第46回世界体操競技選手権レポート4

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現地10月22日、男子ポディウム練習(本会場練習)が行われた.
<5班>
ハンガリー,フランス,ウクライナが登場した.この班の注目は,なんといってもウクライナのVERNIAIEV選手である.現地においても,個人総合において王者内村選手に挑む一番手として注目されている.ミスが多少目立ったものの,内村選手を上回るDスコア(演技構成点)が予想される演技を披露した.さらに,この班には,各種目のスペシャリストも多く集結した.前回大会跳馬銀メダリストのウクライナRADIVILOV選手,同大会鉄棒銅メダリストのクロアチアMOZNIK選手,同大会平行棒金メダリストのVERNIAIEV選手,特にあん馬には前回大会金銀銅すべてのメダリスト,ハンガリーBERKI選手,クロアチアUDE選手,フランスTOMMASONE選手が相見えた.それぞれ得意種目で順調に調整していた.
<6班>
カナダチーム,スペインチーム,メキシコチームが演技を行った.どのチームも,オリンピック出場権獲得を目標に戦略を練っているようだ.そのなかでも,目を見張る演技を行ったのが,キューバのLARDUET選手である.あん馬こそ苦手としている様子だったものの,全種目においてダイナミックスさと丁寧さが両立された演技をみせた.特に跳馬の跳躍(ロペス、ヨー2)の大きさには圧倒される.ゆかから始まり,鉄棒のフェドルチェンコ(後方伸身2回宙返り3回ひねり下り)を決めるまで,目が離せない.
<7班>
アメリカチームが登場した.エースMIKULAK選手を怪我で欠くものの,前回大会平行棒銀メダリストであるLEYVA選手を筆頭に,今大会でもメダル獲得をねらう.そのなかでも特に印象に残る演技を見せたのが,WHITTENBURG選手である.つり輪,跳馬を始め,彼がみせる力強くダイナミックな演技に期待したい.その他にも,この班ではオランダチームも練習を行った.ロンドンオリンピックにて鉄棒金メダルを獲得したZONDERLAND選手は,今大会でも鉄棒の優勝候補である.
<8班>.
男子ポディウム練習最終班にはルーマニア,イタリア,台湾チームが登場した.各チームともに,オリンピック出場権獲得を目指して予選を戦うことが予想される.ルーマニアにとってDRAGULESCU選手の復活は,跳馬で高得点獲得が予測されるだけに,大きな意味がある.全体的にはミスも目立ち、結局、各国ともにミスをどれだけ出さずに予選の演技を行うかが明暗を分けることになるだろう。
ドラグレスクゆか演技構成:後方宙1回半ひねり~前方屈身2回宙、後方宙2回半ひねり~前宙2回ひねり~前宙1回ひねり、テンポひねり~前宙2回半ひねり、十字倒立、新月面、トーマス転、後方宙3回ひねり
いよいよ明日より女子団体予選を皮切りに競技が始まる.初日2班には,さっそく日本チームが出場する.世界選手権のメダル,そしてオリンピック出場権をめぐって,エキサイティングな戦いが繰り広げられる.