第46回世界体操競技選手権レポート・女子団体決勝
<第1ローテ>
アメリカ・跳馬
DOUGLAS:ユルチェンコ2回ひねり。着地見事に止める。
NICHOLS:アマナール。膝の緩みが大きく、着地も後ろに一歩。
BILLES:アマナール。素晴らしい高さで余裕の着地だったが、わずかに一歩前に弾んだ。
カナダ・ゆか
BLACK:ポパ、後方2回半~ロンダード~後転とび~後方かかえ込み2回宙(着地後ろに二歩)、カデット半ひねり、交差とび1回ひねり、前方2回ひねり~前宙、前方1回ひねり~ロンダード~後転とび~後方屈身2回宙。独特の構成を見事に安定して決めた。
日本・平均台
村上:ロンダードから座、後転とび連続~後方開脚伸身宙(落下)、ウルフとび~左右開脚とび、交差とび~後方宙、側宙1/4ひねり、2回ターン、前方開脚伸身宙~羊とび、ロンダード~後方屈身2回宙(前一歩)。残念な落下あり。引きずらないように願いたい。
寺本:2回ターン(ややふらつく)、オノディ(かなりバランスを崩す)、後転とび~後方開脚伸身宙、前方開脚伸身宙~シソンヌ、かかえ込み側宙、ジョンソン、交差とび~側宙1/4ひねり、大ジャンプ~前後開脚ジャンプ、ロンダード~後方3回ひねり(着地両足で後ろに一歩)。前半は堅さが見られたが何とか盛り返した。
湯元:交差輪とび、ウルフとび~シソンヌ~前方開脚伸身宙、羊とび(わずかにふらつく)、ロンダード~後方伸身宙、側宙、交差とび~後方かかえ込み宙、フルターン、ロンダード~後方屈身2回宙(後ろにわずかに一歩)。悪い流れを見事に断ち切る素晴らしい演技。
堅さがあったのか、らしくない失敗も見られたが、湯元が何とか耐えて持ちこたえて7位で次の種目へ。
イタリア・平均台
MORI:バク転スワンスワンで落下。後方宙2回半ひねり着地動く。
MARIANI:バク転スワンで少しゆがむ、Y字ターンで落下。2人連続で落下。
FERLITO:開脚前宙~羊とび、バク転連続閉脚スワンなど安定してこなす。
中国段違い・平行棒
SHANG Chunsong:雄大なほん転閉脚トカチェフ、パク、シャポ~ギンガー、1回ひねり大逆手~大逆手1回ひねり~イエガー、月面着地少しとぶ。
FAN Yilin:閉脚シート1回ひねり~コモワ2~パク~シートシャポ~ギンガーでバーに近づき過ぎて少し乱れる、閉脚シートひねり~1回ひねり大逆手~大逆手1回ひねり、後方伸身2回宙着地1歩。
TAN Jiaxin:ほん転トカチェフ~パク、マロニー~ギンガー、1回ひねり大逆手~大逆手1回半ひねり~トカチェフ、後方伸身2回宙着地見事に止める。
オランダ・ゆか
VOLLEMAN:4回ターン、月面、3回ひねり。
WEVERS L.:前足水平上げ2回ターン少しひねり不足~2回ターン、後方かかえ込み2回宙。
THORSDOTTIR:前足水平上げ2回ターン~2回ターンひねり不足、後方かかえ込み2回宙着地1歩、アチチュード2回ターン~前屈片足後ろ振り上げターン個性的、後方宙2回半ひねり着地動く。
イギリス段違い平行棒
HARROLD:マロニー~パク宙1回ひねり、マロニーひねり~ツホルド~フット1回ひねり、フット高棒移動、フットひねり~イェーガー、前方かかえ込み2回宙返り下り着地前へ小さく一歩。緊張感で張り詰める会場の中、予定していた組み合わせ行うことができなかったものの、一人目として役割を十分に果たす。
DOWNIE Elissa:逆フットひねり~マロニー~トカチェフで落下、フット1回ひねり~閉脚トカチェフ~パク宙、マロニーひねり、後方伸身2回宙返り下り着地で後ろへわずかに跳ねる。手放し技での落下が悔やまれる。
DOWNIE Rebecca:逆フットひねり~シートシャポー~ほん転閉脚トカチェフ、フット1回ひねり~シート閉脚トカチェフ、パク宙、マロニー、後方2回宙返り1回ひねり下り着地でわずかに跳ねる。よどみのない演技を終え、会場が大歓声に包まれる。
