2015新体操W杯ウズベキスタン大会レポート3
<団体種目別決勝リボン>
試技順1番スイス。連係CRR3で、一人が回転しなかったため、カウントされず。途中選手の衝突があり、CRR3でも落下。ラストは曲に合わず、15.350
試技順2番日本(フェアリージャパンPOLA)。総合時にミスが出たDERはうまく決まった。しかし中盤の背面投げで投げが小さくなり、大きく移動。不正確ながらなんとかキャッチし、続く交換も持ちこたえた。ラストの4本投げはきれいに決まって、落下を防ぎ16.900
試技順3番ベラルーシ。交換の移動と、途中結び目ができてしまったが、なんとかラストまでこらえた。17.250
試技順4番ウズベキスタン。途中までクリアな演技をしていたが、後半の交換で移動、連係時にリボンとリボンが空中で衝突。落下となり、16.150
試技順5番スペイン。パンシェのローテーションで一人が崩れ、交換での移動、連係での落下があった。またラストのリボンでリボンを投げる技がうまくいかず、ごまかす形でラストポーズ。16.600
試技順6番イタリア。不正確なキャッチが数カ所あり、ジャンプターンのバラツキで17.050
試技順7番はイスラエル。ほぼミスのない演技で17.450
試技順8番はブルガリア。エネルギーのある演技を繰り広げていたが、中盤の、3人がリボンに足をかけるところが一人かけられず、そこから乱れが生じて、リボンが床上に置かれている状況になった。17.350
結果
1位はイスラエル
2位ブルガリア
3位ベラルーシ
4位イタリア
5位日本
6位スペイン
7位ウズベキスタン
8位スイス
<団体種目別決勝フープ&クラブ>
試技順1番スペイン。リズムにも緩急があり、空間にも膨らみのある演技で17.700と高得点を出した。
試技順2番ブルガリア。スペインに増してすばらしい演技をしたのがブルガリア。伴奏音楽ライオンキングに合わせて、曲の強弱と動きのボリュームがよく合っていて、難度や動きもクリアになってきた。18.000
試技順3番ウズベキスタン。総合時のこの種目のできもよかったが、種目別も地元の声援を受けてリスキーな技を次々と行った。大きなミスもなく、17.350
試技順4番スイス。スイスも大きなミスはなかったが、難度がみえづらく、16.500
試技順5番イスラエル。この種目もミスはなく、17.450
試技順6番ベラルーシ。のけぞりながらキャッチする場面が3カ所ほどあったが、落下はなく17.600
試技順7番日本。全体的には大きなミスはなく、また交換や連係の移動が少ない演技であった。17.350
試技順8番イタリア。さほどミスはなかったが得点が伸びず、17.550。しかし、イタリアからの抗議があったのか、ビデオチェックがなされ、だいぶ時間が経ってから得点が変更され、イタリアはブラルーシと同点になり、表彰台に乗った。(17.600に変更)
結果
1位ブルガリア
2位スペイン
3位ベラルーシ
3位イタリア
5位イスラエル
6位日本
6位ウズベキスタン
8位スイス
フープ&クラブはどのチームも落下なしで、混戦模様であった。日本はイスラエルとの差が0.1。3位ベラルーシ、イタリアとの差が0.25。日本の実施の点数は8.800と、上位国とまったく引けを取っていない。問題は難度点である。交換や連係などから得られる難度点はさほど悪くなかったと思われるため、身体難度の精度を上げていかなければならない。フェッテバランスがはずんでみえたこと、フェッテのローテーションがまだ精度が悪すぎること、この点を改善して、まずは手堅い試合を続けていきたい。
〈ジュニア国際トーナメント〉
日本からは喜田純鈴と柴山瑠莉子が出場。
喜田は、全体的には伸び伸びとした演技であった。特にフープは軸の安定感もあり、15.300。しかし、ボールでは足蹴りのDERでコースがそれ、場外でキャッチ。ジャンプでの開脚度が足りなかったこともあり、実施は8.100であったが、難度点が5.00になってしまい、場外の0.3を減点して12.800。ロープはDERで走ってキャッチし、14.600。クラブではDERでポロリと落下。アチチュードや足持ちのローテーションも回転数がわずかに2回転に届かなくなってしまい、14.800。
柴山はボールで最高の演技を見せた。転がしや、DERでの片手キャッチなどもクリアで、ローテーションも最後まで粘りを見せた。15.650で自己最高得点。ロープは足にロープを引っかけるところでもたつき、しかジャンプのくぐり抜けで、ロープが体に触る細かいミスが出て、15.050。フープは転回をしながらの投げでコースがそれ、走ってキャッチ。14.850。クラブでは最初の足でクラブを押さえるところがうまくいかず、中盤の腕転がしで落下。続くDERでも落下し、14.350
ふたりともいくつかのミスは出たが、試合を重ねるごとに、堂々と演技できるようになっている。ミスの回避はもちろんのことであるが、それよりもアチチュードや足持ちのローテーションなどを、正しく美しく行えるようにすることが重要であろう。