2015新体操W杯ルーマニア大会レポート

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2015新体操W杯ルーマニア・ブカレスト大会、国際トーナメントレポート① 大会情報へ

2015年4月3~5日の期間で行われるブカレストワールドカップとジュニア国際トーナメントの1日目が始まった。
先週リスボンの大会を終え、ブカレストに移動、リスボンからの課題を修正すべく、火曜日から練習に入った。

【ジュニア国際トーナメントの部】
27カ国38選手によるジュニア国際トーナメントには、喜田純鈴と柴山瑠莉子が参加。
柴山選手は朝のAグループでの登場。朝9:00試合開始である。早朝のリハーサルを前日から行ったが、やはり調整は難しかった。最初の種目のロープでうまく集中力が合わせられず、受けの後の裁きで審判席の前に思いっきり投げ飛ばし場外。10.950に沈んだ。しかし、次のフープではうまく切り替えて、14.450で種目の5位につけた。
喜田選手はBグループでの登場。最初の種目のロープでは、エシャッペの片端の落下、DERの余分なステップなどは見受けられたが、リスボンよりも試合慣れした伸びやかさがあり、14.30でロープの6位につけた。また、フープでは、さらに精度を上げて、ノーミスくるか!?と思いきや、ラストのDERで我慢しきれず落下。14.10で10位となっている。
両選手ともにミスはあるものの、試合中の見せ方などに進歩がみられる。
明日はボールとクラブ、グループの順番を入れ替えて、喜田選手からのスタートに​な​る。

【 ブカレストワールドカップ 】
32カ国43人の参加する中、早川・皆川両名ともにBグループで、試技順も続くという珍しいパターンでスタートした。

まずは早川のフープから。ブカレストでのリボンのミスの悔しさからか、ブカレストに移動してからの集中力と練習へのこだわりは目を見張るものがあった。その成果は、如実に現れた。フープでは申告通りのローテーション、DER、など無駄足もなく次々こなした。ローテーション難度がレベルダウンにならなかったのは初めてである。17.40( D8.85/E8.55 )
続くボールでも、最初のアチチュードでこそ3回転目の終末にやや脚が動いたが、回転を最後まで粘り、ワルツを表現しきった。17.55( D8.85/E8.70 ) 彼女の意思が形になった初めての2種目である。明日は、今年まだ一度もノーミスの出ていないクラブをどうこなすか?非常の興味深い展開である。

早川に続いての試技順で登場の皆川は、リスボンからの疲れか調子が上がらず課題練習というより、体調を戻すための練習となってしまった。しかし、最初の種目のボールでは、調整力のいるラストのDERの背面キャッチを前で受け17.30( D8.65/E8.65 )、フープでは脚蹴りのDERが真上への投げ上げになってしまった以外は、無難にまとめ17.25 ( D8.60/E8.65)、冷静な試合運びをした。これもまた重要なことである。明日もしっかりと自分と向き合う試合を心がける事が肝要であろう。

マムーン、クドゥリャフツカ、スタニュータ、ドゥルンダ、ナザレンコバ、フィラノフスキー……などなどが上位にいるが、現場にいたため演技詳細は見れていない。

明日も、日本チームの各自が自分の課題や目標に果敢に挑戦してくれることを期待したい。
シニアに引っ張られ、ジュニアも頑張っているため、各国からの声がけが、固有名詞から「ジャパンチーム」に変わっている。これもまた、励みだ。