いわてスーパーキッズ発掘・育成事業報告

1)講師 水島宏一
2)場所 岩手県 盛岡市 岩手大学
3)期日 2011年9月3日
4)対象 小学6年生30名(男女)、中学1年生37名(男女)
5)趣旨 
 参加する子どもたちは、体操競技を専門としている子どもではなく、他の野球や陸上といった様々なスポーツを行っている。今回は、そのような子どもたちが、体操競技のトレーニングを通じてバランスや姿勢など運動能力向上と、自分の専門としている種目では経験しない動きを行い、新たな動きの発見ができるようにすることを目的とする。
6)事業内容(プログラム)の紹介 
 事業プログラムは、岩手県の岩手スーパーキッズ発掘・育成事業で考案されたものがあり、その内容にいくつかの運動を付け加えて実施した。指導形態は、各種目に専門の指導者が張り付き、私自身は、巡回しながら指導を行った。実施種目は、ゆか運動、跳馬、低鉄棒、平行棒(倒立棒含む)の4種目を20分ローテで行った。
 ゆか運動は接転技(前後)、倒立回転技などを行った。跳馬は、跳躍板のけり方から始め、切り返し系跳躍や回転系の台上前転、そしてできる子には、前方倒立回転とびを指導した。低鉄棒は、支持から前回り下り、逆上がり、前方支持回転、後方支持回転、下り技を行った。とくに、下り技は、両足裏支持回転(俗称:グライダー)を行った。段階的な指導を行い、ほとんどの受講生ができるようになった。平行棒(倒立棒含む)は、支持姿勢で端から端まで移動したり、平行棒を横向きに使用して、懸垂から飛び移り、飛び移りの連続、脚前挙を行った。また、倒立棒では、脚前挙、倒立をした。
7)報告・感想 
 全体的に運動能力が高く、とくに女子受講生は、決断力や支持力があり、平行棒、倒立棒で倒立や脚前挙、跳馬では、前方倒立回転跳びを実施するのが見られた。ただ、体の柔軟性については、最近の子どもたち同様に股関節の柔軟性が劣っていた。今後の課題としては、柔軟性を高める運動や空中での身体操作を身に付ける運動、運動観察の能力を高めるなどのプログラムがあると充実するのではないかと感じた。