予選3位で決勝をむかえたイギリスチームは、1つの大過失を出して1種目目を終える。イギリスチームの7人目のメンバーのように、会場が一際大きな歓声をおくる。
ロシア跳馬
KOMOVA:ユルチェンコ2回ひねり、着地で後方へ跳ねる。
PASEKA:ユルチェンコ2回半ひねり、着地で前方へ跳ねるも雄大な実施。
AFANASEVA:ユルチェンコ2回ひねり、着地で後方へわずかに一歩。
着地こそ完璧に決めることができなかったものの、素晴らしいスタートをきる。現時点首位のアメリカとの点差はおよそ0.9点。
<第2ローテ>
日本・ゆか
寺本:後方2回半ひねり~伸身前宙、ポパ、後方3回ひねり、前方2回ひねり、4回ターン(半分足らず)、交差輪とび~交差とび半ひねり、後方屈身2回宙(後ろに両足で一歩弾む)。会場の雰囲気にぴったり合う雰囲気の曲でしっかりと魅せた。
村上:かかえ込み新月面、後方2回半~伸身前宙(前に弾む)、交差とび~カデット半ひねり、後方1回半~前方1回ひねり、3回ターン、後方屈身2回宙(後ろに両足で一歩大きく弾む)。着地は安定しなかったが積極的に挑んできた演技。
宮川:伸身月面、ポパ、伸身前宙~かかえ込み前方2回宙、交差とび~ジョンソン、かかえ込み新月面(右に一歩出てラインオーバー)、フルターン、後方屈身2回宙。新月面以外は予選よりもいい実施であった。
予選よりも得点は伸びなかったものの、ゆかで42点を超えて平均台の失敗を見事にカバー。
アメリカ・段違い平行棒
NICHOLS:フット1回ひねり~マロニー、パク宙~マロニーひねり、フット倒立~フット半ひねり~イエーガー、車輪連続~後方伸身2回宙(着地止める)。非常に美しい、余裕のある演技。
DOUGLAS:シュタルダー1回ひねり~屈身トカチェフ~パク宙、閉脚シュタルダー~閉脚シュタルダー半ひねり~大逆手エンドー~チャウ、車輪~後方屈身2回宙。特徴的な構成を見事に決めた。
KOCIAN:閉脚シュタルダー1回ひねり~コモワII、パク宙~ファンルーウェン、フットひねり~イエーガー、シュタルダー~シュタルダー1回ひねり~かかえ込み月面(着地止める)。安定感抜群の演技でしっかりと高得点をマーク。
中国・平均台
FAN Yilin:ロンダート~閉脚スワン決める、開脚前宙、羊とびつなげられず、ジャンプ~側宙、後方宙2回半ひねり着地大きく1歩後ろに。
WANG Yan:グリゴラス少しふらつく、ロンダート~閉脚スワン大きく片足上げてしまう、かかえ込み前宙で落下、後方宙3回ひねり前に1歩動く。
SHANG Chunsong:スワン決める、バク転スワン、片足に2回ターン、宙返り体操系シリーズを2種類決め、最後、ロンダート~後方宙3回ひねり着地わずかにとぶ。
オランダ・跳馬
VOLLEMAN:ユルチェンコ1回ひねり後ろに1歩。
TITARSOLEJ:ユルチェンコ1回ひねり大きく後ろに1歩。
TOP:ユルチェンコ1回半ひねり着地低く後ろに数歩下がり左にずれる。
カナダ・跳馬
TOWNSEND:ユルチェンコ1回半ひねり着地1歩
ROGERS:ユルチェンコ2回ひねりの着地を見事に止める。
BLACK:前転とび前宙1回ひねり着地動く。
イタリア・ゆか
FERLITO:いい演技をして流れをつくる。
MENEGHINI:伸身2回宙など決めてまとめる。
FASANA:新月面など決めて平均台での悪い流れを断ち切る。
ロシア・段違い平行棒
PASEKA:フット1回ひねり~マロニー~ほん転1回ひねり~トカチェフ~パク、マロニーひねり、前方かかえ込み2回宙下り着地前へ一歩。一人目の役割を果たす。
