第46回世界体操競技選手権レポート・男子団体決勝

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<第1ローテーション>
日本・ゆか
内村:後方3回半~前方1回半ひねり、前方1回ひねり~前方2回半ひねり、後方2回半ひねり~前方2回ひねり、かかえ込み新月面(前に一歩)、フェドルチェンコ、トーマス転、後方3回ひねり(ほぼ止まる)。予選とは全く違う、高さもしっかり出た演技。
早坂:後方3回半ひねり~前宙ひねり、前方1回ひねり~前方3回ひねり(やや不足)、側宙1回ひねり、後方2回半ひねり~前方2回ひねり、後方1回半~前方2回半ひねり、フェドルチェンコ、後方3回ひねり。これも予選と違って、蹴りもしっかりと合って、ひねりの切れも素晴らしかった。
白井:後方3回半~前方2回ひねり、リジョンソン(着地止める)、倒立前転から脚前挙経過後の伸肘倒立、前方1回ひねり~前方3回ひねり、後方2回半ひねり~前方2回半ひねり、側宙1回ひねり、後方4回ひねり(着地止める)。非常に安定感を感じ、着地の安定性は抜群であった。得点も16.325と圧巻であった。
日本は各選手が予選を上回る演技をして圧倒的なリードを作って次の種目へ。
ロシア・あん馬
STRETOVICH:逆交差倒立、Dコンバイン、Eフロップ、ブスナリ、マジャール、シバド、シュテクリA倒立3/3移動下り。乱れのない会心の演技を見せた。
KUKSENKOV:逆交差倒立、Eフロップ、Dコンバイン、ブスナリ、開脚旋回横3/3異動、マジャール、シバド、シュテクリA倒立3/3移動下り。これも素晴らしい実施を見せた。しっかりとまとまった演技。
BELYAVSKIY:逆交差倒立(沿ってバランスをとって前に一歩)、メリーゴーランド、Eコンバイン、モギルニー、Eフロップ、マジャール、シバド、シュテクリA倒立3/3移動下り。最初の失敗がもったいなかった。しかし、何とか難しいあん馬スタートを乗り切った。
イギリス・あん馬
SMITH:バックセアー倒立、リーニン、Eフロップ、Eコンバイン、マジャールシュピンデル、ブスナリ最後にバランスを崩すも素晴らしい修正力で立て直す、ウゴニアン、マジャール移動、シバド移動、Aシュテ倒立3部分移動1回ひねり下り。さすがの演技で一人目の役割を果たす。
BEVAN:バックセアー倒立、Eコンバイン、Eフロップ、ブスナリ、マジャールシュピンデル、マジャール移動、シバド移動、Aシュテ倒立3部分移動1回ひねり下り。順調にバトンをWHITLOCK選手へ渡す。
WHITLOCK:バックセアー倒立、セアー、Eコンバイン、Eフロップ、ブスナリ、マジャールシュピンデル、マジャール移動、シバド移動、ウゴニアン、馬端1080°転向、Aシュテ倒立3部分移動1回ひねり下り。若干かたさが見えた序盤だったが、エースとして演技を予定通りまとめる。
得意種目のあん馬でさすがの演技をみせる。
中国・ゆか
LIN:後方宙返り1回半ひねり~前方宙返り2回半ひねり、ルドルフ、後方宙返り2回半ひねり~前方宙返り1回ひねり、トーマス、フェドルチェンコ、十字倒立、後方宙返り3回ひねり。着地を決めきることができず。
DENG:後方宙返り3回半ひねり~前方宙返りひねり、前方宙返り1回ひねり~後方宙返り2回半ひねり、後方宙返り2回半ひねり~前方宙返り1回半ひねり、フェドルチェンコ、伸身トーマス、かかえ込みムーンサルト、十字倒立、後方宙返り3回ひねり着地でわずかに動く。雄大なタンブリングを行うも、実施減点が多いか。
