SASAKICUP第16回全日本新体操ユース・女子個人3日目レポート
大会最終日6月3日(日)は女子個人40名の選手により決勝が行われた。
見事優勝の座に輝いたのは、予選からトップの座を守り抜いた柴山瑠莉子選手(イオン)2連覇であった。
リボンでは演技中盤のAD(手具難度)で落下が生じてしまうが演技に大きく影響することなく残りの演技を纏め上げる。基本に忠実で美しい動きと手具操作が印象的であった。得点13.050
リボンの演技はどの選手も苦戦していたようで全体的にミスが目立った。
フープは大きなミスなく纏め上げる。ADで少しもたつく場面もあったが演技には大きく影響しない程度。ADが演技の繋ぎで行われており、演技構成のクオリティーの高さを感じた。技の終末動作が次への準備動作へと移行し音楽と動きの一致を感じる演技であった。更に難度の精度を高め高得点を狙って欲しい。得点14.650
2位は山田愛乃選手(イオン)。決勝種目のフープとリボン両種目で1位の得点を叩き出した。伸びやかな動きと豊かな表現力で観客を引き付ける。チャーミングな笑顔がとても印象的であった。2種目ともに軸がしっかりと引き上がっており身体難度は明確に実施出来ていた。1つ1つの動きがとても丁寧で手先足先まで神経の行き届いた演技と、音楽と動きがマッチした演技で観客を魅了した。
リボンの演技では演技序盤でリボンが絡みかけヒヤッとしたが、すぐに対処し大きなミスには繋がらなかった。
フープ得点15.250、リボン得点13.100
3位は飯田由香選手(イオン)。リボンの演技はワルツにのって優雅に美しく演じる。演技序盤のDERで落下ミスが生じたがその後は大きなミスなく纏める。演技全体を通してリボンにもう少し張りが欲しい印象があった。得点12.000
フープでは身体難度を明確に実施し、DERでは少し移動が生じたが落下ミスなく演技を纏めDスコア、Eスコア共に7点台にのせる。関節可動域が広く徒手難度要素の明確な実施に加え、手具操作の多様性が加われば演技が更に進化するであろう。得点14.050
今大会で20名の選手が全日本選手権大会に駒を進めた。3日間を通してクラブとリボンの演技に大きなミスが目立った。全日本選手権大会も4種目合計得点で個人総合の順位が決定する。後半2種目となるこの2種目をミスなく演じることが上位入賞への道となるであろう。
更に練習を積み重ね10月に開催される全日本選手権大会でのユース世代選手の活躍を期待したい。