【レポート】SASAKICUP第14回全日本新体操ユース(女子)
大会最終日は予選通過者41名により個人総合決勝が行われた。
2日間に渡りフープ・リボンの2種目で予選が行われ、上位入賞圏内は僅差で予選を終えている。1つのミスで大きく得点に影響するため勝負の行方が最後までわからない試合展開となった。
熾烈な上位争いを制したのは立澤孝菜選手、初優勝である。今大会唯一16点台をマークした。
立澤選手はクラブの演技から登場。演技冒頭のDERを落下して焦ってしまったのか引き続きマステリーでも落下。しかし、その後は立て直しダイナミックな2本投げのDERを見事に成功させ、ローテーション難度も回転数が十分に認められる出来栄えであった。得点15.000
ボールは会心の出来であった。演技冒頭のバランス難度では若干バランスを崩すが予定されたプログラムを正確にこなした演技であった。バランス時の開脚度は目を見張るものがあり、ローテーション難度もしっかりと軸が取れていて見事な出来栄えであった。このボールで今大会最高得点を叩き出した。4種目をミスなく終えることが今後の課題であろう。得点16.450
2位の座に輝いたのは、3月に開催された高校選抜大会で優勝した五十嵐遥菜選手。
クラブでは演技冒頭のマステリーを成功させたが、続いてのDERで落下してしまう。しかしその後、身体難度を正確にこなし、スピード感ある演技の随所に難易度の高い手具操作を取り入れ見事に成功。表現力豊かに演技を終える。得点14.400
ボールは情感豊かに演じる。ローテーション難度の軸がやや整わない感じであったが、大きなミスなく最後まで纏めた。各手具の特徴を活かした演技構成で、落下ミスはあったが安定した演技を披露した。得点14.750
3位は石井陽向選手。エネルギッシュで非常に伸びやかな動きは見ていて爽快であった。思いっきりのいい演技で観客を魅了した。クラブは演技中盤で落下があったが、その他の難度要素を正確にこなした。石井選手のキャラクターにあった音楽とダンスステップコンビネーションが印象的であった。得点14.000
ボールも非常に伸びやかな演技であった。ジャンプターンで落下があったがすぐに立て直し最後まで演技を纏めた。両種目ともにミスが惜しまれるが今後が楽しみな選手の1人である。得点14,550
4位は堂園明香里選手。難度の精度が上がり大きなミスなく2種目を纏めた。
5位は福田希美選手。とても丁寧で基本に忠実な美しい動きが印象的であった。
6位は柴山瑠莉子選手。両種目ともにミスが惜しまれる。
上位15位が第69回全日本新体操選手権へ駒を進める。