ZHANG:後方宙返り1回半ひねり~前方宙返り2回半ひねり、後方宙返り3回半ひねりで回転しすぎる~高さの低い前方かかえ込み宙返り着地でラインオーバー、後方宙返り2回半ひねり~前方宙返り1回半ひねり、トーマス、十字倒立、前方宙返り2回ひねり~前方宙返りひねり、後方宙返り3回ひねり。途中の宙返りのミスがひびく。
ミスがひびき、現時点で5位となる。次ぐあん馬へ。
アメリカつり輪
NADDOUR、逆上がり中水平~振り上がり上水平、アザリアン、屈身ヤマワキ~振り上がり中水平少し高い~ナカヤマ、振り上がり開脚上水平ゆれ、ほん転倒立、かかえ込み月面ひねりス漉動く。
WHITTENBURG、逆上がり中水平~ナカヤマ~上水平、屈身ヤマワキ~振り上がり中水平~アザリアン、振り上がり上水平少し上げ下げ、ほん転倒立、車輪~伸身新月面着地後ろにとぶ。
WYNN、ピネダ~十字倒立、前振り上がり十字倒立少しケーブル揺れ、屈身ヤマワキ~振り上がり上水平、後ろ回り中水平~前振り上がり脚前挙~ナカヤマ、振り上がり中水平上下動修正、振り上げ倒立~車輪~伸身月面着地前にとぶ。
スイスつり輪
BRAEGGER、振り上がり開脚上水平少し高い、後方車輪ゆれ、屈身ヤマワキ、ヤマワキ、振り上がり倒立少し修正、新月面着地止める。
BAUMANN、振り上がり上水平ゆがみあり、ほん転倒立歪み修正、前方車輪、屈身ヤマワキ、ヤマワキ、振り上がり開脚上水平、新月面着地止める。
YUSOF、振り上がり上水平、中水平少し震え、振り上がり中水平、屈身ヤマワキ、ヤマワキ、振り上がり開脚上水平足を上下、ほん転倒立、前方車輪、新月面着地ほぼ止める。
<第2ローテーション>
ロシア・つり輪
IGNATYEV:後ろ回り中水平~背面水平~中水平、振り上がり倒立、屈身ヤマワキ~かかえ込みヤマワキ~ホンマ十字~ナカヤマ、振り上がり開脚上水平、ほん転、伸身月面(着地ほぼ止める)
ABLIAZIN:後ろ回り中水平~背面水平~中水平、かかえ込みヤマワキ~屈身ヤマワキ~振り上がり上水平(静止できず)、アザリアン、振り上がり倒立、ほん転、伸身新月面(着地ほぼ止める)。途中から力が入らないような印象の演技になった。
BELYAVSKIY:振り上がり中水平、振り上がり開脚上水平~アザリアン、かかえ込みヤマワキ~屈身ヤマワキ~ホンマ十字、ほん転、振り上がり倒立、車輪、伸身新月面(着地ほぼ止める)
ABLIAZINのミスが残念ではあったが何とか得点的には耐えた。
中国・あん馬
YOU:マジャールシュピンデル、ウゴニアン、Eフロップ、リーニン、バックセアー倒立、Dコンバイン、下向き転向1080°、マジャール移動、シバド移動、Aシュテ倒立3/3移動下り。安定感のある演技で、チームをけん引する。
LIN:リーニン、バックセアー倒立、Dフロップ、Dコンバインでバランスを崩す、ウゴニアン、下向き転向720°で大きく足を開く、マジャール移動、シバド移動、ワンポメル旋回、Aシュテ倒立3/3移動下り。姿勢欠点を出すが、落下をまぬがれる。
XIAO:マジャールシュピンデル、ウゴニアン、Dコンバイン(バランス崩す)、ブスナリで落下、再度ブスナリを実施、バックセアー倒立、Eフロップ、下向き転向1080°、マジャール移動、シバド移動、Aシュテ倒立3/3移動1回ひねり下り。落下という大過失を出す。この点数が後に大きな影響をおよぼすことが予想される。
大小のミスを出した中国チーム。期待される得点を挙げることができず。
イギリス・つり輪
