SASAKICUP第13回全日本新体操ユースチャンピオンシップレポート②

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5月22日(金)~24日(日)東京体育館にて第13回全日本ユースチャンピオンシップが開催された。大会3日目は、予選で勝ち抜いた40名による決勝競技が行われた。(予選参加人数286名)
今大会を制したのは、猪又涼子選手(伊那西高校)初優勝。全ての種目で15点台にのせ、総合得点61.250と圧巻であった。
予選種目はクラブとリボン、決勝で行われたのはフープとボール。
猪又選手はボールの演技からのスタート。ボールの演技では壮大な音楽にのせて、音楽に負けないスケールの大きな演技を披露した。冒頭のローテーション難度を成功させ演技は波に乗る。スピーディーな動きの中に伸びやかさがあり、手具を遠くで基本に忠実に扱っていた。演技の随所に難易度の高いマステリーを組み込み、投げ受けに工夫が見られるDERをいとも簡単に成功させた。基本に忠実に技を習得しているからこそ難易度の高い技に挑戦することが出来成功するのであろう。彼女のここまでの努力に脱帽である。演技終末もマステリーで締めくくり得点15.200。
フープの演技でも次々と難易度の高いマステリーとDERを成功させ、徒手難度要素も正確にこなした。演技の繋ぎに無駄がなく、ボールと同様、マステリーやDERにオリジナリティーを感じる。演技終末もフープを視野外で跳ね返し見事成功。スピード感とメリハリのある演技は見ていてワクワクした。得点15,550今大会最高得点をマークした。
 2位に入賞したのは古井里奈選手(名古屋女子大学高等学校)であった。
古井選手もボールの演技からスタート。ヴォーカル入りの音楽にのせ、古井選手の魅力を十分にアピールする演技構成であった。ローテーション難度(パンシェターン)は軸に乗り3回転回りきる。軸の引き上がったバランス難度とマステリーを随所に取り入れた演技で観客を魅了、演技終末のDERも見事成功。DERの受け方にも難易度の高さと工夫が見られた。得点14.450。
フープの演技は大きなミスなく纏め上げた。フープの演技でもローテーション難度を成功させ、古井選手の世界観を感じさせる演技を披露した。演技終末もDERで締めくくり会場が沸く。得点15,400。
上位2名猪又選手と古井選手はコントロールシリーズを経て強くなった。難度の精度や演技の繋ぎ、調整力、スピード感など試合を重ねるごとに改善されている。試合の数をこなす大切さを改めて痛感した。
3位に入賞したのは横山あかね選手(飛行船新体操クラブ)であった。非常に関節の可動域が広く、徒手難度要素の実施が明確である。ローテーション難度では軸にきちんと乗りスピード感のある回転難度で会場を沸かせた。徒手難度要素の終末動作が非常にクリアで、回転数に関しては明確にカウントでき、徒手難度中の手具操作も明確に見えた。バランスも軸が引き上がり、開脚度も十分に見えた。マルチプルローテーションやミックス難度を演技に取り入れ、徒手難度で独創性を魅せた。両種目ともに大きなミスなく纏め上げた。
フープ得点14.650。ボール得点13.800。
今大会で個人総合選手権上位15位までが11月に開催される全日本選手権大会に駒を進める。選手たちはこれから試合シーズンに入っていく。更なる飛躍を遂げて全日本選手権ではどのような演技を披露してくれるのか楽しみである。
女子個人優勝 猪又涼子
女子個人2位 古井里奈
女子個人3位 横山あかね