第51回NHK杯女子2日目第4ローテ

報告者:

大島(段違い)
鶴見(ゆか)
第3ローテ終了時点で5位につけ、いよいよ圏内に入ってきて緊張感も高まる中、月面、後方1回半ひねり~前方1回ひねりと落ち着いて決めた。しかし、最後の屈身ダブルで大きく2歩動き、ラインオーバーをしてしまった。
美濃部(ゆか)
平均台の高得点で2位に入ってきた中、一本目を昨日行った後方3回ひねりから後方2回半ひねりに変更し、安全策を取った。昨日ミスをしたかかえ込みダブルもきれいに着地を止め、最後の屈身ダブルもほぼ着地を止めた。
新竹(ゆか)
第3ローテ終了後に5位となっており、ミスの許されない状態の中、一本目の後方2回半~鹿ジャンプでややぶれた印象。ターンでも回転不足気味で、最後の屈身ダブルでもやや弾かれた着地となってしまった。
寺本(ゆか)
一本目の後方2回半~伸身前宙、2本目の屈身ダブルと着地を止めて、2回ターンもきれいに決めた。最後の後方3回ひねりでも僅かに後ろ一歩。非常に丁寧にまとまった演技であった。
笹田(ゆか)
平均台のミスで6位に落ちてしまい、追い上げるにはノーミスの演技が必要となったが、最初のかかえ込み月面で後ろに一歩動いてラインオーバーをしてしまう。また、2本目の後方2回半~屈身前宙でもラインぎりぎりとなってしまった。非常に悔やまれる出来になった。
田中(ゆか)
前方2回ひねり~伸身前宙半ひねりは余裕のある捌きを見せた。また、かかえ込みダブル、屈身ダブルも確実に着地を見て止めてきた。会場全体が注目する中、新しい振付の妖艶な雰囲気で観客を魅了した。全日本に続き、NHK杯も優勝を飾り、見事に初の五輪代表の座もつかみ取った。
野田(跳馬)
ユールチェンコ1回ひねり 少し詰まった着地となり前に大きく1歩動く
村上(跳馬)
ツカハラとび1回ひねり(伸身カサマツ) まとまった跳越で着地は後ろに1歩
龍(跳馬)
ユールチェンコ2回ひねり 少しねじこんだ感のある着地だったがほぼ止める
井上(跳馬)
ユールチェンコ1回ひねり 切れ味のある美しい跳越で、着地も止める
山岸(跳馬)
ユールチェンコ1回ひねり 若干脚割れが見える跳越、着地はわずかな動きでまとめる
内山(跳馬)
ユールチェンコ1回半ひねり 美しい跳越でひねりきりも良く、着地は前に小さく1歩
大島(段違い)
低棒伸身とびこし高棒懸垂、ほんてん倒立、車輪ひねり大逆手、大逆手車輪1回ひねり大逆手、大逆手車輪片手軸1回ひねり~イエガー、ふりとびひねり低棒倒立、閉脚フット高棒移動、前方ダブル、安定した実施で着地も止める
どの種目でも一つもミスが許させない緊張感の中、大きく明暗を分けたのが平均台となった。0.3加点も取得して14.900を出した美濃部が平均台で一気に2位に上がったのと対照的に、交差輪とびで台に手を着いて支えてしまった笹田はこのミスで一気に6位に落ちた。結局、この時点での順位がそのままとなってしまい、代表5名枠は田中、美濃部、寺本、鶴見、新竹に決まった。
結果的に、昨年の世界選手権に出場した5名が入り、昨年予選5位、決勝7位に入った強さを見せた形といえよう。また、鶴見は全日本で大きく水を開けられていたが、元全日本女王の意地、世界選手権メダリストの力を発揮した。
この5名がロンドンでも更なる好成績を狙うことになる。経験を積んだ実力のある5名。念願の団体メダル獲得をも目指し、大いなる活躍に期待したい。
ロンドン五輪女子代表
田中理恵(日本体育大学研究員)
美濃部ゆう(朝日生命)
寺本明日香(レジックスポーツ)
鶴見虹子(日本体育大学)
新竹優子(羽衣国際大学)