WHITLOCK:振り上がり上水平、伸腕伸身力倒立、屈身ヤマワキ、ヤマワキ、振り上がり開脚上水平、振り上がり倒立、グチョギー、ほん転倒立、後方かかえ込み2回宙返り2回ひねり下り着地でわずかに動く。流れのある演技を行う。
PURVIS:後転中水平、ナカヤマ、アザリアン、屈身ヤマワキ、ヤマワキ、振り上がり開脚上水平、脚前挙、シンピ倒立、後方車輪倒立、後方車輪、後方かかえ込み2回宙返り2回ひねり下り着地でわずかに1歩下がる。
WILSON:後転中水平、振り上がり中水平、ナカヤマ、屈身ヤマワキ、ヤマワキ、振り上がり上水平、アザリアン、振り上がり倒立、後方車輪倒立、後方伸身2回宙返り1回ひねり下り着地でわずかに動く。
観客の大歓声を力に、良い演技を行う。現時点で4位につける。
スイス跳馬
BRAEGGER、ドリッグス着地止める。体は少しゆがむ。
CAPELLI、ローチェ着地低くしゃがみ大きく1歩動くが辛うじて立つ。客席からため息。
YUSOF、ルユフ着地で勢い余って後ろに転がり好転してしまう。
アメリカ跳馬
RUGGERI、ロンダード~後ろとびひねり前転とび前方宙2回ひねり着手が少し右にずれるが着地まとめる。
WHITTENBURG、ドラグレスク着地少し前にかがみ着地前に弾む。
NADDOUR、ルユフ着地深くしゃがみ膝をつきそうになるがなんとか前に足を踏み出してこらえる。
日本・あん馬
加藤:逆交差倒立、2/3後ろ移動、シュピンデル、D前移動、シバド移動、ロス、Dコンバイン、Eフロップ(ややバランス崩す)、逆リア倒立3/3移動下り。少し危ない場面もあったが、何とか持ちこたえて大過失にはならず。
内村:逆交差倒立、Eフロップ、Dコンバイン、ロス、ウゴニアン、マジャール移動、シバド移動、シュテクリA倒立3/3移動下り。危なげのない、会心の演技。好調さをうかがえる。
萱:1回の旋回で横移動、ブスナリ、逆交差倒立、Eフロップ、Dコンバイン(バランス崩す)、ロス、トンフェイ、マジャール移動、シバド移動、シュテクリA倒立3/3移動下り。Dコンバイン以外は素晴らしい出来であった。予選よりも高い15.400をマーク。非常に集中した様子で各自演技をしているのがよくわかる。チームの雰囲気の良さでミスになりそうなところでもうまくカバーできており、勢いの良さを感じる。
この時点で日本は、2位のアメリカに2.734差をつけて首位をキープ。中国との差は6.294と一気に開いた。
<第3ローテーション>
日本・つり輪
加藤:振り上がり十字倒立、振り上がり倒立、屈身グチョギー~グチョギー、アザリアン、ヤマワキ~屈身ヤマワキ~ホンマ十字懸垂、ほん転倒立(ややバランス崩す)、車輪、かかえ込み新月面(着地ほぼ止める)
田中:け上がり、中水平、け上がり脚上挙十字懸垂、ホンマ脚上挙十字懸垂、ヤマワキ~屈身ヤマワキ、振り上がり倒立、車輪倒立、グチョギー、車輪~かかえ込み新月面(後ろに一歩、やや低い着地)。
内村:振り上がり中水平、アザリアン、振り上がり十字倒立、振り上がり倒立(ややバランス崩す)、ヤマワキ~屈身ヤマワキ、ホンマ十字懸垂、ほん転倒立、車輪~かかえ込み新月面(着地見事に止める)。
加藤、田中ともに倒立で乱れがあったのが影響したのか、Eスコアが伸びず。
ロシア・跳馬
NAGORNYY:ドラグレスク。かなり高さがあり、着地まで余裕であったが、後ろ大きく両足で2歩。足割れもあり。
BELYAVSKIY:ルユーフー。着地は後ろに一歩。安定した演技。
ABLIAZIN:リセガン。後ろに軽く両足で一歩。高さも安定性も抜群であった。
