第29回全日本ジュニア新体操選手権大会 男子レポート
10/22(土)の初日は、まず団体からスタートした今年の全日本ジュニア。
団体は全国各地から19のチームが、個人は41名がエントリーして行われた。
<団体>
ジュニアならではの体格差があるチームが多かったが、それでも飛ばし系の
組み技を取り入れた構成が目立ったのが今大会の特徴といえるだろう。
全日本への出場権を獲得できるのは上位3チームまでだ。
優勝したのは井原新体操クラブ。井原はこれで3連覇となった。
伝統的に美しい徒手が最大の持ち味のチームだ。
もちろん組み技も入れているが、彼らの演技を観ていると徒手の重要性を再認識できる。
6人の同調性にも並の練習量ではないのだろうという説得力がある。それらが総合して美しい演技を形作っているのだ。
最近充実著しいと評判の恵庭RGクラブが2位に入った。
朴訥で男らしい雰囲気とタンブリングの強さに定評があるチームだが、今年はより立体感のある構成で攻めてきた印象あり。個人にも5名が出場し、勢いのあるところを見せた。
3位の華舞翔新体操倶楽部は福島で活動しているクラブで、絵画のような繊細かつ独創性のある構成(ブリッジからの鹿倒立等)で目を引いた。個人総合でも加藤大地が6位入賞と健闘している。
なお、予選を通過して全日本へ出場できるのは井原と恵庭の2チームである。
<個人>
NPOぎふ新体操クラブの安藤梨友が完全優勝を果たした。
昨年、腕を負傷して一時離脱していたとは全く思えない盤石の演技で大会をリード。安藤は小柄な選手だが、その演技にはもはやジュニアだの子供扱いしてはいけない雰囲気すら漂い、タンブリングの難度からして超ジュニア級であることは誰の目にも明らか。繊細な表現力では他に勝る選手もいたが、演技の完成度と安定感で他を圧倒、逃げ切ったかたちだ。
この安藤に、2位の山本悠平(NPOぎふ新体操クラブ)と3位の佐久本歩夢(君津新体操クラブ)を加えた3名が11月に行われる全日本選手権へ出場する。