2015ボローニンカップ報告
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■選手団
・監督 森川勝俊
・コーチ 西岡康正、蒲原彰吾、行本浩人
・トレーナ ー小林直行
・審判 梅田秀一(日本体操協会審判部)
・選手 加藤裕斗、柚木健大朗、中川将径、橘汐芽
■場所
ロシア・モスクワ競技会場:M.Voronin Gym Club “Dynamo-Moscow”
【参加国・地域数、チーム数、参加人数】
・参加国19か国日本、ロシア、アルメニア、カザフスタン、イタリア、オランダ、スェーデン、アメリカ、ベラルーシ、ラトビア、ハンガリー、ルクセンブルク、イスラエル、グルジア、キプロス、セルビア、リトアニア、シリア、ウクライナ(ドネツィク)
・チーム数20チーム
・参加人数81名(シニア:39名、ジュニア:42名)
【競技会報告】
■大会概要
ボローニンカップ大会では、世界選手権出場者も参加しており、非常にレベルが高い大会となっている。今年度もNagorny Nikitaを始め、世界選手権出場者が多数参加しており高いレベルの演技を実施し、観客を魅了していた。昨年同様、オリンピスキーというスタジアムで行われ、アリーナの1/4の敷地を使用。日本国内の代々木第一体育館と同じくらいの広さであった。
■大会レポート
<12/12>出国
成田空港から予定通り飛行機が出発した。約10時間30分のフライト経て、現地時間18:00頃に到着、荷物も問題なく全員分届いた。迎えの送迎バスがあり、ホテルまで約1時間で到着した。その後ミーティングを行い、持ってきた日本食で夕飯を済ませ、各自部屋でストレッチ等を行い、明日に備えて早々に就寝した。
<12/13>練習会場
10時にホテルでADカードを受け取り、徒歩で会場に向かった。練習会場までは約20分で到着した。昨年同様、練習会場はオリンピスキー内にあるディナモ・モスクワ体操クラブの仮練習場で、器具はGYMNOVA製であった。練習時間は15時までだったので、時間内で各自柔軟や補強を行い、体の調子を確認しながら、6種目を入念に確認した。選手の人数も少なく、自分たちのペースで練習できた。また暖房もきいており、動きやすかった。練習会場には跳馬のメジャーがなかった。
<12/14>本会場練習
本会場練習の時間は9:00〜11:00(ジュニア)、11:00〜13:00(シニア)、2時間の割り当て練習であった。ホテル1階のカフェで7:00から朝食をとることができ、ジュニアは朝食後そのまま7:30のバスに乗り会場へ向かった。7:30のバスは大型であったが、8:00のシニアが乗るバスではハイエースほどの大きさのバスであった。そのため、出発時間には満員となってしまったが、昨年のスタッフの予想から、出発時間の15分前にはそのバスに乗車していたため、問題なく会場に到着した。また、会場内に翌日のスタートリストが掲示されており、オーダーを確認することができた。本会場の器具はSPIETH製であった。
練習開始前に選手が招集され、20分のローテーション練習と開始種目が伝えられた。尚、シニア選手は、ジュニアの練習時間に女子のマットでウォーミングアップを行い練習に臨んだ。練習についてはジュニア・シニアともに多くの選手が20分経つ前に次の種目へ移動して行ったため、各種目余裕を持って練習することができた。
その後、16:00からのオープニングセレモニーに参加し帰宿した。
18:00~リーダー会議をホテルで行うと聞いていたところ、急遽変更となり本会場での会議となった。リーダー会議では、翌日の開館時間の確認(7:30開館)と競技前練習はジュニア・シニアともにサブ会場の2点を確認した。
<12/15>競技個人総合・団体・種目別予選
