SASAKICUP新体操ユース・男子団体(男子レポート)

報告者:男子新体操委員会

5月24日より26日まで群馬県高崎アリーナにて開催された「SASAKICUP第17回全日本新体操ユースチャンピオンシップ、第10回男子新体操団体選手権大会」は個人76名、団体25チームの参加により大いに盛り上がる大会であった。

個人選手たちは二日間に分かれそれぞれ前半2種目を演技し、2種目合計上位20名が日曜日に開催された個人決勝に進出した。そして、決勝進出上位6名は、10月に開催される全日本選手権大会の出場権を獲得することができる。

今大会での注目はやはり3月の高校選抜で個人総合優勝を獲得した森谷祐夢選手(国士舘高校)であったが、予選二日間終わり首位に立ったのは東本侑也選手(広陵高校)であった。東本選手は高校選抜では4種目中3種目で首位を獲得したが、1種目のミスで総合順位は3位まで後退していた。その雪辱を晴らすかのように初日から積極的な内容で構成された2種目をしっかりとまとめ予選首位で決勝進出となった。

高校選抜ですでに全日本出場を決めている選手たちも5名出場しており、決勝競技では非常にハイレベルな演技の連続であった。しかし、後半ニ種目はリング、ロープとミスの出やすい種目であったため上位陣にもミスが目立ち毎回順位の変動があり最後まで誰が優勝するのかわからない展開であった。

その中で後半2種目もまとめた東本侑也選手(広陵高校)が初日からの首位を守り抜き嬉しい初優勝を勝ち取る結果になった。
第2位には高校選抜王者の森谷祐夢選手(国士舘高校)、第3位には2017年度高校選抜王者の佐久本和夢選手(青森山田高校)が入賞した。

今大会では上位6名の選手に全日本選手権の出場権が与えられるが、既に3月の高校選抜で権利を獲得している選手たち5名は除外されることとなる。そのため第11位の田窪莉久選手(シュテル新体操クラブ/れいめい高校)までの選手が全日本選手権の出場権を獲得した。
今後は8月の高校総体に向け各県1名の代表選手が出場し、栄冠を目指し熱い演技が繰り広げられることが期待される。

団体競技では25チームが参加し各チームのカラー存分に発揮した演技を披露してくれた。その中でも最も注目されたのは大会5連覇がかかる青森山田高校であった。同校は毎年新たな振り付けを模索し、斬新なアイデアで観客を魅了する。今大会でもその期待に応えるにふさわしい演技を披露した。25チーム中4番目に登場し早い段階で他のチームの結果を待つ形となった。
その後、清風高校、恵庭南高校が青森山田に勝るとも劣らない演技を披露するも逆転はかなわず、青森山田高校が見事逃げ切り5連覇を達成した。

上位入賞したチームの演技が素晴らしかったのはもちろんであるが、今大会には12チームのジュニアチームが参加していた。高校生が上位を占める大会ではあったが、ジュニアらしく基本を大切にした演技には会場から惜しみない拍手が送られていた。

ユースチャンピオンシップはジュニア、高校生が同じ土俵で試合を行う貴重な大会であり、今大会でも次世代のスター選手誕生を予感させる素晴らしい大会であった。