広州アジア大会新体操2日目レポート
26日、アジア競技大会新体操個人総合決勝が、中国・広州で行われた。
各国最大2名の18名。日本からは大貫友梨亜(東京女子体育大学OG)と山口留奈(イオン)が出場した。
山口は最初の種目ロープでは、難度もうまくはまり、すばらしい出来を見せた。しかし、ラストのリスクでロープを落下。惜しいミスを犯してしまった。25.400
他の種目は、前日失敗した箇所、やりきれなかった箇所を修正し、のびのびとした演技だった。特にリボンは投げミスがある試合が続いていたが、今日はパーフェクト。この大会で初めて26点台(26.100)に乗せ、総合では103.20の7位で満足のいく結果を残した。
一方、大貫は最初の種目フープの滑り出しが悪かった。どこかエネルギーが足りず、リズムに乗れないままスケール時に操作ミス、得意のフェッテピボットでの持ち替えでフープが飛んで行ってしまい落下。ラストのリスクも若干プログラム通りに行かず、25.000。
ロープでは勢いが増してきたが、エシャッペの背面キャッチでミス。取り戻しが少々もたついてしまった。ラストもわずかにタイムオーバー。後半の巻き返しが期待された。25.800。
後半種目のボールでは、やっと大貫本来の力強さが戻ってきて、26.100。リボンも同様にエネルギーのある演技をして26.250。
だが、前半でのミスが響き、103.15で山口に次ぐ8位だった。
トップに立ったのは前日から28点台を連発しているカザフスタンのALYABYEVA。伸びやかな難度のこなしと大きさでロープが28.450、フープ28.650、ボール28.200と他を寄せ付けなかった。しかし、最終種目のリボンでは持ち替え時にもたつき、後半結び目ができてしまって、そのままフェッテバランスを行った。そしてそのまま最後までいくかと思われたが、突然動きを止めてリボンの結び目をほどきにかかった。しかし、音楽はそこで終了。ポーズもしないまま演技を終わり、後味の悪いものになってしまった。リボンの得点は26.100まで下がったが、それまでの貯金がものをいい、チャンピオンとなった。
2位はウズベキスタンのTROFIMOVA。難度の正確性は抜群であるが、ロープに操作ミス、リボンでも操作ミスや落下ミスが出てしまった。
3位となったのは韓国のSON YEON JAE。難度の精度が高く、4種目を通じて目立ったミスがなかった。得点も3種目を27点台に乗せ、アジアの中でその存在を十分にアピールした。
4位にはカザフスタンのPETRAKOVA、5位には中国のDENG SENYUE、6位には同じく中国のDou BAO BAOが入ったが、どの選手も難度のこなしが良く、スケールが大きい。
国別対抗では総合力で銅メダルを獲得した日本であるが、個々の力という点では、まだまだレベルアップしていかなければならないだろう。
難度の見せ方、作品の見せ方に改良の余地がある。個人総合では韓国、中国に負けた悔しさを胸に、今後も努力を重ねてほしい。