ジュニアは朝食時間が合わず、各自持ってきた日本食で済ませた。また、開館から練習開始まで時間が短いため宿舎で柔軟やストレッチを済ませ、7:15にタクシーで会場へ向かった。その後、8:00~8:50サブ会場練習を行い9:00から競技開始。シニアは9:00にタクシーで出発し、11:00〜12:00サブ会場練習を行い12:00から競技開始。終了後は、14:30から表彰式であった。
①ジュニア競技 9:00〜
【第1ローテーション】鉄棒
中川;D5.2 E8.300 13.500
ヤマワキ、アドラー、アドラーハーフ、クースト、シュタルダー1/2ひねり大逆手、大逆手車輪、大逆手エンドー、伸身ルドルフ。アドラーひねりが大きく流れたが、リズムの良い演技で着地も1歩でまとめた。
橘;D4.6 E7.550 12.150
トカチェフ、シュタルダー、アドラー大逆手車輪、エンド―1回ひねり方大逆手、エンド―、伸身サルト。トカチェフで片手が外れ、落下はしないもののダブルスイングになってしまい、苦しいスタートとなった。
【第2ローテーション】ゆか
中川;D5.7 E8.550 14.250
前方抱え込み1回ひねり~前方伸身5/2ひねり、後方伸身5/2ひねり~前方伸身2回ひねり、側方伸身1回ひねり、十字倒立、後方伸身2回ひねり、後方伸身3回ひねり。全コース着地までまとまった素晴らしい実施であった。
橘;D5.7 E8.200 13.900
前方抱え込み1回ひねり~前方伸身5/2ひねり、後方3/2ひねり~前方伸身3/2ひねり、ダイビング前宙、シンピ、後方伸身5/2ひねり~前方抱え込み1/2ひねり、後方伸身3回ひねり。1コース目の着地で弾んだが、その後は無難にまとめた。
【第3ローテーション】あん馬
中川;D5.4 E8.500 13.900
セア倒立、Eフロップ、Dコンバイン、ロス、ループ、前移動、シバド、Aシュテクリ倒立下り。足すり、腰曲りの無い素晴らしい実施であったが、終末技で足をぶつけ難度が下がってしまった。
橘;D4.8 E7.800 12.600
セア倒立、Bシュテクリ(落下)、1/2後ろ移動、マジャール、シバド、フクガ、逆リア倒立3部分移動下り。フロップで落下、Bシュテクリになってしまい、Dスコアを下げた。
【第4ローテーション】つり輪
中川;D4.8 E8.250 13.050
開脚上水平、ほん転倒立、クーゲル倒立、ジョナサン、ヤマワキ、振り上り脚前挙、シンピ、伸身サルト。上水平で大きくふらついたが、立て直し着地まで止める良い実施であった。
橘;D5.0 E8.800 13.800
開脚上水平、ほん転倒立、ジョナサン、ヤマワキ、振り上り開脚前挙、シンピ、クーゲル倒立、後方車輪、抱え込みルドルフ。ふらつきもなく静止時間の長い、素晴らしい実施で予選1位通過であった。
【第5ローテーション】跳馬
中川;1本目D5.6? E8.800 14.4002本目D3.6 E9.000 12.600平均13.500
1本目はドリックスを予定していたが、踏切が合わずアカピアンになってしまい、着地で大きく前に動いてしまった。2本目は転回屈身前宙1/2ひねりを実施し、雄大な跳躍で着地までまとめた。(整列時に口頭で2本跳ぶことを伝える)
橘;D4.4 E8.900 13.300
ユルチェンコ跳び伸身1回ひねり。雄大な実施であったが、着地で後ろに大きく動いてしまった。
【第6ローテーション】平行棒
中川;①D4.7 E7.500 12.200
ピンコ、アームカット脚前挙、シンピ、ヒーリー、ティッペルト、バブサー、車輪、後方屈身2回宙返り下り。ヒーリーで軸手に乗り過ぎてしまい器具上落下。(難度不認定)その後もうまく立て直せず、車輪の後にダブルスイング、着地も大きく動きDスコアとEスコアともに大きく下げてしまった。
橘;D4.9 E9.200 14.100
け上り脚前挙、シンピ、棒下倒立、車輪、モイ、ティッペルト、ツイスト、前振り倒立、後方屈身2回宙返り。実施減点の少ない素晴らしい実施であった。