日本は引き続き首位をキープ。アメリカが跳馬で一気に追い上げて日本との点差を0.399とし、中国も得意のつり輪で4.093差とした。
イギリス・跳馬
BEVAN:ルーユーフ、着地でわずかに前へ跳ねる。
WHITLOCK:シライ/キムヒフン、雄大な跳躍。後方へ着地一歩。ラインオーバー。
THOMAS:屈身メリサニディス、とても雄大な跳躍、かつほぼ着地をとめる。会場はこの日一番の盛り上がりをみせる。
とても高い価値点の技を実施し、着地までそろえたイギリスチーム。このローテーションが終わった時点で3位と順位を上げる。
中国・つり輪
DENG:け上がり十字懸垂~引き上げ中水平、振り上がり中水平、屈身ヤマワキ、ホンマ十字懸垂、振り上がり上水平、ほん転倒立、伸身グチョギ~脚前挙、振り上がり倒立、後方車輪、後方伸身2回宙返り2回ひねり下り着地を決める。途中で若干の姿勢欠点があるも、とても力強い演技。
LIU:後転中水平、懸垂から引き上げて十字倒立、屈身ヤマワキ、ホンマ十字懸垂~引き上げて十字倒立、振り上がり上水平、ヤマワキ、振り上がり中水平、ナカヤマ、振り上がり倒立、後方車輪、後方伸身2回宙返り1回ひねり下り。一人目に続き、力強さと安定感を感じさせる演技。
YOU:後転中水平、振り上がり中水平、懸垂から引き上げて上水平、ほん転倒立、伸身グチョギ、リーニン十字懸垂、アザリアン、屈身ヤマワキ、振り上がり倒立、後方伸身2回宙返り2回ひねり下り着地で後方へ一歩。着地が惜しまれる演技。
中国は得意とするつり輪で得点を大きく伸ばすも、まだ日本には届かず。現時点で5位。
アメリカ平行棒
RUGGERI、単棒横向き逆上がりひねり倒立、棒下、ドミトリエンコ、倒立で肘ゆるみ、ディアミドフ、ツイスト倒立はずれる、ホンマ、開脚前宙腕支持、ピーターズ、後方屈身2回宙右足大きく後ろに1歩。
WHITTENBURG、ホンマ、棒下ひねり、シャルロ、棒下、ドミトリエンコ大きい、モイ、開脚前宙腕支持、ハラダ、車輪ライヘルト大きい、前方かかえ込み2回宙ひねり少しとぶ。
LEYVA、逆上がり倒立、テンハイビン足割れ、シャルロ、棒下1回ひねり、車輪ディアミドフひねり、車輪ディアミドフ、車輪、ハラダ、ツイスト倒立はずれ、前方かかえ込み2回宙着地右足後ろに1歩。
スイス平行棒
YUSOF、逆上がりひねり~棒下、ホンマ、バブザー、チッペルト、ヒーリー、ツイスト倒立、後方屈身2回宙着地ほぼ止める。
BAUMANN、逆上がり、車輪、ホンマ、マクーツ素早い動き、ヒーリー、バブザー、チッペルト、後方屈身2回宙着地止める。
BUCHER、ホンマ、シャルロ、棒下ひねり少しゆがみ、棒下、開脚前宙、ディアミドフひねり倒立はずれるが引き戻す、車輪、ベーレ、後方屈身2回宙着地止める。
<第4ローテーション>
ロシア・平行棒
KUKSENKOV:ホンマ、ヒーリー、棒下ひねり~棒下、車輪ディアミドフ、屈身前宙腕支持、モイ、ピーターズ(やや膝曲がる)、ツイスト倒立、前方かかえ込み2回宙ひねり。慎重に演技をした印象。
IGNATYEV:逆上がり倒立、ティッペルト、棒下ひねり~シャルロ、屈身モリスエ、ドミトリエンコ、ヒーリー、ツイスト倒立、前方かかえ込み2回宙ひねり。予選よりも落ち着いた演技。
BELYAVSKIY:逆上がり倒立、シャルロ、ティッペルト、バブザー、ホンマ(やや詰まった印象)、ヒーリー、ピーターズ(ややぶれる)、ツイスト倒立、前方かかえ込み2回宙ひねり。終末技の捌きは見事。
中国・跳馬
