第71回全日本体操個人総合選手権 女子予選3班レポート

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村上茉愛(日本体育大学)は雄大なユルチェンコ2回ひねりでEスコア9.4のスタート!
段違い平行棒では内向きギンガーで足がバーに当たってしまったがキャッチし続行。下りのムーンサルトまでしっかりとまとめる。平均台は屈身前宙、バク転スワンスワン、等、抜群の安定感を見せ、Eスコア8.4をもぎ取る。ゆかではシリバス、伸身ダブル、2回半ひねり+伸身前宙1回ひねり、屈身ダブルと昨年のほぼ同じ構成で、座のターンを浮足水平2回ターンに入れ替え、Eスコア8.35。2位の寺本選手に0.85差をつけて56.300のダントツ1位での通過。強い。
寺本明日香選手(レジックスポーツ/中京大学)は跳馬を伸身前宙1/2ひねりで無難にまとめる。段違い平行棒では昨年から特に大きな構成の変更はなく、Eスコア8.45と内山由綺(早稲田大学/スマイル体操クラブ)と並んで今日トップの点数。平均台は終末技を3回ひねりにして攻めた構成。全種目ミスなくこなし、ベテランの戦い方で2位通過。
3位に滑り込んだのは3月末の高校選抜で個人総合優勝した今急上昇中の中路紫帆選手(戸田市スポーツセンター)。
段違い平行棒ではマロニー+1/2ひねり低棒移動、背面車輪片手軸1回ひねり+イエガー、前宙ダブル下りと、長身を生かした大きなスイングで雄大な演技を披露したが、平均台の開始技ロンダート~バク転1/2ひねり上がりで落下。しかし、バク転スワンスワン、片足伸身前宙+羊とび、オノディ等Eスコアを7.35でまとめ上げるすばらしい実施を見せた。
4位は畠田瞳選手(セントラル目黒/日体大荏原)
どの種目もDスコアを上げて臨んできた畠田選手。妹の千愛選手の注目度もすごいが、瞳選手も大躍進を遂げた。
何よりも4種目大過失なく、まとめ上げられた事が評価できるところ。平均台は抱えこみ前宙、抱えこみ側宙等、目立った大技こそないが、しっかりとまとめた。ゆかはシルクドソレイユの演目の曲にのせ、ムーンサルト、屈身ダブル、2回ひねり、抱えこみダブルでまとめた。足もちの2回ターンにも挑戦してきたが、少し足が落ちるのが早かったように見えたので難度承認がどうか。跳馬はユルチェンコ1回半ひねりで前1歩。平行棒では閉脚シュタルダー系を3つ、マロニー1/2ひねり、屈身イエガー、ムーンサルト下りの着地をピタリと決めてニヤリと笑顔。
杉原愛子選手(朝日生命)は緊張の平均台スタート。輪の前後開脚リープで落下してしまう。ゆかでは冒頭の足もち3回ターンを期待したが、2回の実施でバランスを崩す。その後は3回ひねり、2回半ひねり+前宙、とそつなくこなすが、最後の抱えこみダブルで着地が乱れラインオーバー。跳馬はユルチェンコ1回半ひねりをしっかりと決める。段違い平行棒ではところどころ倒立姿勢が甘く入るところがあったが失敗せず演技をまとめる。ほんの少しいつもよりも笑顔が少なかった印象。5位通過。
同じく5位通過に梶田凪選手(山梨ジュニア体操クラブ)
リオオリンピック代表宮川紗江選手(セインツ体操クラブ)は平均台大過失と、ゆか、段違い平行棒でも細かいミスが響き、10位での通過。
同じくリオ代表内山由綺選手(早稲田大学/スマイル体操クラブ)は平均台での大過失1つで9位通過。