SPIRIDONOVA:閉脚シート~閉脚シート1回ひねり~コモワ2~パク~マロニーひねり、閉脚シートひねり~屈身イエガー、閉脚フット1回ひねり~かかえ込みムーンサルト着地で跳ねる。一人目に続き流れのある演技。
KOMOVA:コモワ2~パク~コモワ、閉脚シートひねり~伸身イエガー、フット1回ひねりで前方へ落下、トカチェフ、後方かかえ込み2回宙返り1回ひねり下り着地で大きく前へ一歩。雄大な伸身イエガーをみせるも、直後の技で落下。
エースKOMOVA選手の落下が、後にどのような影響をおよぼすか。第3種目平均台へ。
イギリス平均台
FRAGAPANE:後方かかえ込み宙返り、交差とび~ひつじとび、バク転~スワン宙両足着地、1回ターン、後方かかえ込み宙返り1回ひねり若干バランスを崩す、開脚とび、側宙、バク転~両足バク転~後方屈身2回宙返り下り着地で後ろへ大きく一歩。
DOWNIE Elissa:前方かかえ込み宙返り、ダイビングかかえ込み宙返り、開脚とび~交差とびひねり、2回ターン、バク転~スワン宙、開脚とび~開脚とび両足着地、側宙、後方2回半ひねり下り。
DOWNIE Rebecca:前方かかえ込み宙返り、側宙~スワン宙若干バランスを崩す、Y字1回ターン、交差とび~開脚とび、1回ターン~スワン前宙、かかえ込み側宙、交差輪とび、後方屈身2回宙返り下り着地で後ろへ一歩。
1種目目の落下を感じさせない2種目目。全員が大過失を出さず、3種目目ゆかへ。
アメリカがロシアに2.458差をつけて引き続きトップ。日本は6位のオランダに0.167差までの7位。
<第3ローテ>
アメリカ・平均台
NICHOLS:しゃがみ立ち2回ターン、前方開脚伸身宙~シソンヌ~、前後開脚ジャンプ、側宙、交差輪とび、後転とび~後方開脚伸身宙、かかえ込み前宙、交差とび~かかえ込み後方宙(連続かは微妙)、ロンダード~後方屈身2回宙(着地ほぼ止める)。
RAISMAN:屈身前宙(後半は膝曲がる)~ウルフとび、両足後転とび~後方開脚伸身宙、前後開脚ジャンプ~左右開脚ジャンプ、側宙1/4ひねり、交差とび~交差とび半ひねり、かかえ込み前宙、片足水平上げターン~軸足を変えてフルターン、ロンダード~かかえ込みアラビアン2回宙(着地一歩前に弾む)
BILLES:しゃがみ立ち2回ターン、前後開脚ジャンプ~屈身とび、グリゴラス、後転とび~後方開脚伸身宙連続、かかえ込み前宙~シソンヌ、交差とび~交差とび半ひねり~後方伸身宙、前方開脚伸身宙~ウルフとび、後転とび連続~かかえ込み月面(後ろに一歩)。ほぼふらつきのない演技で、圧倒的な力を見せつけた。
日本・跳馬
村上:ユルチェンコ2回ひねり。高さがあり、着地まで余裕があった。
寺本:伸身クエルボ。チュソビチナをせずに安全策を取ったが非常に素晴らしい実施であった。
宮川:チュソビチナ。予選よりも高さがあり、着地は後ろ一歩。
跳馬で日本は素晴らしい実施を続け、カナダの得点を上回り、この種目のチーム得点も3位として、総合でも一気に4位まで順位を上げた。北京五輪、ロッテルダム世界選手権を上回る順位も見えてきた。
イタリア・跳馬
FERLITO:ユルチェンコ1回半ひねり着地少しとぶ。
FASANA:ユルチェンコ2回ひねり足割れ、着地1歩。
カナダ・段違い平行棒
WOO:ほん転ひねりが1回ひねりになったがうまく乗り切る。
ONYSHKO:シャポ~ほん転1回ひねり~トカチェフを決める。
ROGERS:フットトカチェフ~パクを成功させるが、その後、マロニーをやろうとしてフットの脚がはずれてしまい、け上がりをし直してマロニーひねり懸垂するが低バーに足をぶつける、ホルキナとび越しでバーを大きくぶつけて停滞。
中国・ゆか
WANG Yan:新月面着地1歩、後方宙1回半ひねり~ロンバク~後方宙3回ひねり~前宙決める。
MAO Yi:後方宙3回半ひねり~前宙、後方宙2回半ひねり~前宙繰り返し?、後方宙3回ひねり、後方かかえ込み2回宙着地1歩。
