2011世界体操選手権女子予選第9班レポート
昨年の世界選手権で、予選では日本を上回り7位に入ったイタリアが登場。二人目のFERRARIがかかえ込み新月面、かかえ込み月面、カデット1回ひねりと最初に高難度要素を連発。そして、終末技の屈身ダブルで着地を止めるかなりいい出来の演技で14.466(D5.8)をマークしたが、それ以外は
跳馬はFERRARIがユルチェンコ2回ひねり、FERLITOがユルチェンコ1回半ひねりを跳んだが、Eスコアで点は思ったように伸びず、更に他の選手もユルチェンコ1回ひねりということで、跳馬の合計得点では他国に比べて弱さを出してしまった。
段違い平行棒ではGANDOLFIが大逆手系を組み合わせた構成で高難度を組み合わせてきたが、同じく大逆手系からイエーガーと屈身イエーガーを入れて加点を狙ったFERRARIと共に13点台に留まり、更に最終演技者のFERLITOは連続技で加点を狙うところで加点対象にならない車輪が入ってしまうなど、予定通りの構成にならず、チーム得点としてはかなり伸び悩んでしまった。
平均台ではFERRARIが上水平に入る際にバランスを崩して触れ戻ったり、ロンダード~後方伸身宙、交差とび~屈身宙でぐらつき、PREZIOSAに関しては着地で膝をつきかけるほど低かったのだが、二人とも14点台を出した。他にもFERLITO、CAMPANAが僅かなぐらつき程度でうまくまとめて14点近くまで点を伸ばして、この種目のチーム得点を56.207として、全体の5位とする活躍となった。合計ではオーストラリア、ドイツには及ばなかったが、カナダを上回る219.578を出して7位につけた。残りが日本、イギリス、フランスであることを考えると、このイタリアの得点は今から演技をする日本にとって大きな目標となる。
一方、途中までイタリアといい勝負をしていたスペインであるが、最後のゆかで大きなミスがないものの、Eスコアが全く伸びず。最終種目で大きくイタリアに離されていしまい、結局オランダにも負けて現在9位。
ウクライナはエースのLIVCHIKOVAが欠場。その影響か、平均台、ゆかとミスが相次ぎ、両種目の合計得点が50点に乗らないという大きなロス。この段階で上位進出の可能性を失った。