中川選手は最終種目で大きく得点を落としてしまい、3位という結果となった。橘選手も前半種目でミスが続いたが、立て直し4位という結果を残した。2名とも初の海外試合であり、サブ会場と本会場の器具が違うという状況の中、失敗はあったものの最後まで自分の演技をできたことは今後に向けての良い経験になったのではないかと感じる。
種目別決勝には中川選手がゆか・あん馬・跳馬・鉄棒の4種目、橘選手がゆか・あん馬・つり輪・平行棒の4種目で決勝進出を果たした。
②シニア競技 12:00〜
【第1ローテーション】つり輪
加藤;D6.1 E7.700 13.800
中水平、カトウ、振り上り十字倒立、ジョナサン、ヤマワキ、ホンマ十字、振り上がり開脚上水平、ほん転倒立、抱え込みルドルフ。スタート種目としては安定した演技であったが、中水平の姿勢や十字倒立の高さ、手首の巻込みを厳しく見ているようで、Eスコアが伸びなかった。
柚木;D5.9 E8.050 13.950
中水平、アザリアン、ほん転倒立、クーゲル倒立、ジョナサン、ヤマワキ、ホンマ十字、振り上り開脚上水平、後方車輪、抱え込みサルトハーフ。着地までまとまりのある安定した演技であった。
【第2ローテーション】跳馬
加藤;D6.0? E9.000 15.000
ドリックスを実施。若干しゃがみこむような着地で前に1歩の実施だった。
柚木;D6.0? E9.150 15.150
ドリックスを実施。着地姿勢も高く小さく1歩でまとめる。
【第3ローテーション】平行棒
加藤;D5.7 E8.300 14.000
ホンマ、ヒーリー、棒下倒立、ベーレ、ティッペルト、ツイスト、前方宙返り開脚抜き腕支持屈身2回宙返り下り。ティッペルトで器具上落下、Dスコアを下げてしまった。
柚木;D6.1 E8.800 14.900
単棒横向き閉脚倒立、ホンマ、ヒーリー、棒下倒立、車輪、ライヘルト、前方宙返り開脚抜き腕支持、ツイスト、ディアミドフ、屈身2回宙返り下り。熟練された素晴らしい実施で、高いEスコアを残した。
【第4ローテーション】鉄棒
加藤;D5.9 E8.200 14.100
アドラーハーフ、コールマン、シュタルダー、シュタルダーとび3/2ひねり片大逆手、ヤマワキ、エンドー、ホップハーフ、クースト、伸身ルドルフ。コールマンで近付き車輪で止まりかけるが持ちこたえ、着地までまとめる。
柚木;D5.9 E8.350 14.250
ヤマワキ、エンドー1回ひねり大逆手、アドラーハーフ、コールマン、シュタルダー、1回ひねり大逆手、大逆手車輪、大逆手エンドー、伸身ルドルフ。着地までまとめた、安定した演技を行った。
【第5ローテーション】ゆか
加藤;D6.6 E8.600 Pen-0.1 15.100
後方伸身7/2ひねり~前方抱え込み1/2ひねり、前方抱え込み1回ひねり~前方伸身5/2ひねり、屈身ダイビングダブル、後方伸身5/2ひねり~前方伸身3/2ひねり、十字倒立、側方伸身1回ひねり、後方伸身3回ひねり。全コース着地までまとまった素晴らしい実施であった。
柚木;D5.7 E8.100 13.800
前方抱え込み1回ひねり~前方伸身2回ひねり、前方伸身5/2ひねり、フェドルチェンコ、十字倒立、脚上挙~シンピ、抱え込みダイビング宙返り、後方伸身2回ひねり、後方伸身5/2ひねり。全コースほぼ着地を止める素晴らしい実施であったが、脚上挙~シンピが止まらず不認定と悔しいミスを出してしまった。
【第6ローテーション】あん馬
加藤;D6.2 E8.000 14.200
セアー倒立、Bシュテクリ、Dコンバイン、Eフロップ、開脚旋回横移動、ロス、前とび移動、シバド、逆リア倒立3部分移動下り。Eフロップでバランスを崩し、Bシュテクリになってしまったが、演技構成を組み換え最後まで通し切る。修正力の高さが目立った演技であった。
柚木;D5.6 E8.400 14.000