SHANG Chunsong:後方宙3回半ひねり~前宙決める、後方宙1回半ひねり~ロンバク~後方宙3回ひねり~前宙決める、最後、後方屈身2回宙で数歩後ろに下がってライン減点。
オランダ・段違い平行棒
THORSDOTTIR:マロニー~下移動ひねり倒立~フット1回ひねりが半ひねりになりけ上がりで処理。
WEVERS S.:雄大なイエガー決める。
WEVERS L.:下移動でバーに近づき受けの時に衝撃あり、その後リズムが崩れ、フット上移動で落下、最後も足をバーにぶつけるなど精彩を欠く。
イギリス・ゆか
TINKLER:シリバス、後方伸身2回宙返り、交差とび、交差とび1回ひねりからのジャンプの組み合わせ、後方宙返り1回半ひねり~バク転~後方宙返り2回半ひねり、交差とびひねり、後方屈身2回宙返り。着地まで意識した演技。
DOWNIE Elissa:後方宙返り1回半ひねり~バク転~ダイビングかかえ込み2回宙返り、ダイビング屈身2回宙返り、交差とび1回ひねり、後方宙返り2回半ひねり~前方かかえ込み宙返り、後方屈身2回宙返り着地で後ろへ一歩。
FRAGAPANE:後方伸身2回宙返り1回ひねり、交差輪とび、ダイビングかかえ込み2回宙返り、後方宙返り3回ひねり、交差とび1回ひねり、後方伸身2回宙返り。素晴らしい演技で会場の大歓声をよぶ。
平均台に続き、素晴らしい演技を披露した。最終種目跳馬へ。
ロシア・平均台
TUTKHALIAN:ロンダート~閉脚スワン宙大きくバランスを崩す、開脚とび~ウルフとび、交差とびひねり、ロンダート~後方伸身宙返り1回ひねり、スワン前宙、ひつじとび、交差とび、交差輪とび、1回ターン、ロンダート~後方屈身2回宙返り着地で後方へ転倒。
KHARENKOVA:前宙、バク連連続~高さのある後方伸身宙、開脚とび~ウルフとび、スワン前宙~ひつじとび、側宙、交差とび~後方宙、交差輪とび、交差とびひねり、前方へ足上げターンで落下、後転とび連続~後方屈身2回宙返り下り着地で後方へ一歩。
KOMOVA:前に水平1回ターンでふらつき横向きになるが持ちこたえる、開脚前宙~ひつじとび、バク転~スワン宙でバランスをくずす、後ろとびひねり前宙で落下、開脚とび~ウルフとび、Y字1回ターン、前宙、かかえ込み側宙、バク転連続~後方かかえ込み2回宙返り下り着地静止。
全員が大過失を出すという結果に終わる。最終種目の結果によって、メダルの行方はわからない。
<第4ローテ>
日本・段違い平行棒
村上:フット倒立~マロニー~ギンガー、ほん転倒立~車輪半ひねり~屈身イエーガー、前振り半ひねり低棒倒立~振りとび高棒移行、車輪~車輪1回ひねり~車輪~かかえ込み月面(着地両足で前に一歩)
杉原:閉脚シュタルダー1回ひねり~レイ、閉脚シュタルダー~閉脚シュタルダー半ひねり~イエーガー、シュタルダー1回ひねり~前振り半ひねり低棒倒立~振りとび、車輪連続~かかえ込み月面(前に一歩)。アップでは多少ヒヤリとするところもあったが、本番で素晴らしい実施を見せた。
寺本:閉脚シュタルダー1回ひねり~ギンガー、閉脚シュタルダー~閉脚シュタルダー半ひねり~イエーガー、シュタルダー1回ひねり~前振り半ひねり低棒倒立~レイ、車輪連続~かかえ込み月面(着地止める)。素晴らしい流れの演技で緊張感を感じない演技を見せた。
調子が上がってきたその雰囲気を段違い平行棒でも維持して見事な演技を続けた。後半のチームによっては4位も十分にあり得る位置につけた。
中国・跳馬
WANG Yan、伸身ツカハラ2回ひねり着地後ろに動く。
MAO Yi、ユルチェンコ2回ひねり着地とぶ。
TAN Jiaxin、ユルチェンコ2回ひねり少しとぶ。
オランダ・平均台
全員が個性的な演技構成で魅了。ふらつきもあったが大過失なく乗り切る。