LIN:ロペス,着地で大きく後ろへ跳ねる。空中での足のばらつきが目立つ。
XIAO:ロペス,着地で後ろへ一歩。
DENG:ロペス,着地で跳ねる。
価値点の高い跳躍を、失敗なくそろえた。
イギリス・平行棒
WHITLOCK:棒下宙返り倒立、ベーレ、モリスエ、カット、チッペルト、前方開脚5/4宙返り腕支持、ヒーリー、ピータース、単棒横向き脚前挙支持経過倒立、後方屈身2回宙返り下り。途中、若干の姿勢の崩れがあったものの十分な演技を行う。
WILSON:ホンマ、棒下宙返りひねり倒立で姿勢を崩し前へ動く、シャルロ、棒下宙返り倒立、ケンモツ、ベーレ、前方開脚5/4宙返り腕支持、チッペルト、ヒーリー、後方屈身2回宙返り下り。途中苦しい場面を乗り切り、大過失なくバトンを3人目へ渡す。
PURVIS:ホンマ、棒下宙返りひねり倒立、シャルロ~ヒーリー、棒下宙返り倒立、ディアミドフ、ツイスト、ケンモツ、ヒーリー、後方屈身2回宙返り下り着地で後ろへ跳ねる。流れるような演技。
この種目も大過失なく終える。現時点で4位。3位ロシアとはおよそ0.2点差。
スイス鉄棒
BAUMANN、ヤマワキ落下、やりなおしヤマワキ成功、エンドー1回ひねり大逆手、シュタルダー1回半ひねり大逆手、アドラーひねり倒立外す、リバルコ、逆背、シュタルダー、伸身新月面着地ほぼ止める。
HEGI、ヤマワキひねり、アドラーひねり~デフうまい!、エンドー、アドラー1回ひねり倒立はずして車輪1週回す~ヤマワキ、エンドー1回ひねり大逆手~逆背、伸身月面着地大きく前にとぶ。
BRAEGGER、エンドー1回ひねり、姿勢のいいコールマン、モズニク、アドラーひねり~伸身トカチェフ、リバルコ、アドラー1回ひねり~ヤマワキ、伸身新月面着地とめる。いい流れの演技。
アメリカ鉄棒
BROOKS、ツォリミン~ヤマワキひねり、アドラー1回ひねり~ヤマワキ、アドラーひねり~モズニク、シュタルダー、伸身新月面着地で大きく前に数歩。
RUGGERI、ツォリミン、カッシーナ、アドラーひねり~伸身トカチェフ~トカチェフひねり、アドラー1回ひねり~ヤマワキ、ホップターン、シュタルダー、伸身新月面着地止める。
LEYVA、アドラー1回ひねり~ヤマワキ、伸身コバチ、コールマン、シュタルダー1回半ひねり片大逆手、アドラーひねり~伸身トカチェフ~リバルコ足割れ、エンドー1回ひねり大逆手、伸身新月面着地右足1歩後ろに。
日本・跳馬
早坂:ロペス。ひねり不足と、右に一歩大きく動く。ラインオーバーあり。
内村:リシャオペン。前に両足で一歩。ラインオーバーあり。
白井:シライ/キムヒフン。方向のぶれも少なく、着地もほぼ止めて素晴らしい実施。
日本は早坂の得点が伸びなかったが、内村、白井とDスコアの高い演技を見事に決め、首位をキープ。しかし、鉄棒でも好演技を続けたアメリカが日本と0.1差となって2位まで詰めてきた。ロシアは得意の平行棒で得点を稼ぎ、イギリスを0.235上回り3位。中国は5位に上がってきた。日本と中国との差は4.193。上位は非常に接戦となり、面白い戦いとなっている。
<第5ローテーション>
鉄棒・ロシア
ELYAVSKIY:ツォウリミン、アドラーひねり、伸身トカチェフ、トカチェフ(モズニックせず)、エンドー1回ひねり大逆手、アドラーひねり(軸ブレで足を大きく開く)~ヤマワキ、ロシア車輪、伸身月面(前一歩)。
KUKSENKOV:屈身コバチ、コールマン(懸垂後の車輪で肘が曲がる)、シュタルダー1回半ひねり片大逆手、アドラーひねり~モズニック(車輪で大きく肘を曲げる)、ツォウリミン、アドラー1回ひねり~ヤマワキ、前方車輪1回ひねり大逆手、伸身月面(前に一歩)。
