W杯ブルガリア新体操国際現地レポート2
現地8月21日、W杯ソフィア大会最終日はエリートカップの後半種目と、W杯種目別決勝(団体、個人)が行われた。
まず団体の日本(フェアリージャパンPOLA)のボールは、最初の交換が短くなったが、うまく処理をした。パンシェターンで崩れたが、全体的にはエネルギーのある演技をして26.250という点数を得た。
日本のライバル、スイスはほぼミスのない演技であったが思ったより得点が伸びず、25.950。
ドイツは出だしで細かい落下を二度犯し、交換のキャッチ時のもぐり回転も一人行わなかった。若干のミスが出て25.700。
アゼルバイジャンはラストの演技を少々ごまかしたが大きなミスはなく25.950。
イタリアは総合の時に大きなミスをしたためにボールの決勝には進出できなかったが、他の3強はそれぞれ力を出し尽くした。
ロシアはまだ少々堅さは残るが、演技の大きさはあり、28.450。
ベラルーシもほぼミスなく演じ、27.750。
ブルガリアはよどみのない演技で27.650。
1位ロシア
2位ベラルーシ
3位ブルガリア
そして4位に日本が食い込んだ。
リボン&フープの日本は、前半非常に良い演技をしたが、中盤の交換でキャッチミス。フープが場外に飛んでいき、直後のリボンの投げも乱れて、後半にかけてがたついた。結果23.450で8位。
昨日のミスも、今日のミスも、きれいに投げられた手具を見逃しているが、安定感が出てきたからこそのミスであり、「良い投げの時こそ気をつけなさい」というメッセージでもある。
本番でのおどおどした感じはなくなってきたので、今後の課題ととらえたい。
ロシアは前半リボンを落下。そのあとフープも落下。直後の大きな難度を一人やらないなど、前半が乱れて26.550。
ベラルーシも後半に落下ミスが出て、後半リズムが崩れた。26.600
ブルガリアは昨日と本日の4回の演技をほぼミスなく行った。地元の声援があるとは言え、堂々とした演技で27.650。この種目1位となった。
この種目だけ出場したイタリアは、パワーと精密さを見せつけたが、ラストでリボンを落下。27.400で2位となったが、今大会イタリアらしさを存分に発揮するところまでは至らなかった。
スイスはミスなしで25.600。ドイツも同じくミスはなく25.875。アゼルバイジャンはリボンの引きづりや、フープの大きな落下があり24.325。
1位ブルガリア
2位イタリア
3位ベラルーシ
4位ロシア
5位ドイツ
6位スイス
7位アゼルバイジャン
8位日本
日本チームもまだまだ課題はあるが、この時期でのミスは必ず世界選手権本番で生かされると思うし、また生かさなければならないと思う。他の国の審判員からもいくつかアドバイスをもらった。日一日と成長していけるようにしていきたい。
<エリートカップ団体>
昨日良い結果を残したフランスであるが、今日のリボン&フープでは交換で落下。コラボレーションでもミスを犯して、25.400。
ギリシャはキャッチでの移動が数回あったがエネルギーは良く25.200。
<エリートカップ個人>
後半2種目に出場した中津裕美は、リボンの最初のピボットでリボンが少々身体に触れてしまう。どこかリズムに乗りきれず、ピボットの前の持ち替えでリボンを落下。全体的にピボットの軸が取れなかったことと、エネルギーが感じられず23.650。
クラブではスタートの音が聞こえず、バランスの姿勢でずっと音を待ち続けることになった。おかげで観客から大きな応援が得られ、パワーを取り戻すことができた。スケールのかかとが早く着いたところ、ピボットがレベルダウンしているところなどがあり、得点は24.250で、結果4種目総合で7位となった。
全体的には投げの高さが足りないと思われ、この点は他の世界選手権日本代表選手も同じ課題であろう。残り少ない日々でも改善を続け、最大限の努力をして世界選手権本番を迎えたい。
団体は今大会のあとイスラエルに飛び、W杯テルアビブ大会に出場する。