イタリア・段違い平行棒
全選手ともに大きな過失なく乗り切る。
カナダ・平均台
ふらつきもあったがスピードある演技で全選手が演技をまとめる。
ロシア・ゆか
PASEKA:Y字2回ターン、後方宙2回半ひねり~前宙1回ひねり、後方宙1回半ひねり~前宙1回半ひねり、交差とび、後方かかえ込み2回宙返り着地で動く。予選で行ったしゃがみ立ちターンを実施せず。
TUTKHALIAN:後方伸身2回宙返り、後方宙返り2回半ひねり~前方かかえ込み宙返り、Y字2回ターンバランスを少し崩す、後方宙返り1回半ひねり~前方宙返りひねり、しゃがみ立ち1回ターン、後方屈身2回宙返り着地でわずかに動く。
AFANASEVA:輪とび1回ひねり、後方伸身2回宙返り、前水平にあげ2回ターン、テンポ連続~バク転~後方宙3回ひねり、後方宙2回半ひねり~伸身前宙、アチチュード2回ターン、後方屈身2回宙返り着地で姿勢を崩す。
小さなミスがいくつか生じるも、現段階で2位となり、最終種目後半チームの結果を待つ。
イギリス跳馬
FRAGAPANE:ユルチェンコ2回ひねり、着地わずかに跳ねる。
TINKLER:ユルチェンコ2回ひねり、姿勢欠点の少なく、かつ雄大な跳躍をみせる。着地でわずかに跳ねる。
DOWNIE Elissa:ユルチェンコ2回ひねり、雄大な跳躍、着地で後ろへ跳ねる。メダルを期待する跳躍で、会場が大歓声につつまれる。
DOWNIE Elissa選手の得点が出た瞬間、イギリスの銅メダル以上確定と判断したか、会場はこの日一番は盛り上がりをみせる。
競技の結果、予選4位のイギリスは予選2位のロシアを上回り、銅メダルを獲得した。大小のミスが目立ったロシアはメダルを逃した。
アメリカ・ゆか
NICHOLS:かかえ込み新月面、かかえ込み月面、交差とび半ひねり~シソンヌ、しゃがみ立ち2回ターン、屈身月面、前方開脚伸身宙、カデット半ひねり~前後開脚ジャンプ、後方かかえ込み2回宙。すべてのタンブリングの着地を止める素晴らしい演技。
RAISMAN:後方1回半~ロンダード~後転とび~かかえ込みアラビアン2回宙~伸身前方宙、交差とび1回ひねり~シソンヌ、片足水平上げ2回ターン、屈身アラビアン2回宙~鹿とび、後方伸身2回宙(着地止める)、交差とび~カデット1回ひねり~前後開脚ジャンプ1回ひねり、後方屈身2回宙(着地2歩後ろに動く)
BILLES:ポパ~羊とび、伸身月面、バイルズ~シソンヌ、交差とび、カデット1回ひねり、しゃがみ立ち2回ターン、かかえ込み新月面、交差とび1回ひねり~前後開脚ジャンプ、前方開脚伸身宙、かかえ込み月面(前一歩)
ゆかでも圧倒的な得点を出したアメリカが見事に圧勝して、大会3連覇。アメリカの時代がまだまだ続くことを印象付けた。
日本は2010年ロッテルダム大会以来の5位となった。最小限のミスで戦ったことも好材料となり、来年開催されるリオオリンピックでの戦いに向け、弾みとなる決勝を演じた。
また、地元イギリスが銅メダルを獲得し、場内は発狂するがごとくの大変な歓声が上がっていた。2008年の北京五輪以来、久々にメダルを逃がすことになったロシアのミスに助けられたところもあるが、力強い演技の数々は見事であった。ロンドン五輪をきっかけにして着実にレベルが上がっており、地元のプレッシャーの中でも銅メダル獲得を可能にする要因になっているのは間違いない。日本女子もこのイギリスに追いつくべく今回の勢いを継続し、来年以降はメダル争いの一角にいるような戦いをしてくれることに期待したい。
結果
1位 アメリカ 181.338
2位 中国 176.164
3位 イギリス 172.380
4位 ロシア 171.964
5位 日本 169.887
6位 カナダ 167.697
7位 イタリア 167.597
8位 オランダ 162.730