第67回全日本体操種目別選手権・女子段違い平行棒
大瀧千波(国士舘大学)
一つ一つの倒立姿勢を丁寧にこなしていく。背面車輪、ギンガー、トカチェフの離れ技の安定性は抜群。1/2ひねり低棒移動からのフット飛び出しをつなげ、終末技ムーンサルトで小さくホップ。派手な大技こそないが、丁寧な実施。D5.3 E7.85
山本優理子(戸田市スポーツセンター)
フット倒立1回ひねり+ギンガー(D+D)、振り上げ倒立ホップ逆手持ち替え~イエガー、1/2ひねり低棒移動~シュタルダー飛び出し高棒移動を美しい実施でこなし、終末技抱え込みムーンサルトを小さいホップでまとめる。 D5.5 E7.6
井上和佳奈(水鳥体操館)
振り上げ倒立、車輪1回ひねり等の倒立姿勢にしっかりと意識がわたっている演技。非常に高さのあるイエガーは迫力がある。その直後の振り上げ倒立が少し甘く入ってしまうが、1/2ひねり低棒移動~フット飛び出し高棒移動でで立て直し終末技伸身ダブルで前1歩。D5.1 E8.4
内山由綺(スマイル体操クラブ)
閉脚シュタルダー倒立1/2ひねり+イエガー(D+D)、開脚シュタルダー倒立1回ひねり+パク(D+D)などの組み合わせをしっかりと決めるが、パク直後の振り上げ倒立1/2移向で少し軸がぶれる。シュタルダー飛び出し高棒移動の後の振り上げ倒立で体が反り、バランスを崩す。一瞬、NHK杯決勝での失敗が頭をよぎるが、なんとかこらえ、抱え込みムーンサルトの着地を決める。D5.7 E8.1
美濃部ゆう(朝日生命)
大逆手片手軸1回半ひねり+トカチェフ(E+D)、大逆手片手軸1回ひねり+イエガー(E+D)の組み合わせは職人技。丁寧に倒立姿勢をまっすぐにおさめにいっているのがよくわかる実施。1/2ひねり低棒移動が少し甘く入ったが、フット飛び出し高棒移動でなんとか修正。終末技前宙ダブルでしゃがみ立ち+後ろへ大きく1歩出し、大きな減点となる。
新竹優子(羽衣体操クラブ)
開脚シュタルダー1回ひねり+ギンガー(D+D)を決め、前方開脚シュタルダー1回ひねりでひねりきりが遅くなりブレてしまうが、イエガーで修正しながらキャッチ(D+D)、美しいパク宙返りを決め、終末技前宙ダブルは回転不足をなんとかこらえ、後ろへ大きく1歩。D5.6 E7.95
笹田夏実(帝京高等学校)
閉脚シュタルダー1回ひねり+トカチェフ(E+D)をしっかりと決めるが、その直後の振り上げ倒立の角度が甘く入る。1/2ひねり低棒移動~シュタルダー飛び出し高棒移動、最後のシュタルダー倒立1回ひねりでひねり終わりが遅く角度が甘めでブレてしまうがムーンサルトまでなんとかつなげ、着地をふんばり、止める。(D+D)D5.7 E8.45
寺本明日香(レジックスポーツ)
閉脚シュタルダー倒立1回ひねり+ギンガー(E+D)をいつも通りしっかりと決めるが、次の閉脚シュタルダー倒立1/2ひねりで肘が曲がりバランスを崩す。そのままなんとかイエガーまでつなげ(D+D)、修正を試みるが、開脚シュタルダー1回ひねりで同じように肘を曲げバランスを崩し倒立まで達せず、前へ落下。その後残りの演技は終末技の前宙ダブルまでしっかりとこなす。「安定」「失敗しない」寺本選手にめずらしい失敗が出てしまったが、日本のシニアで唯一Dスコア6点台を持つ構成は国際舞台の種目別でも戦っていけるであろう。D6.1 E6.65