コントロールシリーズ第3戦レポート
コントロールシリーズ第3戦は7月18日、味の素ナショナルトレーニングセンターで行われた。
日本代表候補選手である、大貫友梨亜、穴久保璃子、山口留奈、中津裕美、小西夏生の5名は、5月16日の第1戦からほぼ月1回ペースでこのコントロールを行っているが、この第3戦にして、やっと成果が出始めたようである。
どの選手も、難度の精度が上がり、手具操作においてもよどみがなくなってきた。また動きの深みも増してきており、第1戦あるいは日本代表選考会時(4月25日)から比較すると、数段レベルアップできているのではないだろうか。
そしてこの第3戦では、大貫友梨亜選手と山口留奈選手の2名が、ともにボールで26点超えを果たした。
大貫選手は曲想にマッチしたなめらかな且つダイナミックな動きで、山口選手はクオリティの高い難度と複雑な手具操作で、両者とも26.025点を獲得し、まずはスタートラインに立ったというところだろう。
前回不調だった穴久保選手は、今回は伸びやかな演技を見せて、コントロールシリーズに入ってからは初めて25点を超えた(ロープ、ボール)。
小西選手も身体と手具の関係がよくなってきており、またスケールの大きな難度も見せられるようになってきて、第1戦から5点以上も4種目合計点を伸ばしてきている。
第1戦をけがで欠場した中津選手はまだまだ本調子ではないが、独特で魅惑的な演技を見せているので、けがからの復活が望まれる。
第4戦(8月1日)に向けては、どの選手も引き続き難度の精度を上げ、リスクの高い手具操作にもチャレンジし続けてほしい。
■大貫友梨亜コメント
「26点台に乗ったことは、すべての種目が終わってから知りました。今日の出来では、自分としてもボールが一番すっきりとやれたので、それを評価してもらって良かったなと思います。単純にうれしいというより、日本代表になるためには責任がついてくるので、より気を引き締めていかなければと思います。26点というのは目標ではありますが、自分の演技をしっかりとやることだけを考えて、そこに点数がついてくればいいと思い、毎日必死で練習しています。海外の選手と比較すると少ないですが、それでもこうして頻繁にコントロールシリーズがあることによって、モチベーションを保てることと、試合への調整ができ、試合に慣れるというより揉まれるという感じがして、いい刺激になります。
第4戦までは日数が少ないですが、やれることを精一杯やっていきたいと思います」
■山口留奈コメント
「前半2種目はあせってしまって、ミスが出てしまいました。でも以前は演技の後半に集中力がなくなることが多かったのですが、そういうことがないように練習してきましたし、難度の終末までしっかりと行えるように練習してきました。26点を超えたことは、点数が出たときにわかりました。だけどまだリボンの演技が残っていたので、最後までしっかりとやろうと思いました。構成も面白く作っていただいているので、ひとつひとつの個性を見せられるように、自分の持っている内容をしっかりと見せられるように、これからもがんばっていきたいと思います」