第67回全日本体操種目別選手権・女子予選後半

報告者:

■平均台1組
内村春日
バク転+バク転+片足スワン(B+B+C)の組み合わせ、片足伸身前宙で少しふらつくが、交差リープ+抱え込み宙返り(C+C)、交差1/2、交差輪跳びなどのダンス系要素をそつなくこなす。終末技後方2回半ひねりで後ろに大きく1歩。D5.6  E7.05
冨永ありさ
開始技ロンダート~両足伸身宙返りで腰が折れ、屈身のような実施に。オノディ、片手バク転+スワン(C+C)、抱え込み宙返りなど、終始細かなふらつきが目立ち、終末技屈身ダブルで後ろへ5歩下がるがなんとか転倒はまぬがれる。D5.2 E6.7
前田早知子
片足伸身前宙+側宙(D+D)のシリーズで少しとどまりが見えるが組み合わせの加点がどうか。2回ターンで足をあげてしまうふらつきがあったが、非常に安定したバク転スワンの実施を見せ、終末技2回半ひねりで横へ1歩。D5.4 E7.1
井上和佳菜
開始技ロンダート~片足スワンで足をあげてしまうふらつき。バク転スワン、抱え込み側宙など、全体的に少しフワフワしてしまった印象の演技。終末技3回ひねりで斜め後ろへ1歩。D5.1 E7.55
■ゆか1組
小國友紀美
屈身ダブル、抱え込みダブルを無難にこなし、後方1回半ひねり+前方1回ひねり(C+C)でしゃがみ立ちになってしまう。終末技2回半ひねりで大きく1歩。D5.2 E6.4
梶田凪
後方2回半ひねり+伸身前宙(D+B)の伸身前宙で少し膝が曲がり、後ろへ大きく1歩、伸身前宙2回ひねり、
兎澤静
後方2回半+伸身前宙(D+B)の予定が抱え込み前宙(A)になってしまうが、加点は0.1と変わらないため、問題ないのだが、着地で乱れてしまい、ラインオーバー。3回ひねりで横へ1歩、終末技屈身ダブルでは直接ラインの外に着地してしまうミス。しかし、独特の振り付けとそのこなし方は兎澤選手の持ち味。D5.3 E7.2
宮内玲奈
なんとも言えない独特で魅力的な振り付けがすばらしい。抱え込みダブルで前へ大きく1歩、屈身ダブル、後方1回半+前方1回ひねりをきちんとこなしすが、3回ターンで踵が落ちてしまい、おそらく2回ターンに格下げ。終末技2回半ひねりは横へ1歩でおさめる。D5.0 E7.2
古賀ほのか
最初の3回ひねりで後ろへ大きく1歩下がり、ラインオーバー。ひねりが上手な印象をうける選手。最後の抱え込みダブルの着地で頭がさがり、前へ大きく1歩。D5.5 E7.2
■平均台2組
菅野恵
開始技ロンダート~片足スワン、側宙+片足スワン(D+C)のシリーズや、横向きのポパ、横向き抱え込みジャンプ1回ひねりなど、なかなか見られないおもしろい構成を組んできている。終末技3回ひねり後ろ1歩後ろ。D5.8 E6.9
杉原愛子
バク転スワン、側宙、終末技3回ひねりなど、目立った大技こそないものの、一つ一つを丁寧に、正確にこなそうという姿勢が見える。交差リープからのスタンド宙返りの組み合わせが途切れてしまうが、きちんと立て直してのせてくるところは彼女の強さであろう。D5.5 E7.05
内山由綺
交差輪跳びの後ろ脚の曲がりが浅く、おそらく難度格下げ。交差リープ+抱え込み宙返りの組み合わせで小さくふらつくが、脚持ちターンはきれいに決めるが、その後の片足伸身前宙で落下。後は抱え込み前宙、終末技屈身ダブルの着地をなんとかこらえる。D5.3 E6.4
河久保絢
開始技シリバス。足持ち1回ターン、バク転スワンで2度の落下。D5.3 E5.55
平松花梨
開始技で左右開脚ジャンプを見せる。終末技ロンダートバク転2回ひねりで手を着く。D5.0 E6.05
□ゆか2組
永井美津穂
抱え込みムーンサルト、後方1回半ひねり~ロンダートバク転2回ひねりなどを力強く決め、終末技抱え込みダブルで後ろ1歩。D5.2 E7.85
湯元さくら
ウォームアップでは伸身ダブルを見せていたが本番ではやらず、屈身ダブルで無難にこなしてくる。終末技3回ひねりで着地が乱れてしまうが、ダンスでの表現を意識して行なっているのがよくわかる。D5.3 E7.8
平松花梨
最初の抱え込みムーンサルトの着地ではじかれる。その後も、脚力を生かした力強いタンブリングを見せるが、最後の屈身ダブルでしゃがんでしまう。D5.1 E6.85
新竹優子
足持ち2回ターン+足持ち1回ターン(D+B)の組み合わせをきれいにこなし、2回半でよろけるがなんとかこらえ、3回ターン、脚を水平に後方に上げた2回ターンをすばらしいトウ立ちでこなす。タンブリングの着地で少し乱れるところがあったが、ダンスのこなしかたはさすがベテラン。D5.4 E7.65
籾山優佳
最初の後方1回半+前方2回ひねりでショートして、後ろへ1歩出すがなんとかこらえる。屈身ダブル、2回ひねり、終末技2回半ひねりを無難にこなし、演技後少しホッとした様子を見せる。非常に体線の美しい選手。D5.2 E7.6
□ゆか3組
杉原愛子
3回ひねり、2回半ひねり+伸身前宙(D+B)をきちんとこなし、交差輪跳びなどのダンス系要素も丁寧にこなしているのがわかる。小柄ながら、終末技抱え込みダブルでの高さは圧巻。D5.4 E7.8
