第64回全日本体操競技選手権大会女子種目別決勝レポート

報告者:

跳馬
○河野 ナナ(鹿屋体育大学)
1本目:ユルチェンコ1回ひねり・・・後ろ一歩
2本目:かかえ込みクエルボ・・・着地止める
○笹田 夏実(大泉スワロー体育クラブ)
1本目:前転とび前方屈身宙返り半ひねり・・・大きく前一歩
2本目:ユルチェンコとび2回ひねり・・・左に崩れ、手、膝を着く(ライン減点あり)
○小山 愛(CIMA体操クラブ)
1本目:ユルチェンコとび1回半ひねり・・・予選から上げてきたが、後ろに大きく一歩
2本目:かかえ込みポドコパエバ・・・前に大きく崩れてライン減点あり
○寺本 明日香(レジックスポーツ)
1本目:ユルチェンコとび2回ひねり・・・前に手を着いてしまう
2本目:前転とび前方屈身宙返りひねり・・・十分に体開いて着地を取る雄大な演技、後ろ一歩
○飯塚 友海(常盤木学園高等学校)
1本目:ユルチェンコとび2回ひねり・・・後ろ一歩
2本目:前転とび前方かかえ込み宙返り・・・後ろ一歩
○田中 理恵(日本体育大学大学院)
1本目:ユルチェンコとび1回半ひねり・・・スピード、高さのある演技、前一歩
2本目:前転とび前方かかえ込み宙返り半ひねり・・・開いて着地をほぼ止める
○永井美津穂(東海テレビ東名体操クラブ)
1本目:ユルチェンコとび2回ひねり・・・右に一歩動く
2本目:前転とび前方伸身宙返り1回半ひねり・・・果敢に高難度技に挑んだが、前に崩れる
○古西 里咲(大泉スワロー体育クラブ)
1本目:前転とび前方屈身宙返り半ひねり・・・後ろ一歩
2本目:伸身ツカハラとび2回ひねり・・・足割れこそあったが見事に決めて、後ろ一歩に留めた
※優勝争いは僅差となったが、価値点では劣るものの姿勢欠点の少ない、そして高さのある雄大な演技を見せた田中が優勝。予選トップの古西は価値点では田中を上回ったものの、足先の乱れなどの姿勢欠点でEスコアを落とし、僅かに0.012差で2位となった。昨年の覇者の永井は、昨年成功した前転とび前方伸身宙返り1回半ひねりで痛恨の失敗を出してしまい、ユルチェンコ2回ひねりをきれいに決めた飯塚と並んで3位タイとなった。
<結果>
1位 田中理恵
2位 古西里咲
3位 飯塚友海、永井美津穂
5位 河野ナナ
6位 笹田夏実
7位 寺本明日香
8位 小山愛
段違い平行棒
○今西 裕万(羽衣体操クラブ)
閉脚シュタルダー~フット~フット半ひねり、イエーガー、低棒とび越し半ひねり倒立~レイ、車輪1回ひねり、月面宙返り(⇒右一歩)
○湖山 乃雅(羽衣体操クラブ)
シュタルダー1回ひねり~トカチェフ、屈身イエーガー、低棒とび越し半ひねり倒立~レイ、かかえ込み月面宙返り(⇒ほぼ止める)
○山岸 舞(羽衣体操クラブ)
閉脚シュタルダー~閉脚シュタルダーひねり~イエーガー、車輪1回ひねり、低棒とび越し半ひねり倒立~レイ、かかえ込み月面宙返り(⇒後ろに大きく一歩)
○大島 杏子(朝日生命)
大逆手車輪1回ひねり~片手軸大逆手車輪1回ひねり~イエーガー、低棒とび越し半ひねり倒立、前方かかえ込み2回宙返り(⇒前に大きく一歩)
○美濃部 ゆう(朝日生命)
片手軸大逆手車輪1回半ひねり~トカチェフ(⇒落下・プロテクターを取り換える)、片手軸大逆手車輪1回ひねり~イエーガー、低棒とび越し半ひねり倒立~レイ、前方かかえ込み2回宙返り(⇒やや低い着地、ほぼ止める)
