2018新体操W杯バクー大会レポート1
現地4月27日、W杯バクー大会は個人総合前半と団体総合前半が行われた。日本からは団体にフェアリージャパンPOLA、個人に皆川夏穂が出場。
<団体総合前半フープ5>
日本は前回のペサロ大会から構成を再度変更したが、ポディウムトレーニング(本会場練習)を見た限りではまだ調整しきれていない様子であった。また試合当日にメンバーを変更。不安な中での試合であったが、とにかく耐えた演技であった。メンバーが替わったことにより、もたつきやバラつきはあったが、どうにか大きなミスは防ぎ、耐えに耐えたという印象。いくつか加点対象が抜けているので難度点が伸びなかったが、現状では力は出したと言えよう。
日本は17.600(D10.600 E7.000)で前半3位。
出場メンバー
杉本早裕吏
松原梨恵
熨斗谷さくら
鈴木歩佳
横田葵子
前半1位はイタリア。移動も少なく、非常にクリアな演技であった。得点も22点を超え、圧倒的な強さを見せた。
22.100(D13.500 E8.600)
D3の得点は、7.8で驚異的な数字である。
2位はブルガリア。ブルガリアも大きなミスはなかったが、若干不正確なキャッチやわずかな移動があり、各カテゴリーで少しずつの差がついた。
21.400(D13.000 E8.400)
ブルガリアもD3は7.7であるが、日本はすべてカウントされてもこの数字には満たない。
今後はD得点を効率よく増やすことを考えていかなければならないだろう。
3位が日本で4位がイスラエル。イスラエルは大きなミスはなく伸びやかに演技した。
17.500(D11.200 E6.300)
5位ウクライナ。いくつか落下ミスが出てしまった。
17.200(D12.200 E5.000)
6位アゼルバイジャン。連係にいくつか乱れが生じた。
17.150(D11.200 E5.950)
7位ベラルーシ。連係で落下。他にも連係で乱れが出てしまった。
16.700(D11.200 E5.700)
8位フィンランド。キャッチの移動は数カ所あったが落下ミスはない。
16.450(D10.300 E6.150)
ロシアは棄権した。イタリアとブルガリアが頭二つ、三つ抜けていて、あとは混戦模様。日本はまだ本調子ではないが、悪いときは悪い時なりに耐えていきたいところである。
明日は団体総合後半(ボール3&ロープ2)が行われる。
<個人総合前半フープ、ボール>
皆川はフープから。出だしの腰から足回しに変えるところでもたつき、バランスを崩した。AD(加点対象となる手具操作)も1箇所落下があったが、BD(身体難度)はペサロ大会よりはハッキリしてきているように思う。
15.750(D8.500 E7.250)
ボールはすばらしい出来であった。流れるような美しい動きとボールさばき。MGキックのローテーションも美しかった。ラスト、ころがしのADが抜けたが、久しぶりにうまくまとめて
17.200(D8.900 E8.300)
ボールではEでひとり8点台に乗せた。
皆川は前半を6位で折り返した。
前半1位はロシアのSERGEEVA。
ボールではADに少しもたつきがあったが、ボール、フープともに大きなミスは回避した。
フープ19.200、ボール17.250
2位はベラルーシのSALOS。
ボールのADで落下があったが、フープでは曲芸師のようなフープ操作を見せた。
フープ17.450、ボール16.900
3位はウクライナのNIKOLCHENKO。
フープのパンシェローテーションで床に手をつくミスがあったが、手具操作においてのミスはなかった。
フープ16.900、ボール16.750
ブルガリアのTASEVAはボールに落下ミスが出て4位。
同じくブルガリアのKALEYN、ベラルーシのHALKINA、ジョージアのSalomeもボールで大きな落下ミスが出て、苦しいスタートとなった。
ロシアのSELEZNEVAはADで落下、差し替え。ボールではバックルパンシェローテーションで崩れるなどリズムを崩した。
W杯はソフィア、ペサロ、タシケント、バクーと今大会が4試合目。
すべての試合に出場していなくとも選手たちはだいぶ疲弊してきているように感じる。
春先に試合が集中しているので致し方ないが、みなここが踏ん張りどころ。どの選手も、多くの経験を手に乗り越えてほしい。
明日は個人総合後半(クラブ、リボン)が行われる。