W杯モントリオール大会現地レポート(予選)

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 ワールドカップ・モントリオール大会に、日本から馬場選手(あん馬、鉄棒)、小林選手(つり輪、平行棒)、星選手(平行棒、鉄棒)、山室選手(ゆか、あん馬、つり輪、跳馬)の4名が出場し、本日(3月6日)予選が終了致しました。
 3月3日に日本を出発し、長時間の移動や時差、外気温-10℃という環境の違い等により、体調万全とはいかないまでも、選手は持てる力を十分発揮し、出場選手4名とも決勝進出を果たしました。その内あん馬、つり輪を除く4種目においてトップで予選を通過致しました。
簡単な内容について、下記報告致します。
<予選>
■ゆか(山室)
 高難度の宙返り技や連続技を次々に決め、非常に躍動感のある演技を行っていった。途中、後方宙返り2回半ひねり~前方宙返り1回半ひねり(D+C)の1回半ひねりを前方宙返りひねり(B)に変更したが、高得点を獲得し1位通過した。
D得点 6.3 E得点 9.100 決定点 15.400 1位通過
■あん馬(馬場)
 最初の逆交差1/4ひねり一把手上倒立経過振りおろして開脚支持を倒立で多少停滞はあったもののしっかり決め、その後のEフロップ・Dコンバイン・ウゴニアンの高難度技の連続を無難にこなし、演技全体を足の乱れもなくまとめ決勝進出を決めた。
D得点 5.9 E得点 8.700 決定点 14.600 6位通過
■あん馬(山室)
 前半の逆交差1/4ひねり一把手上倒立経過振りおろして開脚支持・正交差ひねり移動を決め、その後のDコンバイン・ウゴニアンと続けていったがウゴニアンの後に体重が後ろにかかり、立て直そうと頑張ったが落下してしまった。この大過失によって決勝へ駒を進めることができなかった。
D得点 6.2 E得点 7.800 決定点 14.000 10位
■つり輪(小林)
 後方伸腕伸身逆上がり中水平~アザリアン~引き上げ水平支持と力技を続けていき、次のほん転十字倒立の部分で、慎重に行いすぎたために倒立から外れてしまい静止することができなかった。しかし、その後は立て直し、最後まで集中して演技を行い、決勝へ進出することができた。
D得点 6.1 E得点 7.750 決定点 13.850 4位通過
■つり輪(山室)
 前半の力技であるアザリアン~引き上げ中水平~引き上げ十字倒立見事に決めた。ほん転倒立で水平支持あたりまで足が下がってしまい力で戻したが、そのことにより、かなりの力を消費してしまい、後半の十字倒立と振り上がり中水平が止まらずD得点を大きく下げてしまった。しかし、最後まで諦めず行ったことにより、8位とかろうじて決勝に進出することができた。
D得点 5.7 E得点 7.400 決定点 13.100 8位通過
■跳馬(山室)
 一本目の跳躍は、ドリックスで着地まで止める素晴らしい内容で高得点をマーク。二本目の伸身クエルボ一回ひねりも無難にこなし見事に1位通過。
一本目 D得点 6.6 E得点 9.600       
二本目 D得点 6.2 E得点 9.300 決定点 15.850 1位通過
■平行棒(小林)
 バーが滑ったため全体的に車輪系の技で精彩を欠いた。しかし、棒下系・支持系をリズム良く決め終末技も開きを見せる余裕のある実施であった。
D得点 6.4 E得点 8.800 決定点 15.200 2位通過
■平行棒(星)
 前半部分の棒下のひねり技からベーレは完璧にこなしていたが、バーに違和感があり、とっさに車輪と車輪ディアミドフを入れ替えて演技を行った。途中演技の流れが詰まった箇所があったものの着地をまとめ、全体としては良い演技に仕上げた。
D得点 6.3 E得点 9.300 決定点 15.600 1位通過
■鉄棒(馬場)
 前半のアドラーひねり倒立~コールマンの連続をしっかり決め、その後のクースト・クースト1/2・エンドー1回ひねり大逆手と順調に演技を行っていった。後半のアドラー1回ひねりが倒立から外れ、実施の減点は受けたが、Dスコアは下げることなく6.5を獲得し、4位で予選を通過することができた。
D得点 6.5 E得点 8.300 決定点 14.800 4位通過
■鉄棒(星)
 入りから流れるような演技で審判・観客を引き込んでいった。後半部分のひねり技で何度を数か所難度を下げてしまったが、演技としては最高の実施で見事に1位通過を果たした。
D得点 6.2 E得点 9.000 決定点 15.200 1位通過
 決勝においても、十分な結果が得られるよう頑張りたいと思います。