2016新体操W杯ドイツ・ベルリン大会レポート2
現地7月2日、W杯ベルリン大会2日目は、団体総合後半と個人総合後半が行われた。
<団体総合後半・フープ&クラブ>
前半を1位で折り返した日本(フェアリージャパンPOLA)は、今日のフープ&クラブも危なげなく、またエネルギーのある演技を見せ、18.050。合計35.900で金メダルを獲得した。
2位はウクライナとフィンランド。ウクライナは昨日落下ミスをして4位と出遅れていたが、今日は大きなミスなくこなし、17.900。
フィンランドもミスなく決めて17.500。合計点では34.800の同点で銀メダルを獲得。
昨日2位のドイツは、ダンスステップコンビネーションで落下。パンシェローテーションのフープの持ち替えでも落下して、16.450。計34.000で4位に沈んだ。
5位はブラジル。今日もさほど大きなミスはなかったが、少々荒い感じがした。16.800。計33.500
明日は種目別決勝が行われる。
<個人総合後半 クラブ、リボン>
日本の皆川夏穂のリボンは、出だしのDERでステップが入ってしまい、実施は8.95出たが、難度点が8.55と伸びずに17.650。タイムオーバーで0.05の減点が入ったが、このミスはこれまで何度も起こっていることであり、全体的に曲を縮めるなどの対処が必要であろう(曲に動きが遅れているわけではないので)。
クラブは、支持ありのローテーションが1回転になる以外は、うまくこなしていたが、ラストのMの足投げが大きく後ろにそれ、走ってキャッチしたため、17.350。合計69.050で12位。
今大会はDERでステップが入ると、厳しくカットされており、皆川もオリンピックに向けては改善が必要だろう。少しでも投げのコースが外れると、ガマンできずにミニステップが入っているので、投げに合わせての回転を行い、対処する練習をしていってほしい。
個人総合を制したのはロシアのDina Averina。リボンは、DERの投げでリボンにスティックが引っかかり、投げをやり直すなどのミスが出て17.650であったが、クラブではミスなく決めて18.900。合計74.050
2位には前半出遅れていたベラルーシのStanioutaが入った。クラブもリボンも大きなミスはなく、よどみなく演技した。クラブ18.950、リボン18.550 計73.900。追い上げを見せたが、Dinaにわずかに及ばなかった。
3位はジョージアのSalomeとベラルーシのHalkina。SalomeのクラブはDERのコースが少し戻ったが、うまく対処して18.400(タイムオーバー0.05)。リボンはパンシェローテーションがスライドし、DERでも不正確なキャッチとなった。17.800
Halkinaはクラブは厚みのある動きを見せて18.550、リボンはDERのコースが乱れた点と、リボンがスティックにうまくひっかからず、Mが抜けた。17.600。合計点はともに73.150。
ウクライナのRizatdinovaはクラブのダンスステップコンビネーションで小さな落下。18.350
リボンは、疲れている表情は見せていたがなんとかミスなく乗り切り、18.850
Rizatdinovaも追い上げたがメダルに届かず、5位。
今大会はStaniouta、Halkinaのベラルーシ勢が仕上がりの良さを見せた。特にHalkinaは、一時期調子を落としていたが、パワフルさと繊細さがうまく絡み合い、感情表現も豊かになってきている。
Rizatdinovaは少し疲れている感じであったが、オリンピックに向けてはうまく調整してくるであろう。
18点台後半を出す選手が多くなってきているので、RizatdinovaやStaniouta、韓国のSonなどもうかうかしていられない。わずかなミスが勝敗を分けるのは間違いないので、プレッシャーのかかる戦いは今後ますます続いていく。
明日は種目別決勝が行われ、日本の皆川はボールとリボンに出場する。(ボールはリザーブであったが、ロシアのArina Averinaが負傷欠場するため)
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