2016新体操W杯ドイツ・ベルリン大会レポート3

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現地7月3日、W杯ベルリン大会最終日は種目別決勝が行われた。
<団体種目別決勝・リボン>
日本(フェアリージャパンPOLA)は、この日も落ち着いて演技できていた。交換で移動が見られたがうまく対処し、ラストの4本投げはほぼ移動なしで決まった。難度8.900、実施9.00の17.900で1位。リボンも、18点台が近づいてきた。
2位はフィンランド。後半、連係の投げが大きくなり、キャッチの際にリボンの裾が場外。17.100
3位はドイツ。連係で落下があった。17.050
4位はブラジル。パンシェローテーションで乱れたが、ハツラツとした演技であった。16.850
5位はウクライナ。前半の交換で、投げる際にリボンの裾を踏み、落下。後半もバラツキが出た。16.650
<団体種目別決勝・フープ&クラブ>
日本は交換で投げが大きくなり、回転をやめてキャッチすることで対処。続くリフトがらみの連係で、フープの返しがうまくいかず、ワンバウンドの落下。後半も交換が短くなるなど、いくつかのミスが出た。17.000で4位。今大会初めてメダルを逃した。
1位はウクライナ。ずっとミス続きであったが、このフープ&クラブはほぼ完璧な出来。移動も少なく、18.050。
2位は地元ドイツ。ドイツもミスなく、17.600。
3位はフィンランド。17.500。
4位が日本で、5位にブラジル。16.700
全体的にはどの国も落下ミスが減ってきている。日本も3試技まではミスなく行えたが、あともう一踏ん張りしなければならない。しかし、チーム状況も演技内容も良い方向に向かっていると言えよう。
<個人種目別決勝・ボール>
皆川夏穂は試技順1番で登場。総合時より、非常に落ち着いて、また魅せる演技ができていた。課題であったリスクでのステップもなく動きもなめらか。が、指回しからのMが、ボールが跳ねてほとんど転がせなかったので、難度点がもうひとつ伸びなかった。難度8.750 実施9.000 17.750
<個人種目別決勝・リボン>
皆川はリボンも落ち着いて演技した。しかし、バランスの連続で、バックルのバランス時に重心が後ろに乗りすぎ、ほぼキープなし。DER前の連続ジャンプも形が明確にならずに、やはり難度点が低くなった。皆川は足の状態がさほど良くないため、連続ジャンプはできるだけやめた方がいいだろう。実施の点は8.9から9点を超えることもあるため、身体難度を正確に、そしてDERのステップに気をつけていくことで、難度点を上げて、得点アップを図りたい。
フープとクラブを制したのはウクライナのRizatdinova。実施ミスが少なく、表現豊かに演技した。リボンは2位に。
?ボールとリボンはロシアのDinaが優勝。クラブは技が難しすぎるせいか、連続投げで2本とも落下、ラストのDERでも落下して、最下位となった。?
ベラルーシのStanioutaは、フープで同点優勝。ボールとクラブで2位、リボンは3位で、すべての種目でメダルを獲得した。
またHalkinaも、フープとクラブで銅メダルを獲得し、この大会への意気込みがそのまま形になったようである。
ジョージアのSalomeはボールとリボンで銅メダル。誰もやらない転回方法や動きの数々で、観客を魅了。いっさい手を抜かないMaxの演技は、誰が見ても感動するに違いない。オリンピックでのメダル獲得争いからも目が離せなくなってきた。
日本チーム(団体、皆川)は次にロシアのカザンに移動。
W杯カザン大会に出場する。
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