○寺本 明日香(レジックスポーツ)
フット1回ひねり~ギンガー、閉脚シュタルダー半ひねり(⇒前に行かずに戻ってしまい停滞)~イエーガー、シュタルダー1回ひねり~低棒とび越し半ひねり倒立~レイ、シュタルダー半ひねり~前方かかえ込み2回宙返り(⇒ほぼ止める)
○新竹 優子(羽衣国際大学)
シュタルダー1回ひねり~ギンガー、エンドー1回ひねり~イエーガー、低棒とび越し半ひねり倒立~レイ、シュタルダー半ひねり~前方かかえ込み2回宙返り(⇒着地を止める)
○笹田 夏実(大泉スワロー体育クラブ)
閉脚シュタルダー1回ひねり~トカチェフ、閉脚シュタルダー半ひねり~前方車輪~アドラー~背面車輪1回ひねり~車輪半ひねり、低棒とび越し半ひねり倒立~レイ、シュタルダー~かかえ込み月面宙返り(⇒ほぼ止める)
※各選手Eスコアがなかなか伸ばせずにいる中、非常に落ち着いた演技を見せて着地以外はきれいにまとめた大島が見事に優勝した。笹田、新竹もノーミスの演技で、Dスコアも高かったが、Eスコアで及ばず2位タイとなった。Dスコアでは一番であった美濃部はトカチェフの落下が響いて8位に終わった。
<結果>
1位 大島杏子
2位 笹田夏実、新竹優子
4位 今西裕万、山岸舞、湖山乃雅
7位 寺本明日香
8位 美濃部ゆう
平均台
○前田 早知子(レジックスポーツ)
ロンダード~後方伸身宙返り上がり、交差輪とび(⇒バランス崩す)、前方開脚伸身宙返り(⇒バランス崩す)、屈身側宙、2回ターン(⇒ややぶれる)、交差とび~後方かかえ込み宙返り(⇒バランス崩す)、後転とび~後方開脚伸身宙返り、後方宙2回半ひねり(⇒左に一歩)
○山岸 舞(羽衣体操クラブ)
交差輪とび(⇒バランス崩す)、側宙(⇒やや回転不足でふらつく)、交差とび~後方かかえ込み宙、前方開脚伸身宙返り~後転とび~後方開脚伸身宙返り、前方かかえ込み宙返り(⇒バラランす崩す)、後方屈身2回宙(⇒後ろに大きく一歩)
○池尻 麻希(日本体育大学)
ロンダード~後方伸身宙返り上がり、側宙1/4ひねり、ロンダード~後方開脚伸身宙(⇒大きくバランスを崩す)、交差とび~後方かかえ込み宙返り(⇒わずかにバランスを崩す)、ポパ、ジョンソン、フルターン(⇒わずかにバランスを崩す)、後方宙3回ひねり(⇒後ろ一歩)
○野田 咲くら(朝日生命体操クラブ)
伸身側宙、前方開脚伸身宙返り~後転とび~後方開脚屈身宙返り(⇒落下)、羊とび、前方開脚伸身宙返り両足着台、交差とび~後方かかえ込み宙返り、後方宙2回半ひねり(⇒わずかに右に一歩)
○新竹 優子(羽衣国際大学)
ロンダード~後方開脚伸身宙返り上がり、交差とび~後方かかえ込み宙返り、片足水平上げターン、オノディ、側宙1/4ひねり(ややふらつく)、交差輪とび、前方開脚伸身宙返り~後転とび~後方開脚伸身宙返り、後方屈身2回宙返り(⇒前に大きく一歩)
○中島 由香(朝日生命)
ロンダード~後方開脚伸身宙返り上がり、後転とび~後方開脚伸身宙返り、ジョンソン、交差とび、前方開脚伸身宙返り、側宙1/4ひねり、、フルターン(⇒ふらつく)、交差輪とび、後方宙2回半ひねり(⇒前に一歩)
○笹田 夏実(大泉スワロー体育クラブ)
ロンダード~後方伸身宙返り1回ひねり上がり(⇒落下)、かかえ込み前宙、後転とび~後方開脚伸身宙返り、交差輪とび、Y字ターン~フルターン(⇒バランスを崩す)、前方開脚伸身宙返り、交差とび~後方かかえ込み宙返り(⇒)、後方屈身2回宙返り(⇒後ろ一歩)