IGNATYEV:アドラーひねり、カッシーナ(膝の曲がりあり)、コールマン、伸身トカチェフ、ツォウリミン、アドラー1回ひねり~ヤマワキ、シュタルダー、ホップターン、伸身月面(着地止める)。カッシーナ、コールマンは足先が懸垂時に割れるのが気になったが、いい演技でまとめた。
イギリス・鉄棒
WHITLOCK:エンドー1回ひねり大逆手、コスミックひねり、アドラー1回ひねり~コスミック、シュタルダー1回ひねり、シュタルダーリバルコ、リバルコ、ホップターン、後方伸身2回宙返り2回ひねり下り。
THOMAS:コスミック、リューキン、シュタルダーとび1回ひねり、伸身トカチェフ~リバルコ、アドラーひねり~開脚モズニク、とび1回ひねり、後方伸身2回宙返り1回ひねり下り。
WILSON:コスミック、コールマン、伸身トカチェフ、アドラーひねり、トカチェフ、シュタルダー1回ひねり、ホップターン、後方伸身2回宙返り2回ひねり下り着地を決める。途中で構成を変えるも、大きなミスなく演技を終える。
比較的点数を伸ばすことができない種目と思われた鉄棒だったが、ここでも全員がミスなく演技を終え、着実に得点を重ねる。いよいよ最終種目へ。
平行棒・中国
YOU:ホンマ、ドミトリエンコ、タナカ、カット倒立、棒下ひねり倒立、棒下宙返り倒立、屈身ベーレ、バブザー、チッペルト、ヒーリー、かかえ込み前方2回宙ひねり下り着地で後ろへ大きく一歩。一人目からとても演技価値点の高い演技構成。
LIN:ホンマ、テンハイビン、ケンモツ、棒下宙返りひねり倒立、棒下宙返り倒立、車輪ディアミドフ、屈身ベーレ(膝が曲がっている)、バブザー、チッペルト、ヒーリー、後方屈身2回宙返り下り着地で大きく後ろへ跳ねる。
DENG:腕支持前振りカット倒立、屈身ドミトリエンコ、屈身モリスエ、棒下宙返り倒立、棒下宙返りひねり倒立、屈身ベーレ、屈身前宙腕支持、バブザー、チッペルト、ヒーリー、後方屈身2回宙返り着地を決める。演技価値点のとても高い素晴らしい演技。着地までまとめる。
得意種目で大きく得点を伸ばした中国チーム。一気に3位まで順位を上げる。最終種目、日本との点差はおよそ2点。
アメリカゆか
WHITTENBURG、後方1回半~前方かかえ込み2回宙、伸身新月面後ろにとんでライン減点、伸身前宙~屈身前方2回宙、十字倒立、後方2回半ひねり~前方1回ひねり着地止める、伸身トーマス転、屈身アラビアン2回宙ひねり着地とぶ。
NADDOUR、長く待たされる。前方2回半ひねり着地動く、前方2回ひねり~前方1回半ひね着地動くり、後方2回半ひねり~前方1回ひねり、フェドルチェンコ~エア、十字倒立、トーマス転、かかえ込み月面着地とぶ。
RUGGERI、タマヨ着地1歩ライン減点、屈身アラビアン2回宙着地止める、伸身トーマス転、十字倒立、倒立回転から脚前挙経過後の伸肘倒立、後方宙2回半ひねり~前方宙1回ひねり、後方宙1回半ひねり~前方宙2回ひねり着地動く、かかえ込み月面着地左足大きく前に。場内ため息。
スイスゆか
YUSOF、後方宙2回半ひねり~前宙1回ひねり着地左にとぶ、新月面着地とぶ、前宙2回ひねり~前宙ひねり少しとぶ、後方宙1回半ひねり~前宙1回半ひねりとぶ、十字倒立、屈身アラビアダブル後ろにとぶ、月面着地前に1歩。
CAPELLI、前宙2回半ひねり着地右に大きく崩れるが持ちこたえる、伸身トーマス転、前宙2回ひねり~前宙ひねり、後方宙2回半ひねり~前宙1回半ひねり、フェドルチェンコ、十字倒立、後方宙1回半ひねり~前宙1回ひねり着地動く、後方宙3回ひねり着地1歩。