美濃部ゆう
いつも通り、最初のターンの組み合わせをしっかりと決め、加点をとってくる。抱え込みダブル、終末技の屈身ダブルの着地ではじかれてしまったのはもったいないが、ダンス系のこなし方は素晴らしい。D5.4 E7.75
丸山珠代
2回半ひねりで着地1歩、抱え込みダブルの着地ではじかれてしまい、ラインオーバーがもったいない。最後の屈身ダブルは着地1歩でおさえる。独特な選曲と振り付け、そして指先1本1本までにこだわったダンスは「これぞ体操に必要な芸術性」と言っても過言ではない。D5.0 E7.85
野田咲くら
最初の3回ひねりで横へはじかれ着地で大きな減点となる。後方のひねり技での足われが気になるが、ジャンプやターン等のダンス系要素の実施は正確。終末技屈身ダブルを力強く決め、笑顔が出る。D5.4 E7.7
□平均台3組
小山愛
2回ターン、片足伸身前宙、側宙をそつなくこなし、ロンダート+両足伸身スワン(B+E)で落下、終末技屈身ダブルで着地後ろ1歩。D5.5 E6.05
池尻麻紀
開始技ロンダート~両足スワンを力強く決める。中技のロンダート+両足スワン(B+E)で少し腰が折れしまい、着地姿勢が低くなるがなんとかふんばる。ポパがショートしてしまい、3/4ひねりになってしまう。終末技3回ひねりの着地をまとめる。D5.9 E7.1
荒川真衣
ロンダート+両足スワン(B+E)をしっかりと決め、片足伸身前宙、羊跳び、ジョンソン、抱え込み側宙、足持ちターンと、ダンス系とアクロバットをほぼ交互に実施するという工夫された構成の組み方。終末技は2回ひねりでCRを1つ0.3に落とす。D5.3 E7.15
笹田夏実
注目のロンダート~伸身宙返り1回ひねりで腰が折れて少し上体の低い着台になってしまうが、なんとかこらえる。その後も前宙で1歩前へ出し、バク転スワンでは片足をあげてしまうふらつき(おそらく減点0.3)、足持ちターンでもふらつきと、不安定な演技をみせてしまう。終末技屈身ダブルは後ろへ一歩でこらえる。今回平均台で代表入りをねらっている笹田選手。予選通過はなんとか大丈夫そうだが、決勝への課題になりそう。D5.9 E7.35
土橋ココ
抱え込み前宙上がり、ロンダート~両足スワン、交差リープからの抱え込み宙返りは組み合わせがとぎれてしまうが、それ以外は終末技抱え込みダブルまでしっかりとこなす。D5.4 E7.3
■ゆか4組
寺本明日香
先日の会場練習で苦戦していた後方2回半ひねり+伸身前宙1回ひねりは行なわず、伸身前宙のみでおさえてきたが、着地で動いてしまい、ラインオーバー。ダンス系要素、3回ひねり、屈身ダブルを無難にこなす。最初の着地のミスが悔やまれるか。D5.4 E8.1
池尻麻希
抱え込み前宙~ロンダートバク転3回ひねりの着地をなんとかこらえ、後方1回半+前方1回ひねり(C+C)、抱え込みダブルの着地を力でなんとかこらえ、止める。終末技前方伸身2回ひねりで後ろに1歩。D5.3 E7.4
土橋ココ
思わず「うまいっ!」と言ってしまう後方1回半+前方の2回ひねり(C+D)の組み合わせでの高さがすばらしい。抱え込みムーンサルト、後方2回半ひねり+抱え込み前宙(D+A)終末技抱え込みダブルもしっかりと決める。D5.7 E7.65
池田正美
抱え込みムーンサルトで後ろへ3歩、後方1回半ひねり+ロンダートバク転2回半ひねり(C+D)の間接の組み合わせで加点をとる。きれいに3回ひねりを決め、終末技屈身ダブルまでパワフルに演技を通す。最後のしゃがみ着地がもったいない。D5.3 E6.5
平均台4組
丸山珠代 
片足踏み切り抱え込み前宙、側宙で足をあげてふらついてしまう(0.3~0.5の減点)、片足伸身前宙、羊跳び、足持ち1回ターン、バク転スワン、終末技2回半ひねりで前1歩。ゆかのダンスも芸術性、表情にこだわって行なっていたが、終末技に行く前のダンスで審判の方を向いて笑顔を見せる徹底ぶりはすばらしい。D5.0 E7.25
湯元さくら
交差輪とびの後ろ脚の曲がりが浅く見えたが、E難度で承認されたかどうか。片足伸身前宙、バク転スワン、抱え込み側宙をきちんとこなすが、交差リープからの抱え込み宙返りの組み合わせがとぎれてしまう。終末技屈身ダブルは大きく後ろへ1歩。D5.3 E7.8
梶田凪
交差リープ+抱え込み宙返り、バク転バク転スワン、抱え込み側宙で、3度の落下。若手選手にとってはやはり、ポディウムの上で演技するという緊張が大きかったか。D5.2 E4.1
籾山優佳
片足伸身前宙+前後開脚ジャンプ、羊ジャンプ、交差輪跳びで後ろ脚の曲がりが浅く、難度は下がったものと思われる。バク転スワン、抱え込み側宙、足持ちターン等の技を単発でこなし、終末技2回半ひねりで着地前1歩。D4.6 E6.85
上野七海
ロンダート+両足スワン(B+E)で落下、その後は片足伸身前宙、側宙、羊ジャンプなどを丁寧にこなし、終末技2回半ひねりの着地を止める。D5.1 E6.2