全日本新体操ユースチャンピオンシップレポート2
輝く宝石の原石たち・届けオリンピックへの夢
2010年第8回全日本新体操ユースチャンピオンシップは東京都体育館で5月28日から行われ、開催2日目となりました。1日目と合わせて267名の個人選手がボールとリボンの種目で予選を勝ち抜き決勝進出を目指して熱い戦いが繰り広げられました。
このユースチャンピオンシップの大会は中学2年生から高校3年生までという条件なのでまだあどけなさの残る選手が多く、手具の基本的な操作のトレーニングが十分でないと思いました。また、身体の基礎的な運動能力の中で柔軟性は伸びてきましたが調整力、筋力のトレーニングが不足している面が見られました。特にリボンの種目では、リボンが結び、からまる、落下などミスがあって演技が中断されるなど演技内容が理解できない選手も多く残念でした。ボールの演技は身体運動と手具操作の調和しないことや、本来のボールの滑らかなイメージが演技の中に生かされていないこと、選択した音楽の内容やイメージに合わせた動きや表現が見られなかったことなどが課題だと思いました。リスクへの挑戦はありましたが、新しい手具操作の技術や、個性的な動きも、難度を伴いながら変化のある演技が見られなかったと思います。
この年代の選手はこれから輝ける宝石の原石であると思います。ミスを恐れて演技の大きさを失う、チャレンジを忘れて無難な演技構成にしてしまうなどの結果にならないようにしてほしいと願っています。選手たちの夢はオリンピックへつながっています。この大会での成果を次へのステップにしてほしいと思います。
芸術的な体操といわれる新体操ですが、レオタードのみが理想的でスタイルがまだ整わない場合もありました。その中でもスタイルとレオタードの美しい選手が出現してきました、審判にとっても、また観客にとってもうれしいことです。トレーニングを積んで能力を高め、技術の熟練によってスタイルも内容も高めてほしいと思います。
2日目の予選が終了しました。予選通過は上位50名、山口瑠奈選手(イオン)が2種目とも最高得点で1位を獲得、2位は小西夏生選手(イオン)3位は杉本 多賀江選手(みなみ新体操クラブ)4位は三上真穂選手(安達新体操クラブ)5位には成松エリナ選手(町田RG)となりました。全国からチャレンジした選手たちですが、高い身体能力を持ち、難度の確実な実施と手具操作の技術が伴っていた選手が予選を通過出来たと思います。
明日は最終日になります、女子はロープとフープの種目が行われます。4種目合計得点により個人総合の順位が決定します。明日の選手たちの演技に期待したいと思います。