○田中 理恵(日本体育大学大学院)
オノディ(⇒ややふらつく)、前方開脚伸身宙返り~後転とび~後方開脚伸身宙返り(⇒ややふらつく)、前方開脚伸身宙返り両足着台、羊とび(⇒前に一歩)、側宙、輪とび、交差とび~ウルフとび(⇒ふらつく)、後方屈身2回宙返り(⇒着地止まる)
※非常に高難度の構成の笹田が落下で順位を落としたが、逆に非常に美しい演技を見せた田中、中島、新竹が上位に入り、その中でDスコアで上回った田中が跳馬に続いて二種目制覇となった。中島は手足の長い優雅な動きで、大きなバランスの乱れもなく2位に入った。新竹は最後の着地の一歩が悔やまれた。
<順位>
1位 田中理恵
2位 中島由香
3位 新竹優子
4位 池尻麻希
5位 笹田夏実
6位 山岸舞
7位 前田早知子
8位 野田咲くら
ゆか
○田中 理恵(日本体育大学大学院)
前方宙2回ひねり~伸身前宙半ひねり、かかえ込み2回宙(⇒後ろ一歩)、後方宙1回半ひねり~前方宙1回ひねり(⇒やや低い着地)、後方屈身2回宙(⇒後ろ一歩)
○野田 咲くら(朝日生命体操クラブ)
後方宙3回ひねり、後方屈身2回宙(⇒前一歩)、後方宙1回半ひねり~前方宙1回ひねり、後方宙2回半ひねり(⇒後ろ一歩)
○今西 裕万(羽衣体操クラブ)
後方宙3回ひねり、後方屈身2回宙、3回ターン、後方宙1回半ひねり~前方宙1回ひねり、後方宙2回半ひねり~鹿とび(・・・大きなミスのない演技)
○古西 里咲(大泉スワロー体育クラブ)
かかえ込み月面、前方宙2回ひねり~前宙1回ひねり、カデット1回ひねり、Y字2回ターン、後方宙2回半ひねり~伸身前宙、後方宙3回ひねり(⇒前一歩)・・・予選では出来なかった構成をミスなく実施。
○美濃部 ゆう(朝日生命)
後方かかえ込み2回宙(⇒つっぱってしまい、着地が弾かれる)、後方宙2回半ひねり~伸身前宙、3回ターン、後方宙1回半ひねり~前方宙1回ひねり(⇒前一歩)、後方屈身2回宙(⇒しりもちしてラインオーバー)
○大島 杏子(朝日生命)
後方宙2回半ひねり~伸身前宙(⇒両足直接出るラインオーバー)、後方宙1回半ひねり~前方宙1回ひねり(⇒大きく一歩前)、前方宙2回ひねり~鹿とび(⇒やや後ろにとぶ)、後方屈身2回宙
○笹田 夏実(大泉スワロー体育クラブ)
かかえ込み新月面(⇒わずかに前に一歩)、後方宙2回半ひねり~伸身前宙、カテッテ1回ひねり、Y字2回ターン、後方かかえ込み2回宙(⇒後ろ一歩)、後方屈身2回宙(⇒やや後ろに流れる) 
○村上 茉愛(池谷幸雄体操倶楽部)
後方伸身2回宙返り、かかえ込み新月面(⇒着地を止めて場内が沸く)、伸身前宙1回ひねり~伸身前宙1回半ひねり、2回ターン(⇒3回ターンを狙っていたが不足)、後方宙3回ひねり(⇒前一歩)
※村上、笹田のジュニア選手同士の争いとなったが、最初の2本のシリーズで大いに会場を沸かせて、軽快な音楽でも場内にアピールした村上が唯一の14点台を出して優勝。笹田はノーミスの演技ではあったが村上に及ばずに2位。3位には着地のミスがほとんどなくかなりいい出来であった今西が入った。予選ではEスコアで上位に食い込んでいた美濃部、大島のベテラン組が逆に大きなミスを出してしまい順位を落とした。
<順位>
1位 村上茉愛
2位 笹田夏実
3位 今西裕万
4位 古西里咲
5位 田中理恵
6位 野田咲くら
7位 大島杏子
8位 美濃部ゆう