男子ジュニア海外強化合宿(イギリス)報告
期間 平成22年1月8日(金)~1月20日(日)
場所 イギリス・ナショナルトレーニングセンター(バーミンガム・リレシャル)
宿泊 同トレーニングセンター内宿泊施設
目的 ・ジュニア強化選手の競技力向上及び指導者の資質向上
・ロンドンオリンピックに向けたイギリスチームの強化状況の視察
選手団
<団長>藤原圭一(関西高校)
<コーチ>松本忠親(中京ジムナスト)、山崎隆之(池谷体操クラブ)、田野辺満(鯖江高校)、梅本英孝(清風高校)、芳村猛(洛南高校)、神崎俊(フジスポーツクラブ)、小林隆(NTC・兼通訳)
<選手>高3 吉岡知紘 (清風) 瀬島隆三(洛南) 福尾誠(関西)
高2 横山聖 (清風) 北川隼太(創成館) 中邨晃輔(洛南)
高1 野々村笙吾(市船) 市瀬達貴(清風) 岡準平(鯖江)
中3 野々村晃司(フジ) 神本雄也(池谷) 井口大輔(中京)
海外チームの合宿状況
・イギリス・ナショナルチーム(1月5日~1月17日)
・カナダ・ナショナルチーム(1月6日~1月16日)
・イギリス・ジュニアナショナルチーム(1月18日~)
・イギリス・女子ジュニアナショナルチーム(1月14日~17日)
報告
(海外チーム視察)
昨年同様、イギリス・カナダのナショナルチームと時期を合わせての合宿であった。両チームともゆか、跳馬、あん馬の強化が進んでおり、午前中のウォームアップから、ゆかの基本タンブリングの練習等を毎日実施していた。特にイギリスナショナルチームは、伸身前方宙返り連続(3~4回)から前方2回宙返り、テンポ宙返り連続(3~4回)から後方2回宙返り、跳馬の着地マットを積み上げての入りの練習等、選手・指導者が全員で強化に取り組んでいる姿勢が印象的であった。また、基本技のレベルが高いからこそ、ゆかのビックタンブリングやひねり技の連続、跳馬のドラグレスク(2~3名が練習)、あん馬の転向系の連続など高難度技の習得に繋がっている事を再確認することができた。また、両チームともジュニア選手数名がナショナル選手と合同で合宿を行うなど、一貫した強化体制が整備されていると感じた。
(日本チームの強化)
トレーニングセンターの器具は、イギリス製が中心にセットされていたが、選手は素早く器具に対応する事ができた。また、時差(-9時間)や食事にも十分対応していたため、大きなけがや体調不良を起こす選手は見られなかった。
午前中の基本練習では、ゆかの基本練習、跳馬の助走から入りの練習、あん馬の旋回、平行棒の支持振動技を中心に強化した。ゆかの基本では、タンブリングトランポリン・パワータンブリング板を使用した前方系・後方系の連続技を重点的に強化した。合宿前半では、けりの際に膝・腰が抜ける選手が多かったが、技術的な研究や全員で強化を行った結果、合宿後半では十分な成果が現れた。
午後は、技術練習をメインに行った。練習環境が大変良い事もあり、十分な時間をかけて各自の課題に取り組んでいた。また、海外のナショナル選手が間近で練習しているため、良い刺激を受けたのと同時に、日本の代表選手という自覚を持って練習に取り組む事ができた。
最後に
本合宿は、選手・指導者ともに収穫が多く、大変有意義であったと実感している。また、この合宿で得た情報等を早々に多くの体操関係者に伝達し、各所属練習の一助となって頂ければ幸いである。2月5日より、男子ジュニア強化合宿がNTCで行われるため、本合宿に参加できなかった選手・指導者と試行錯誤しながら、より良い強化合宿を目指していきたいと考えている。
最後に、本合宿の実施にあたり、日本体操協会をはじめ、関係各位に感謝を申し上げ報告とさせて頂きます。