第31回世界新体操選手権モンペリエ大会現地レポート1

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 現地9月19日、第31回世界新体操選手権モンペリエ大会が開幕した。第一日目の今日は、個人総合予選および国別対抗第一日目が開催され、第1種目目(フープまたはボール=試技順により)が行われた。日本から参加した山口留奈、大貫友梨亜、中津裕美の3選手はフープの種目から。
 山口は、最初のリスクの投げが不安定になり、リスクを抜いた。他の箇所でもいくつか不安定な場所があり、D2(手具操作)を省いていたが、プログラム通りに行かなくても落下ミスを回避し、最小限のミスで抑えた。最後まで我慢がきき、25.500というまずまずの点数を得た。
 大貫は、試合前2日間にわたって行われたポディウムトレーニング(試合フロアーを使用した練習)では調子を崩し、フープを何度も落下するミスを犯していたが、本番ではほぼミスのない演技をして25.225。もっとエネルギッシュな演技が戻ってくれば、得点アップも見込めるであろう。
 世界選手権初参加の中津は、実に堂々とした演技を見せた。ピボットが1回転になるところもあったが、迫力ある演技で25.400。
 3人とも滑り出しとしては上々の出来であった。
 初日1位となったのは、ロシアのエフゲニア・カナエバ。難度の精度が春先より上がり、流れるような美しい演技を行った。29.275(ボール)。
 2位は同じくロシアのダリア・コンダコバ。体軸の乗りも良く、エネルギッシュな演技を見せた。29.000(ボール)。
 3位にはアゼルバイジャンのガライエバが、久しぶりにミスのない演技を見せ、28.175(フープ)と高得点を得ている。
 4位にはベラルーシのチャルカシナ、5位にはスタニュータ(ベラルーシ)がつけている。
 ウクライナのマキシメンコもほぼミスのない演技で7位につけ、ブルガリアのミテバがそのすぐあとにつけている。
 今大会ディミトリエバ(ロシア)は、見せ場のピボットでは動脚のポジションをさまざまに変えながら約8回転まわり、観客の拍手を誘っていたが、リスクでボールを落下。その後も再度リスクでキャッチし損ね、ボールは場外に。取りに行こうと自分も場外に出たが、フロアーは1mほどの台を組んだ上に乗っているため、ボールは台の下まで転がっていき、結局は予備のボールと差し替えて演技を続けるはめになってしまった。25.250
 ほかに目立ったところでは韓国のSONがはつらつとした演技を行った。難度も手具操作も明確で、審判員にとってはわかりやすい演技だったであろう。26.725(フープ)で12位。
 地元フランスのレデューは、後半キャッチミス。26.250(フープ)で18位と出遅れている。
 しかし、個人総合予選はベスト3種目の合計で競われる。予選で4種目出場する選手は、1種目で大きなミスがあっても、残り3種目を完璧に行えば、問題はない。
 一日1種目しか行われない中で、リズムをつかむのは難しいが、日本選手も、最後まで集中力を保ち、ベストを尽くしてほしいものである。
明日は、2種目目。日本はボールの演技を行う。
結果