新体操W杯ウズベキスタン国際現地レポート
現地9月5日、新体操W杯ウズベキスタン国際(タシケント大会)団体総合、個人総合の前半戦が行われた。
日本からは団体(フェアリージャパンPOLA)と、個人は山口留奈、大貫友梨亜の2選手が参加。団体の参加国は日本、ドイツ、アゼルバイジャン、ウズベキスタン、カザフスタンの5ヶ国。ロシアやベラルーシが調整で棄権したため、日本とドイツの一騎打ちになることが予想された。
<団体総合>
一日目の種目はボール5。試技順1番で登場したのは日本。
連係での投げ技ではほんの少し移動が見られたが、動きや難度がクリアになってきた。
ラストの交換が短くなったのもうまく処理。直後の転がしで、ボールとボールが接触してしまったが、全体的には落ち着いた演技であった。
得点も27.025とW杯シリーズ初の27点台に突入。3強が不出場とはいえ、27点に乗ったという実績は残り、世界選手権に向けて自信を持てる大会となった。
試技順2番は地元ウズベキスタン。
最初の連係から落下ミスが出て、ほかにも2度ほど細かい落下。24.950
試技順3番はアゼルバイジャン。
最初からリズムが良く、久しぶりに”はまった”演技をしていたが、ラストのリスクで落下してしまった。25.600
4番目の登場はドイツ。
小さなキャッチの移動が数度あったが、27.100と日本をわずかに上回った。
ラストはカザフスタン。
全体的に動きが揃っておらずバラバラとした印象で25.025。
やはり日本とドイツの戦いとなっている。実力差はなし。明日のリボン3&フープ2で、団体総合チャンピオンが決定する。
<個人総合>
試技順1番は大貫友梨亜。
フープの種目からであったが、フェッテに若干移動が見られた。しかしフープが多少流れてもうまく対処し、試合への調整のうまさが感じられた。25.775
山口留奈もフープから。
床転がしから、ドゥバン+パンシェターンでキャッチする技では、転がしが予定より早く戻ってきてしまったが、手ではなく足でキャッチして落ち着いてパンシェターンを終わらせ、ミスを防いだ。本来のリズムにがっちりはまっているわけではなかったが、良くふんばり26.200。
W杯で26点台に乗せることができ、コントロールシリーズの成果が現れた形だ。
2種目めはボール。
フェッテの乗りは非常に良かった。ボールをキャッチしながらのスケールが取りにくかったのと、最後の柔軟の難度がボールが一瞬こぼれたために難度点が8.150でトータル25.500。
山口はドゥバン+パンシェターンでくずれ、25.700。
二人とも少々のミスはあったが、全体的には踏ん張りが良く、ミスを最小限に抑えた。
また芸術点も、昨年は8.3程度。良くても8.5ほどであったが、今大会は8.65から8.75が出ており、じりじりと得点がアップしてきたと言えよう。
それでも韓国のSONはフープが27.450、ボールが27.075。難度も動きも表現も曖昧さがなく、得点を出しやすい演技である。さほど能力に差があるとは思えないので、こういった点を目標にそして課題にしていかなければならないだろう。
現在1位はDMITRIEVA Daria(ロシア)。
ピボットの乗りが非常に良く、技のこなしもすばらしかった。フープのラストで操作ミスしたが、小さなミスであり、フープが28.750でボールが29.050の高得点を得た。
ほかには同じくロシアのMERKULOVA、ベラルーシのSTANIOUTA、CHARKASHYNAなどがメダル争いを繰り広げている。
明日6日は団体総合後半種目(リボン3&フープ2)と個人総合後半(クラブ、リボン)が行われる。