ロッテルダム世界選手権現地レポート(女子予選7班)

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 現地10月17日女子予選7班。注目は段違い平行棒からスタートのアメリカ。
■アメリカ
<段違い平行棒>
RAISMAN(1994年生)、イエガー、フット1回ひねり~トカチェフ、前方2回宙(着地前に軽くとぶ)。
LARSON、エンドーひねり(少しゆがむ)、シュタルダーシャポシニコワ、シュタルダートカチェフ、シュタルダー1回ひねり~トカチェフ、後方伸身2回宙(着地前に弾む)。
SLOAN(09ロンドン世界選手権個人1位、北京団体銀メダルメンバー)、フット屈身トカチェフ~パク、フットひねり~前方フットひねり~フットシャポシニコワ、後方伸身2回宙の着地を決める。
CAQUATTO、イエガー、フット屈身トカチェフ~パク、フットシャポシニコワ、トカチェフ、月面(着地わずかにとぶ)。
BROSS(09ロンドン世界選手権個人2位)、フット1回ひねり、シュタルダー前振り上移動、閉脚シュタルダー1回ひねり~トカチェフ、閉脚シュタルダーひねり~イエガー、シュタルダー1回ひねり(少しゆがむ)~パク、月面(着地右足わずかに1歩前)。14.933(Dスコア6.2)。
 チーム得点58.299。ミスのないスタートで出足好調。
<平均台>
CAQUATTO、側宙、開脚前宙~後転とび~後方開脚伸身宙(少しゆがむ)、交差とびひねり、片足踏切前宙閉脚、交差とび~後方宙、屈身2回宙(着地左足1歩後ろに)。
LARSON、前宙(大きく前に1歩)、片足踏切前宙閉脚、交差とび1回ひねり、開脚前宙~後転とび~後方開脚伸身宙、交差輪とび、屈身側宙、交差とび~後方宙、後方宙2回半ひねり(1歩動く)。
RAISMAN、交差とび~後方宙、後転とび~閉脚伸身宙、交差とびひねり~後方屈身宙、前宙~後転とび~後方開脚伸身宙、交差とび1回ひねり(ひねり不足)、後ろとびひねり前方かかえ込み2回宙返り下り(着地1歩)。
SACRAMONE(北京団体銀メダルメンバー・跳馬4位、05世界選手権ゆか1位、06世界選手権跳馬2位)、屈身前宙上がり、交差とび1回ひねり、前宙、後転とび~後方伸身宙、ジョンソン、屈身前宙(少しとぶ)、後転とび連続~後方屈身2回宙(右足1歩後ろ)。
BROSS、しゃがみ立ち1回ターン、後ろとびひねり前宙(着地決める)、開脚前宙~後転とび~後方開脚伸身宙、交差とび~後方宙、羊とび、交差輪とび(着地ずれる)、かかえ込み側宙、前宙、後ろとびひねり前方かかえ込み2回宙返り下り(着地決める)。15.266(Dスコア6.5)。
 平均台も危なげない取り組みで乗り切る。BROSS好調をキープ。チーム得点59.164(中国を抜き1位のチーム得点)、合計117.463。世界チャンピオンSLOAN演技せず個人総合連覇ならず。
<ゆか>
CAQUATTO、屈身月面(大きく前に弾む)、後方宙3回ひねり(後ろに弾む)、片足前水平上げ2回ターン、後方宙1回半ひねり(けり損じ)~かかえ込み前宙、後方屈身2回宙(着地1歩)。若干ミスの出る演技。
SLOAN、後方宙1回半ひねり~ロンダート~後転とび~後方宙3回ひねり(着地左足大きく1歩前)、屈身月面、前宙1回ひねり、片足上3回ターン、屈身2回宙(1歩)。
BROSS、手拍子沸き起こる、伸身前宙~前方かかえ込み2回宙(着地前に)、後方宙1回半ひねり~前宙2回ひねり、交差輪とび、交差とびひねり、後方宙2回半ひねり(着地でゆがみ大きく前に1歩とぶ)。14.166(Dスコア5.6)。
RAISMAN、後方宙1回半ひねり~ロンダート~後転とび~後ろとびひねり前方かかえ込み2回宙返り~鹿とび、後方宙3回ひねり、後方2回宙(小さくとぶ)、後方屈身2回宙(小さくとぶ)。着地決め切れず。
LARSON、後方伸身2回宙(着地で膝つくミス)、後方宙3回ひねり(小さくとぶ)、後方宙2回半ひねり(けり損じ)~かかえ込み前宙、片足上3回ターン、後方屈身2回宙(止めきれず)。
 アメリカにとってゆかが鬼門。誰一人として満足のいく演技ができなかった。チーム得点55.782(合計173.245)。
<跳馬>
BROSS、ユルチェンコ2回ひねり(着地左足1歩後ろに)。ライン減点0.1。14.716。
LARSON、ユルチェンコ2回ひねり(着地まとめる)。着地位置は真ん中で正確な実施。14.966。
CAQUATTO、ユルチェンコ2回ひねり(着地少し弾むがまとめる)。
RAISMAN、ユルチェンコ2回ひねり(着地少し弾むがまとめる)。
SACRAMONE、1本目、前転とび前方伸身宙1回半ひねり(着地少し弾むがまとめる)。ユルチェンコ2回ひねり(着地まとめる)。
 跳馬で挽回したもののロシア、中国を抜くことはできず3位。何よりもゆかでミスを重ねたことがチーム力に影響した形だ。
 個人総合予選ではBROSSが58.315で2位、RAISMANが58.099で3位に入る。中国勢を抜くがロシアのMUSTAFINA(60.066)を抜くことできず。
■その他
 ハンガリーは平均台で3名の落下を出すなど乗り切れず。
 暫定団体順位は、1位ロシア(234.521)、2位中国(233.778)、3位アメリカ(233.642)、4位ルーマニア(228.495)、5位イギリス(224.921)、6位オーストラリア(224.785)、7位イタリア(219.179)、8位日本(218.895)、9位ブラジル(217.130)、10位フランス(216.961)、11位ウクライナ(213.945)、12位ポーランド(206.770)、13位ギリシャ(206.154)、14位ハンガリー(198.728)、15位ベラルーシ(197.127)、16位スロベニア(196.162)、17位イスラエル(193.379)、18位南アフリカ(192.328)、19位デンマーク(178.362)。
日本はアメリカに抜かれ8位となり、団体決勝進出の最終ボーダーラインに。