開催日 | 2019年 7月7日-13日 |
場 所 | オーストリア / ドーンビルン |
2019年7月7日-13日にオーストリア/ ドーンビルンにおいて、第16回世界体操祭が開催された。本大会のテーマ「come together, show your colours !」のもとに、65ヶ国、約18,500名の体操愛好者が集った。アジアからの参加国は、韓国、カタール、マレーシア、スリランカ、中国、タイ、ウズベキスタン、ネパール、日本であった。
FIGが主催する最大級のイベントであるWorld Gymnaestradaは、1953年に第1回をアムステルダムで開催されて今回で16回目となる。ドーンビルンでの開催は、2007年の大会以来2度目となった。1週間に渡り、世界各国の個性溢れる体操演技が披露され、まさに色彩豊かに、和やかな文化交流の輪が広がった。
特にスムーズな大会運営が印象的であった。その例の一つとして、7日に開催される開会式を急遽順延した対応が挙げられる。当日の天気予報で開会式開始時にドーンビルン上空に落雷発生すると報告された。その予報を基に、組織委員会で緊急会議が開催され開始3時間前に10日に順延することが決定された。決定後のおよそ2時間後には暗雲が立ちこめ、開会式開始予定時間には横殴りの暴雨、そして稲光と轟音が街を襲った。組織委員会の的確な英断と柔軟な対応には、参加者の多くから称賛の声が寄せられた。その結果、順延された10日の天候は、快晴に恵まれて、最高の開会式日和となった。
大会進行は、大会演技会場、ナショナルスタンド、交通機関、学校宿泊、ボランティア、医療センター、全てが大きな問題もなく運営された。
日本チームとしては、下記の15団体、総勢約400名が参加し、子どもからシルバーまで、それぞれに個性豊かな演技を発表し、どの会場でも大きな声援を受けていた。
また、毎晩のスペシャルイベントとして開催されるNational Performanceは、「Japan & Asian Friends」として11日の21:30よりアイス・アリーナで開催された。日本からの11チームに加えて、アジアから6か国(タイ・ネパール・マレーシア・韓国・スリランカ・カタール)が参加した。日本の32名による壮大なる太鼓の演奏からスタートし、アジア諸国の多様な文化を反映させた色彩豊かな演技発表でエキゾチックな夕べとなった。加えて、「Let’s move!」というコンセプトで、現在構想中の「The Taiso」のショート・バージョンを満杯の観客約4,000人と共に動いた。演技の合間を利用して、15分程度の間隔で、計6回実施し、観衆はすっかり動きに馴染んだ様子であった。その結果、最後のフィナーレにおいて、フロアーに集まった全出演者とスタンドの観衆が「The Taiso」の動きで一緒に手拍子を打ち、最後に「Yeah!」と叫んだ時には、会場全体が一体となる、不思議な高揚感で盛り上がった。
大会のハイライトでもあるFIGガラには、一般体操の全ての要素を含んだ特徴あるプログラムからバラエティー豊かな演技を実施出来るチームが19か国から選抜され素晴らしい演技を披露した。3回の公演は今年の3月時点で全て完売となった。通常は演技者のみで行われる通しリハーサルは、ボランティア4,000名が招待され総計4回の実施となった。総合演出はスイスからGuyとMarina夫妻が担当した。アフリカ/ベニンからアクロバット・チームが参加予定であったがビザの関係で入国できず、フィルムでの参加となった。日本からはインターナショナル・お〜るど・ボーイズが演技を行った。約20か国からメンバーが集結して国際色豊かな80名近い男性グループが、硬軟織り交ぜたユニークな演技で会場を大いに湧かせて、その存在感を示した。メンバーにはFIGスタッフも参加した。
本大会は、決して大きな都市でない、自然豊かなドーンビルン市で開催されたが、数多くの地元ボランティアの方々に支えられて、非常にアットホームな雰囲気を味わうことができた。大会関係者すべての方のご支援・御協力に心から感謝申し上げる。
なお、次回大会は、2023年7月30日-8月6日にGymnaestradaの発祥地であるオランダのアムステルダムで開催される。
【日本の出場チーム】
・町田市リズム運動サークル
・真美フレッシュ体操
・Takako Gymnastics Square
・健康体操教室 ハローフレンズイノア
・新潟県体操研究会
・新潟大学
・モダントレーニング研究会
・日本ジャズ体操指導者連盟
・ヘルスプロモーションかごしま
・自由学園
・日本体育大学体操部
・日本体育大学 ダンス部
・筑波大学 体操部
・インターナショナル・お〜るど・ボーイズ
・げんきキッズ (ドイツ/デュッセルドルフ) + 日本体操協会体操スクール