2024SASAKICUP男子新体操団体レポート

報告者:日本体操協会 男子新体操委員会

5月26日 団体選手権

大会最終日は団体選手権。
ジュニアから高校生までの24チームがエントリーしている。
団体も上位3チームには全日本出場権が与えられるが、全てのチームがその権利を狙ってくる訳ではないのが本大会の特徴だ。
例年、このユースには各チーム様々な思惑をもって参加している。全日本出場権を狙うチーム。新チームの力を試すチーム。選手たちの経験値を上げるため参加するチームと様々だ。また、選手たちの年齢層も幅広い。個人競技とは異なり、小学4年生~高校3年生までが参加対象となるので得点の幅も広くなることが予想される。そして今年度から男子団体は6名から5名に変更になった。フロアをより大きく使うための工夫が求められる。このあたりにも注目してみてほしい。

団体23チームが参加した(1チーム棄権)団体選手権が幕を閉じた。
最終的に激戦を勝ち抜いたのは、2022年度チャンピオンの鹿児島実業高等学校が本大会2度目の優勝を勝ち取った!
ここ数年の「鹿実」はこれまでのコミカル演技を封印し、上位を狙えるようになってきた。流れるような演技構成に加え、確実性のあるタンブリングは安定感をもって演じられていた。
本大会には3月の高校選抜で入賞した上位8チームが参加していないため、この成績をもって単純に夏のインターハイで勝てるほど甘くはないが、選抜から3点以上も点数を伸ばしたのは驚異的と言える。この実施力を武器に夏のインターハイでも健闘を期待したい。

その、鹿実に続いて第2位となったのは三重選抜であった。本年度から復活が決定している国スポに向けた三重チーム。個人優勝の山本響士朗を中心としたチームだ。これまで三重の団体チームはジュニア時代の参加はあったが、そこまで強い印象はなかった。しかし、本大会ではその印象を覆す力を見せてくれた。三重県にとっても今大会の結果は国スポに向けた大きな前進であったのではないかと感じる一本だった。

第3位は、大垣共立銀行OKB体操クラブ。
言わずと知れた強豪チームではあるが、本大会ではチームメンバーの中での力量差があると噂されていた。しかし、ひとたび演技が始まればその噂は真実ではなかったと思い知らされる。確かに多少の目立ちはあったが、それを上手くフォローするように演技構成されていた事により、選手たちの能力を最大限に引き出しているようにも捉えられた。倒立でのミスはあったが納得の順位である。

この結果により上位3チームが全日本選手権への出場権を獲得した。

今年度のユースも無事閉会した。
いよいよ本格的に大会がスタートし、これから夏に向けて各世代の熱い戦いが始まっていく。
高崎アリーナでは11月の全日本選手権、12月の全日本ジュニアが開催される。
最終的にどのような結末が待っているのか、今から楽しみで仕方がない!

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