セアー倒立、Eフロップ、Dコンバイン、ループ、シュピンデル、前とび移動、シバド、Bシュテクリ、逆リア倒立下り。シュピンデルで足をぶつけ止まりかけるが、その後は良い実施であった。しかし、終末技でひねれずDスコアを下げてしまった。
海外選手もミスの目立つ中、両選手ともにミスの少ない安定した演技を披露し、個人総合では加藤選手が3位、柚木選手が4位と上位に食い込むことができた。
団体総合では、加藤選手と柚木選手の活躍で見事に優勝を飾った。しかし、ロシアの選手のつり輪の実施は非常に力強いもので、力技の姿勢、高さなど日本との差は歴然であった。
翌日の種目別決勝には、加藤選手がゆか・あん馬・つり輪・平行棒・鉄棒の5種目、柚木選手があん馬、つり輪、平行棒、鉄棒の4種目で進出を果たした。
<12/16>種目別決勝
10:00のバスに乗り会場へ向かった。その後、11:00〜11:50までサブ会場練習(ジュニア・シニア)、12:00から競技開始であった。
シニアはゆかスタート、ジュニアはあん馬スタートの同時進行であり、前半4名(2分アップ後、演技)・後半4名(2分アップ後、演技)で行われた。
【第1ローテーション】
シニアゆか
加藤;D6.4 E7.300 13.7008位
後方伸身7/2ひねり~前方抱え込み1/2ひねり、前方抱え込み1回ひねり~前方伸身5/2ひねり(転倒)、屈身ダイビングダブル、後方伸身5/2ひねり~前方伸身3/2ひねり、十字倒立、側方伸身1回ひねり、後方伸身3回ひねり。まとまりのある実施であっただけに2コース目の転倒が悔やまれる内容であった。
ジュニアあん馬
中川;D5.4 E8.300 13.7002位
セア倒立、Eフロップ、Dコンバイン、ロス、ループ、前移動、シバド、Aシュテクリ倒立下り。若干Dコンバインでつまりがあったが、立て直し最後まで通し切る。しかし、終末技で足をぶつけ難度が下がってしまった。
橘;D4.6 E8.800 13.4003位
セア倒立、Dフロップ、1/2後ろ移動、マジャール、シバド、Bシュテクリ、フクガ、逆リア倒立3部分移動下り。リズムの良い素晴らしい実施であった。昨日より、演技構成を上げに行ったことにより、グループⅡがカットされDスコアを下げることになってしまった。
【第2ローテーション】
シニアあん馬
加藤;D5.9 E7.350 13.2505位
セアー倒立、Eフロップ、Dコンバイン、開脚旋回横移動(落下、不認定)、ロス、前とび移動、シバド、逆リア倒立3部分移動下り。途中落下があったものの最後までやり切った。
柚木;D5.9 E8.425 14.3253位
セアー倒立、Eフロップ、Dコンバイン、ループ、シュピンデル、前とび移動、シバド、Bシュテクリ、逆リア倒立3部分移動下り。終末技で力を使う場面が見えたが、それ以外は素晴らしい実施であった。
ジュニアつり輪
橘;D5.0 E8.500 13.5003位
開脚上水平、ほん転倒立、ジョナサン、ヤマワキ、振り上り開脚前挙、シンピ、クーゲル倒立、後方車輪、抱え込みルドルフ。予選同様に丁寧な素晴らしい実施であった。
【第3ローテーション】
シニアつり輪
加藤;D6.1 E7.850 13.9506位
中水平、カトウ、振り上り十字倒立、ジョナサン、ヤマワキ、ホンマ十字、振り上がり開脚上水平、ほん転倒立、抱え込みルドルフ。
柚木;D5.9 E8.475 14.3755位
中水平、アザリアン、ほん転倒立、クーゲル倒立、ジョナサン、ヤマワキ、ホンマ十字、振り上り開脚上水平、後方車輪、抱え込みサルトハーフ。
両選手ともに静止時間の長い着地までまとめた丁寧な実施であった。
ジュニア跳馬
中川;1本目D5.6 E8.275 13.8752本目D5.2 E8.900 14.100平均13.9872位
1本目=ドリックスを実施。小さく1歩でまとめたが、着地姿勢が低かったため、Eスコアが伸びなかった。
2本目=ローユンを実施。高さのある雄大な跳躍で着地もまとめる。
【第4ローテーション】
ジュニア平行棒
橘;D4.9 E9.050 13.9502位
