2012 全日本選手権 団体 青森大学
演技は「チクタク…」という振り子の仕掛け時計を思わせるニュアンスの音で始まる。
時間の訪れとともに錆びついた機械仕掛の人形がギシギシと動き出すように選手6人が動き出す。
Photo by Terumi Watanabe
体操の世界には「すごい技を簡単にこなし 簡単な技をすごく魅せる」という言葉があるが
青森大学の演技はまさにこれそのものであり、
第一タンブリングの技はタイミングや力配分を間違えると着地時に大きな音を立てて背中からバウンドしてしまう「宙返り転」系の技を6人全員が「ただの前転」だったかのような完璧な着地を決める。
徒手においては、その腕の一振りが その跳躍の一歩が どの瞬間を切り取って見ても絵になる。
Photo by Terumi Watanabe
Photo by Terumi Watanabe
演技中盤から前半のおどろおどろしい曲調から一転し、物悲しく唸るヴァイオリンが演技をラストスパートに向けて盛り上げていく
同時タンブリングでは2連続バク転→テンポ宙返り→バク転→後ろ跳び抱え込み宙返り伏臥 というタイミングの合わせにくい技を見事に決めると
Photo by Terumi Watanabe
最後は動き回っていた機械仕掛けの人形たちが、急に魔法がとけてしまったかのように力なく床に崩れ落ちる形で演技は終わった。
Photo by Terumi Watanabe
Photo by Terumi Watanabe
チームを率いたのは2008年 インターハイ完全優勝を達成した宮城県 小林秀峰高校出身の日高祐樹
その年の全日本では前人未到の「4段タワー」を成功させ高体連ルールでは禁止技のタンブリングを構成に入れ、高校生ながらその後、進路を進める青森大学ですら超えようとした代のキャプテンである。
今大会 個人総合を制覇した松田陽樹(青森山田高校出身)とは同期で先に述べた2008年のインターハイにてぶつかってる
当時、かなりダンサブルな構成で会場をどよめかした青森山田高校の演技とは全く対照的な動きの小林秀峰高校から青森山田高校の兄貴分でもある青森大学へと進学。
慣れない動きにもメゲずに練習をこなしていき気づけば大学生活4年間で東インカレ・インカレ・全日本の3つすべての大会を優勝
これにより「大会12連勝記録」というとてつもない記録を打ち立てる。
引退後は地元に戻り教職の道を歩むとのこと。
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■動画URL↓
https://www.jpn-gym.or.jp/goods/video/2012/rnat/01/index.html