【レポート】Chacott CHAMPIONSHIPS第34回全日本ジュニア新体操(女子)個人
10月14日(金)~16日(日)、福島市国体記念体育館に於いて全日本ジュニア新体操選手権大会が開催された。
今大会を制したのは大岩千未来選手。初優勝である。
1日目はロープ、フープ共に2位につけていた。
クラブの演技では演技冒頭のバランスを美しく行い、続いてのDERも見事に成功。しかし、中盤クラブの受けが乱れ、うまく対処したがその後持っているクラブを落下。続いてのDERでクラブが若干真上にあがる。ラストの2本投げDERも2本のクラブが少し離れたが見事にキャッチ。よく耐えた演技であった。落下が影響し得点14.500。
ボールはミスなく会心の出来であった。冒頭のマステリーを成功させ、次々とプログラム通りの演技をこなす。関節可動域がとても広く、ルルベの踵の位置が高いのでバランスやローテーション難度のフォームが非常に美しい。跳躍にも伸びやかさが見え開脚度が明確に見えた。得点15.050。
2位は山田愛乃選手であった。1日目ロープは4位、フープは3位に着けていて小池夏鈴選手と接戦であった。ボールの演技は基本に忠実な手具操作で丁寧に演じた。ボールを身体の遠くで扱いバランス、ローテーション難度もしっかりと軸にのり明確に見えた。ピアノの旋律にのせて美しく演じ、得点14.600。
クラブは軽快なリズムに乗って次々とプログラム通りの演技をこなした。動きの繋ぎがスムースでボールと同様に身体難度が明確に見えた。笑顔がとても印象的で会心の出来であった。得点15.050。
3位には小池夏鈴選手がつけた。大健闘である。クラブの演技では落下ミスが惜しまれるが、手具が体の一部のように扱われ難易度の高い操作に挑戦している。得点13.950。
ボールの演技では伸びやかに丁寧にプログラム通りの演技を演じ15点台にのせた。以前より動きの繋ぎが滑らかになり1つ1つの動きが大きく見えた。プレパレーションなく次々と演技をこなすのは容易ではないが、小池選手が諦めずに挑戦し続けた結果であると感じた。得点15.250。
4位は喜田純鈴選手。惜しくも表彰台を逃した。上位3名の選手は前半に演技を終えており、喜田選手は後半に出場して来たため最後まで試合の行方が分からなかった。
1日目は2種目とも完璧な演技を披露し首位につけていた。
今日の喜田選手はどことなく演技に張りがなかった。クラブでは連続投げのDERで落下。得意のローテーション難度は安定して行ったが落下ミスが響き得点14.700。
ボールの演技は何が起こったのか、今までみた事のないようなミスを連発した。ダンスステップコンビネーションで始まり情感豊かに演じていた。しかし、序盤のローテーション難度から回転要素に入る際ボールが離れてしまう。次々と演技プログラムが展開される中でなかなかリズムが取り戻せなかった。続いてマステリー受けでミスしボールは場外へ。差し替えて演技を行うがその後もマステリーで落下。会場からは思わずため息が聞こえた。
得点11.600。
プレッシャーの大きな試合であったことには間違いないが、この経験が次への大きなステップへと繋がると信じている。
上位8位の選手が11月に開催される全日本選手権大会に出場する。全日本選手権大会では更に成長した姿を期待したい。