアのKudryavtseva。
4種目を通じてミスがなく、安定した演技であった。
クラブの演技は手具操作が本当に多彩で、伴奏音楽に乗せた効果音により、近未来的であり、Kudryavtsevaが宇宙人のようにも見えた。
2位はMamun。
敗れはしたが、今大会のMamunはしっかりと鍛え上げてきており、誰よりも芸術性豊かであった。
Mamunを見てしまうと、他の選手(Kudryavtsevaを除く)の新体操が、違うものに見えてしまうほど。
音の使い方、音のとらえ方、力の出し入れ、手具操作の多様性など、どれをとっても異次元である。
Mamunがここまで復活してくると、チャンピオン争いがまた面白くなってくる。
3位はウクライナのRizatdinova、4位は韓国のSon。5位ロシアのAverina、6位にいくつかミスが出てしまったベラルーシのStaniouta。
7位には18点台に3種目を乗せたフランスのMoustafaevaが入った。
17点台後半が出せる選手も多くなってきていて、上位に食い込むことが至難の業となってきた。
が、早川、皆川も17点台後半は出せる選手となったので、種目に穴を作らないようにすれば光が見えてくるだろう。
明日は種目別決勝が行われ、皆川はボールとリボンに、早川はクラブに出場予定(きちんとした速報が出されず、手元集計による)。
<団体総合後半(フープ&クラブ)>
昨日大きなミスで総合での上位進出はなくなった日本(フェアリージャパンPOLA)であるが、今日は気持ちを切り替えてフープ&クラブに臨んだ。
少し作品の中身を変えたことで、移動方向が変わっている。そのことによりフロアー前面の使用がなされていない気がした。
すべてのフォーメーションの移動を大きくすることでもっとダイナミックに見えると思うが、大きなミスはなく17.350。
総合1位はイタリア。
難易度の高い連係をこなし、18.000で2種目とも18点台に乗せた。今大会ロシアは欠場したが、今日の出来なら、ロシアの良きライバルとなるであろう。
2位はブルガリア。
キャッチに移動がある箇所があったが、迫力は満点。17.800
3位はイスラエル。キャッチの移動やパンシェローテーションのバラツキはあったが、相変わらず大きなミスは回避し、17.600。
日本は、フープ&クラブの種目のみ、種目別決勝に出場する。
<インターナショナルトーナメント・ジュニア>
今日は喜田純鈴が登場。
丁寧に演技し、パンシェローテーションも決まっていたが、難易度の高いDERで、クラブに触りながら落下。14.833
ボールはラストのMのキャッチで、ボールを上から手で押さえる形となってしまったが、ほかは実施減点も少なく、美しい演技であった。15.133
山田愛乃のクラブは2本投げが離れたがどうにかキャッチ。
小池夏鈴のボールは出だしのMで落下すると、なかなかリズムを取り戻せず、2回のDERで落下してしまった。
喜田は難度の終末は非常に良くなってきたので、今後はもっともっと技を詰め込んでいってもいいかもしれない。
他の大岩千未来、山田、小池は、世界にたくさんいるすばらしい選手たちをよく見て、この経験を力にしてほしい。
トルコなど、これまでまったく強くなかった国の選手も、難度の質、手具操作の多様性などが上がってきており、日本も遅れをとらないようにしなければならない。
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