2023アジア新体操・アジアジュニア新体操選手権レポート1

報告者:新体操強化本部長 村田由香里

大会1日目(5月31日)
2023年5月31日から6月3日まで、フィリピン(マニラ)にて、第14回アジアシニア新体操選手権大会、第19回アジアジュニア新体操選手権大会が開催される。
シニア個人選手 41 人(16 ヵ国)、シニア団体 11ヵ国
ジュニア個人選手 41 人(15ヵ国)、ジュニア団体 10ヵ国
日本からは、
(シニア)山田愛乃、喜田未来乃、フェアリージャパンPOLA 団体
(ジュニア)丸山莉奈、山下ゆり紗、選抜ジュニア団体(アジアジュニア選手権、そして第2回世界ジュニア選手権に向けて結成された選抜ジュニア団体チーム)
が出場する。

●シニア個人(国別対抗、個人総合予選)
【喜田未来乃】
2種目ともに緊張が見られ、体よりも気持ちが先行してしまい、転がしなど細やかな技の精細さを欠いた。しかし、2種目ともに落下ミスはなく、フープにおいて31点台を出せたことは大きな成長である。質の高い練習を積み、やり切りたいと言う強い思いがあるからこそ感じる感情ではあるが、もう少し丁寧に冷静にしつつ、上げてきた質を1分30秒全て見せきることが重要である。また、今大会は長丁場となるため、自分のコンディションをどうコントロールできるかが試合の結果を大きく左右する。一日いちにち改善点を修正しつつ、エネルギー量が落ちないよう挑戦したい。
ボール  28.800 (D13.300 A 7.700  E7.800)
フープ  31.150 (D14.900 A8.050 E8.200)

【山田愛乃】
コンディションに乱れがあり、本番前の練習が十分に詰めていない状況ではあったが、フープではそれを感じさせないダイナミックでエネルギーある演技を披露することができた。DAにおいてやや不正確な場面もあったが、1種目めの入りとして小さくなることなく挑戦していけたことは明日につながる演技であった。
ボールでは、全体的にRで乱れが出てしまい、回転不足やR自体が切れてしまう場面も見られたが、絶対に落とさずやり切るという意志が見えた1本であった。
両種目ともDBの緩さが見られるため、後半種目に向けて身体と手具ともに高いクオリティのものが出せるよう、調整していく必要がある。
ボール  26.900 (D12.200 A 7.400 E7.350 減点0.05)
フープ  29.850 (D14.000 A7.900 E7.950)

●シニア団体総合前半戦 フープ5
【シニア団体】
怪我などもあり、WC、WCCからメンバー一名を変更し今大会に臨んだ。スタートの交換にて足で取りきれず落下、その直後に行われる連係を省く形になった。その後崩れることなく、身体難度、技ともにクリアな演技を見せることができていたが、終盤些細な判断ミスから連係2つを省かざるを得なくなった。
実施出来た身体難度、技においては確実に評価されていることは自信にし、今回明らかとなった課題を改善するとともに、自分たちのこだわりを作品内にて表現できるよう努めたい。
フープ5  32.100 (D17.700 A7.500 E6.900) 3位

出場選手:鈴木歩佳、竹中七海、稲木李菜子、西本愛実、中村知花

●ジュニア個人(国別対抗 4演技合計点)
【丸山莉奈】フープに出場
3月の国際大会からDB・DAを見直し、Dの得点を上げられるよう構成を変更し臨んだ。
試合前は緊張している様子も見られ、演技前半は軸回しの操作で手元が緩くなることもあったが、切り替えも早く最後まで堂々と踊ることができた。
リスクの加点をやり切ること、またDBをもう一つ強く実施することが課題であるが、まずは明日2種目ともに集中しノーミスでやり切れるよう挑戦したい。
フープ 27.250(D12.200 A7.100 E7.950 )

【山下ゆり紗】ボールに出場
国内大会のエキシビジョンに参加させていただき、今大会に出発するまでの2日間で細かな動きの修正や難度のフォームの最終確認を行い試合に臨んだ。試合ではプログラム通りのRのキャッチができなかった箇所もあったが、落ち着いて繋げることができ、実施点を8点台にのせられたことは大きな収穫である。
現地に入ってからも練習会場での練習を行う毎に難度の質や動き方が良くなり、試合中も成長が大きく見られる。種目別決勝では更に動きをハッキリ明確にし、Aの得点を伸ばせるよう努力したい。
ボール  26.450 (D11.00 A7.35 E8.00 )

●ジュニア団体総合前半戦 ロープ5
【ジュニア団体】
現地フィリピンに到着してから、暑さによる汗や湿気でロープが絡まったり、空調の影響でロープが流れたりと対応に苦戦してきたが、本番では比較的冷静に演技できたのは練習の成果と言える。
2つ目の交換において投げが大きくなり落下(場外)となったが、すぐに演技を再開し、その後は大きなミスなくなんとか演技をまとめられた。全体的に投げ受けの移動が目立ち、ロープに振り回されている場面が多く見られる。また、以前よりもロープの扱いは改善されたが、ロープ捌きの遅さが次の技に影響しているため、より早くロープを捌けるようにすることは課題である。
明日は総合後半戦、ボール5が行われるが、ロープとは異なる世界観を表現したいと思う。
ロープ5  23.6 00 (D10.8 A7.05 E6.05 減点0.3) 3位

出場選手:土橋莉子、西寿里愛、田中友菜、真嶋あのん、松田凜

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