BRAEGGER、前宙2回半ひねり、新月面、後方宙1回半ひねり~前宙2回ひねり、後方宙2回半ひねり~前宙1回ひねり、十字倒立、屈身前転倒立、トーマス転、後方宙3回ひねり着地右に少しとぶ。
日本・平行棒
加藤:ホンマ、棒下ひねり~棒下、ベーレ(移行でややバランス崩す)、ティッペルト、モリスエ、ヒーリー、車輪ライヘルト、開脚前宙腕支持、後方屈身2回宙(着地止める)。予選で落下した箇所で気になっていたようだが、その他は見事にまとめた。
田中:ホンマ、マクーツ、ヒーリー、、シャルロ(落下)、棒下ひねり~棒下、ツイスト倒立、ピーターズ、後方屈身2回宙(着地止める)。シャルロ以外が完璧だっただけにかなり残念。気持ちの切り替えに期待。
内村:マクーツ、ヒーリー、棒下ひねり~棒下、屈身ベーレ、ハラダ、モリスエ、車輪ライヘルト~開脚前宙腕支持、後方屈身2回宙(着地止める)。予選で分割されてしまったマクーツは今回は途中の停滞なく成功。他も丁寧に捌いて着地まで見事な演技であった。
田中の落下があったものの、その部分以外の実際が素晴らしかった日本が最終種目前に2位のアメリカに1.832差をつけた。中国は平行棒で高得点を連発して、3位に上がり、日本との差を2.093差とした。
<第6ローテーション>
中国・鉄棒
XIAO:リューキン、とび1回半ひねりで姿勢崩す、アドラーひねり~伸身トカチェフ、シュタルダー1回半ひねり片大逆手、アドラー1回ひねり~ヤマワキ、エンドー1回ひねり、前方車輪1回ひねり大逆手、フェドルチェンコ着地で大きく前へ一歩。途中でリバルコを行えずに姿勢を崩す。
LIN:前方車輪1回ひねり大逆手、アドラーひねり~モズニック、コールマン、シュタルダー1回半ひねり大逆手、エンドー1回ひねり大逆手~伸身イエーガー、アドラー1回ひねり~コスミック、後方伸身2回宙返り2回ひねり下り着地で後方へ一歩。
ZHANG:カッシーナ、コールマン、シュタルダー1回半ひねり、アドラーひねりで前へ戻る、伸身トカチェフ、リバルコ、エンドー1回ひねり大逆手、アドラー1回ひねり~コスミック、後方伸身2回宙返り2回ひねり下り着地で一歩。
小さくなミスを出した中国。結果を待つ。
ロシア・ゆか
NAGORNYY:前方2回半ひねり、伸身月面、前方2回ひねり~前宙ひねり、かかえ込みアラビアン2回宙、十字倒立、ツォウリミン、後方2回半ひねり~前方1回ひねり、後方3回ひねり(前に一歩)。大きなミスのない、まずまずの出来であった。
BELYAVSKIY:屈身アラビアン2回宙ひねり、後方1回半~前方2回ひねり、かかえ込みアラビアン2回宙ひねり、フェドルチェンコ、十字倒立、前方1回半ひねり、後方2回半ひねり~前宙ひねり、後方3回ひねり(着地止める)。これも落ち着いてしっかりとまとめてきた。
ABLIAZIN:前方2回半ひねり、伸身新月面(後ろに大きく一歩)、前方2回ひねり~かかえ込み前方2回宙(着地は止めるがラインオーバー)、伸身トーマス転(ラインオーバー)、十字倒立、屈身アラビアン2回宙、後方2回半ひねり~前方1回ひねり、後方3回ひねり(前一歩)。予選でできなかった構成で挑んだが2度のラインオーバーが痛かった。
イギリス・ゆか
THOMAS:後方伸身2回宙返り1回ひねり、テンポ~ダイビング屈身2回宙返り、後方宙返り2回半ひねり~前方宙返り、前転とび直接前方伸身宙返り転、フェドルチェンコ、十字倒立、前方宙返り2回ひねり~前方宙返りひねり、後ろとびひねりかかえ込み2回宙返り。着地も小さなミスが重なる。