け上り脚前挙、シンピ、棒下倒立、車輪、モイ、ティッペルト、ツイスト、前振り倒立、後方屈身2回宙返り。実施減点の少ない素晴らしい実施であった。
【第5ローテーション】
シニア平行棒
加藤;D5.7 E8.300 14.4753位
ホンマ、ヒーリー、棒下倒立、ベーレ、ティッペルト、ツイスト、前方宙返り開脚抜き腕支持屈身2回宙返り下り。ベーレの後止まりかけるが立て直し、着地までまとまった実施であった。
柚木;D6.1 E8.625 14.7252位
単棒横向き閉脚倒立、ホンマ、ヒーリー、棒下倒立、車輪、ライヘルト、前方宙返り開脚抜き腕支持、ツイスト、ディアミドフ、屈身2回宙返り下り。丁寧な素晴らしい演技であった。
中川;D5.2 E8.400 13.600
ヤマワキ、アドラー、アドラーハーフ、クースト、シュタルダー1/2ひねり大逆手、大逆手車輪、大逆手エンドー、伸身ルドルフ。アドラーひねりが若干流れたが、リズムの良い演技で着地まで止める素晴らしい実施であった。
【第6ローテーション】
シニア鉄棒
加藤;D5.9 E8.225 14.1254位
アドラーハーフ、コールマン、シュタルダー、シュタルダーとび3/2ひねり片大逆手、ヤマワキ、エンドー、ホップハーフ、クースト、伸身ルドルフ。流れの良い素晴らしい実施であったが、着地で前に大きく動いてしまった。
柚木;D5.9 E8.700 14.6002位
ヤマワキ、エンドー1回ひねり大逆手、アドラーハーフ、コールマン、シュタルダー、1回ひねり大逆手、大逆手車輪、大逆手エンドー、伸身ルドルフ。雄大なコールマンで、着地まで止める完璧な実施であった。
ジュニアゆか
中川;D5.7 E8.425 Pen-0.1 14.0255位
前方抱え込み1回ひねり~前方伸身5/2ひねり、後方伸身5/2ひねり~前方伸身2回ひねり、側方伸身1回ひねり、十字倒立、後方伸身2回ひねり、後方伸身3回ひねり。1コース目の着地で弾みラインオーバーしてしまったが、その後は着地まで意識した丁寧な実施であった。
橘;D5.5 E8.725 14.2253位
前方抱え込み1回ひねり~前方伸身5/2ひねり、後方3/2ひねり~前方伸身3/2ひねり、ダイビング前宙、シンピ、後方伸身5/2ひねり~前方抱え込み1/2ひねり、後方伸身3回ひねり。着地まで意識した丁寧な実施であった。
各種目ごとに表彰式が行われるため、競技時間が5時間30分と非常に長時間であった。しかし、各選手ともに集中力を切らすことなく自分の力を発揮し、数多くのメダルを獲得することができた。
【総評】
今大会日本チームとして金1個、銀5個、銅8個、計14個と素晴らしい活躍をし、最大の目標であった団体優勝を果たすことができました。この結果は選手の日々の努力だけでなく、日頃から支えていただいている関係各位のご尽力によって達成することができたとスタッフ一同感じています。また、日本のジュニアトップ選手達のレベルの高さや、最後まであきらめないという強い精神を肌で感じることとなりましたが、彼らには自分の良さを更に伸ばし苦手な部分を克服し、日本の次世代を担う選手に育ってほしいと強く願っています。
しかし、ロシア選手のつり輪の強さには脱帽する程の衝撃を受けました。また、平行棒の終末技はほとんどの選手がE難度、F難度の前方系を実施しており、日本もさらに強化していかなければならないと強く感じました。さらに他国のあん馬の質の高さや美しさなど、学んだ点は数多くあり、それを参考にし、今後の練習に励んでいきたいと思います。そして昨年同様、マルチサポートの小林トレーナーを派遣していただきましたが、選手のコンディション管理やフィジカルケアなど様々な面で活躍をして頂き、選手団一同大変感謝をしております。
最後に、大会参加にあたりご尽力いただいた日本スポーツ振興センター、JOC、日本体操協会をはじめ、各関係者の皆様に心より感謝を申し上げ本大会の報告とさせて頂きます。