第72回全日本体操競技種目別選手権大会女子予選

報告者:広報委員会 明名亜希子

女子はすでに世界選手権日本代表候補選手、アジア大会日本代表選手が決定しているので、今大会はシンプルに、「各種目の日本チャンピオン」を決める大会となっている。従って、代表選考会では見られない大技に挑んだり、新たな組み合わせ加点等を追加した「攻め」の構成で挑んでくる選手達も多く、その分リスクも高くなるので大過失の多い予選となった。

 

跳馬は美しいユルチェンコ2回ひねりと伸身ツカハラ1回ひねりを揃えた坂口彩夏選手(ジム・ネット体操教室がトップ通過。ユルチェンコ2回ひねりでほぼ胴体着地のような大過失をしながらも宮川選手が2位につけており、この種目5連覇をかけて明日の決勝に挑む。

 

段違い平行棒は全日本選手権・NHK杯と試合をやるごとに強くなっている畠田瞳選手(セントラル目黒/日体荏原)がきちんと自分の演技をまとめトップ通過、2連覇を狙うが、その前に3連覇している寺本明日香選手(ミキハウス/レジックSP)が2位通過で目を光らせている。そして、今日、フットからの伸身のトカチェフがやっと伸身姿勢で認められG難度で承認された(全日本2日間、NHK杯では屈身で承認)梶田凪選手、段違い平行棒の基本技術がとても上手な中村有美香選手(妹・日本体育大学)と中村春香選手(姉・福井県スポーツ協会)が姉妹で予選通過している。

 

平均台は寺本選手、畠田選手、梶田選手、村上選手(大過失があったがなんとか通過)の代表候補選手に加えて、世界でも珍しい座の3回ターン(E難度)を決めた平岩優奈選手(武庫川女子大学)や、ジュニア世代からは立ち姿勢や基本技術の良さが際立つ蛭海和選手(とらい体操クラブ)が持ち味を発揮し6位で予選通過。社会人、大学生、高校生、中学生と、全ての世代からの予選通過者。それぞれのカラーを十分に出して実力を発揮してほしい。

 

ゆかはダントツのEスコア(8.60)でトップ通過の村上選手に、今日はラインオーバーがあった宮川選手。その次に3位で控えている畠田千愛選手(セントラル目黒)に断然注目!今日は実施しなかったが、決勝では後方伸身宙返り4回ひねり… あの、「シライ・グエン」を組み込む予定。色んな体勢での4種類のターンにも注目したい。そして、ゆかの世界チャンピオン村上選手が行なっている「シリバス」をやってのける新田いずみ選手(中京ジムナスティッククラブ)が6位通過。