PURVIS:ルドルフ、後方宙返り1回半ひねり~前方宙返り2回ひねり、前方かかえ込み2回宙返り、後方宙返り2回半ひねり~前方宙返り1回ひねり、十字倒立、伸身トーマス、テンポ~後ろとびひねりかかえ込み2回宙返り。
WHITLOCK:前方宙返り1回ひねり~前方宙返り2回ひねり、後方宙返り3回半ひねり~前方宙返りひねり、シュピンデルゴゴラーゼ、エアー、十字倒立、後方宙返り2回半ひねり~前方宙返り1回半ひねり、伸身トーマス、後方宙返り3回ひねり。今日の戦いを象徴するかのような素晴らしい演技。
体操決勝としてベストに近い戦いをみせたイギリスチーム。逆転で銀メダルを獲得した。
スイスあん馬
BAUMANN、逆交差倒立、ポメル、ポメル間ロシアン1080、マジャール、シバド、ウゴニアン、ロシアン1080、転向倒立3部分移動1回ひねり下り。いい演技。
BUCHER、セアひねり、Dコンバイン、Eフロップ、シュピンデル、ウゴニアン、ロシアン1080、マジャール、シバド、ロシアン720下り足割ながら小さくなる。
HEGI、セア倒立、Dフロップ、Eコンバイン、ウゴニアン、ロシアン1080、マジャール、シバド、ポメル、転向倒立移動ひねり下り。いい流れで最後を締めくくる。
アメリカあん馬
LEYVA、逆交差倒立、正交差倒立、Eコンバイン、ウゴーニャン足割れ、マジャール、シバド、トンフェイ、下向き転向720度、シュテクリA倒立3/3移動下り馬体を越えられず。
WHITTENBURG、正交差倒立、逆交差倒立、Eフロップ、Dコンバイン、ロス、マジャール~シバド、シュテクリA倒立移動ひねり下り力を使いながらの演技だが通す。
NADDOUR、正交差倒立、逆交差倒立手を前に大きく出してしまう、Eフロップ、Eコンバイン、マジャールシュピンデル、ウゴーニャン、ロス、マジャール、シバド、シュテクリA倒立3/3移動下り。
日本・鉄棒
加藤:アドラーひねり、伸身トカチェフ、コールマン、シュタルダー、シュタルダー1回半ひねり片大逆手、アドラー1回ひねり~ヤマワキ、エンドー、ホップターン、伸身新月面(着地を見事に止める)。緊張感高まる中、見事な演技であった。
田中:カッシーナ(落下)、シュタルダー1回半ひねり大逆手、アドラーひねり、リバルコ、ヤマワキ、エンドー1回ひねり大逆手、アドラー1回ひねり、ホップターン、伸身新月面(後ろ一歩)。平行棒のミスを引きづっていると思われた演技。最後の内村の頑張りに期待。
内村:屈身コバチ、カッシーナ(落下)、シュタルダー1回半ひねり、アドラーひねり~コールマン、コールマン、アドラー1回ひねり~コスミック、エンドー、とび1回ひねり、伸身新月面(着地止める)。
内村選手の演技中にイギリスチームが中国の得点を上回ることがわかり、観客がこの日一番の完成をあげる。それがカッシーナ直前であった。得点を待つ時間が長い。会場が一転、静まり返っている。
得点が出た瞬間、日本の金メダル獲得が決定した。ついにこの瞬間が訪れた日本チーム。歓喜であふれる日本チーム、これまでの戦いが報われ会場も祝福でつつまれる。おめでとう、日本!!!
団体結果
1位 日本 270.818
2位 イギリス 270.345
3位 中国 269.959
4位 ロシア 268.362
5位 アメリカ 267.853
6位 スイス 261.660
7位 韓国 260.035
8位 ブラジル 259.577