2018新体操W杯バクー大会レポート2

報告者:山﨑浩子

現地4月28日、W杯バクー大会2日目は団体総合後半と個人総合後半が行われた。

<団体総合後半ボール3&ロープ2>
日本(フェアリージャパンPOLA)は試技順8番で登場。変更した投げがまだ安定しないなどで移動キャッチが見られたが、昨日に引き続きこらえた演技で大きなミスは回避した。
17.950(D10.600 E7.350)
昨日のフープの得点と合わせて35.550で、日本は総合銅メダルを獲得(総合では今季2度目)した。
出場メンバー
杉本早裕吏
松原梨恵
熨斗谷さくら
鈴木歩佳
横田葵子

1位はイタリア。全体的にリズムが悪く、終末(手以外、視野外キャッチなど)を行わない場面が見られたが、作品をこわすほどのものではなかった。
18.550(D11.000 E7.550)合計40.650

2位はブルガリア。前半から中盤にかけては非常にリズムが良く、このままいけばイタリアを抜くのではないかと思った矢先、交換のボールが大きくなり、場外へ。落ちた場所が予備手具の上で、ふたつのボールがはじきとばされる形となり、より近くにあった予備手具のボールを使って続けた。直後のフェッテローテーションは一人が行えなかった。
17.000(D10.800 E6.800 P0.6)合計38.400

3位が日本で4位はウクライナ。連係で落下があり、移動キャッチも数カ所あった。
17.500(D11.700 E5.800)合計34.700

5位イスラエル。両手キャッチが多かったが、大きなミスなし。
15.750(D10.200 E5.550)合計33.250

6位ベラルーシ。交換で落下。両手キャッチや移動も多く見られた。
16.250(D10.100 E6.150)合計32.950

以下7位アゼルバイジャン、8位フィンランド。

今大会は、来年世界選手権が同会場で行われるということで、世界選手権並みの設営や運営であった。13ヵ国が出場し、日本は前回のペサロ大会から巻き返すことに必死であった。銅メダルを獲得したソフィア大会と比較して、ずいぶんD得点が低いが、内容を変更していることもあり、分析をして対応を考えたい。とにかくも、明日もなんとかこらえて、乗り切ってほしい。

<個人総合後半クラブ、リボン>
皆川夏穂はクラブでは転回をしながらの2本投げが真上気味に上がり、回転をせずに対処した。
16.000(D8.100 E7.900)

リボンはAD(加点対象となる手具操作)をする前にリボンを踏み、やり直したためにもたつきやからみがあった。ラスト近くのスティックころがしも危うく落下しそうになるがすばやく対処。
15.200(D7.500 E7.750)

後半種目に崩れがちの皆川であるが、今大会は踏ん張った印象。BD(身体難度)もカウントしやすくなっている。皆川はルーマニアのFILIORIANUに抜かれて7位となったが、全体的には今季1番良いまとめ方をしたように思う。

1位はロシアのSERGEEVA。クラブは出だしのR(リスク)で落下。場外に出るミス
16.150
リボンはスティックが少しリボンにからんだが大きなミスはなし
16.450
総合点は69.050

2位にはウクライナのNIKOLCHENKOが入った。クラブはすばらしいローテーションを見せ、クリアな演技。リボンも張りのある演技を見せた。
クラブ17.550 リボン16.350 合計67.550

3位ベラルーシのSALOS。両種目も少々もたつく箇所はあったが、大きなミスはなかった。
クラブ17.000 リボン15.200 合計66.550

4位にブルガリアのTASEVA。クラブはADで2度落下。リボンはよどみない演技であった。
クラブ16.100 リボン15.150 合計64.650

5位はUSAのZENG。4種目を通じてミスのない強さを見せた。
クラブ16.350 リボン15.100 合計64.550

6位はルーマニアのFILIORIANU。
よどみない演技で、クラブ16.650 リボン15.300 合計64.250

7位に皆川 64.150

8位はイタリアのBALDASSARRI。64.000

4位から8位は僅差であり、誰もが上位に行けるチャンスがある。昨日スタートに出遅れたブルガリアのKALEYN、ベラルーシのHALKINA、ジョージアのSalome、ロシアのSELEZNEVAは今日もミスが出て、上位に食い込むことができなかった。

明日は種目別決勝が行われ、日本団体は両種目、皆川はボールとリボンに出場する。

レポート1(4月27日)
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