アジアシニア選手権、男子優勝!
現地11月15日、男子の団体総合兼個人総合決勝が行われました。12日に現地に入ってから順調に調整が進み、チームの雰囲気もよく士気も十分に高まった状態で本番を迎えることができました。今回、カザフスタンはフルメンバーでしたが、中国が出場しておらず、また韓国も若手選手で臨んでいました。
他国の選手がミスを多発する中、日本選手は非常に落ち着いた試合運びができ、各自が安定した美しい演技を披露、終わってみれば16点以上の大差をつけて団体優勝しました。
個人総合においてもエントリーした3名がそのまま1位(山室選手)、2位(星選手)、3位(馬場選手)という順位でした。ただし、表彰については、1カ国2名という枠が設定されているので、残念ながら馬場選手は表彰台には上がれませんでした。以下、種目ごとの内容をお伝えします。
1種目めの鉄棒ではトップバッターの山室選手が、着地は後ろへ3歩あるきましたが、内容は非常によいできでした。2番手寺尾選手は着地も決め、内容も完璧な演技を披露しました。3番手山本選手は正確な演技で着地を決め、これに続きました。4番手馬場選手も更によい実施で着地も決め、本日の鉄棒の最高得点をたたき出しました。最後の星選手はアドラーひねりが少しはずれ、着地も大きく1歩あるきましたが、出だしの種目で日本はあとの種目へ続く勢いをつくることができました。
2種目めのゆかは1番手の山本選手が2コース目の宙返りの連続でラインオーバーしましたが、全体を無難にまとめてトップバッターの役割を果たしました。2番手田頭選手は最後まではほぼ完璧な実施でしたが、終末技の後方伸身2回宙返りの着地を手で支えてしまいました。3番手の馬場選手は1コース目の宙返りの連続でラインオーバーしましたが、全体としてはよい実施で次につなげました。4番手星選手は少し着地をつまりながらもうまくまとめ、最後の山室選手はすべての着地を止めるパーフェクトな演技で本日のゆか、最高点を獲得しました。
3種目めのあん馬では1番手の寺尾選手がパーフェクトな演技を決め、トップバッターの重責をみごとに果たしました。2番手山本選手は残念ながら途中、馬背上に乗りかかるミスと終末技で予定した方向に着地をすることが出来ず、終末技が認定されないという大過失を受けてしまいました。3番手馬場選手はパーフェクトな演技を行い、山本選手のミスを払拭しました。4番手山室選手はウゴニアンで落下がありましたが、その他の実施が良く、それほど大きな失点にはなりませんでした。最後の星選手はほぼパーフェクトな演技を行い、本日のあん馬の2番目の得点を獲得しました。
4種目めのつり輪では1番手の寺尾選手が倒立でぐらつきましたが着地も決め、まずまずの出だしとなりました。2番手の星選手もほぼ無難に演技をまとめました。3番手の田頭選手は力強く雄大な実施で着地も止め、チームの雰囲気を盛り上げました。4番手馬場選手は着地で2歩動きましたが、内容は非常に良いできでした。最後の山室選手は力技の判定でAスコアが-0.10下がる結果となりましたが、その他の実施は着地を含め、非常に良いできでした。
5種目めの跳馬では1番手の山本選手がアカピアンをきれいにまとめました。2番手星選手もユールチェンコ2回ひねりをうまくまとめ、着地も踏ん張りました。3番手馬場選手は雄大なドリッグスを着地1歩でまとめました。4番手山室選手はドリッグスで着地を踏ん張ってとめました。最後の田頭選手は迫力あるロペスを着地1歩でまとめました。
最終種目の平行棒では1番手の寺尾選手がほぼ完璧な演技を行いました。2番手山本選手は終末技まで、一部の隙もない完璧な演技を行いましたが、惜しくも着地で後ろに転倒してしまいました。3番手の山室選手はキレのある素晴らしい演技を実施しました。着地は後ろに大きく1歩出てしまいました。4番手の馬場選手は演技途中、前振りひねり倒立でぐらつき、脚を曲げてしまう大過失が出てリズムが狂い、着地も手をついてしまいました。最後の星選手も途中棒下1回ひねり倒立で倒立にはまらず流れてしまいましたが、着地は踏ん張りました。
以上、各種目での選手の演技の様子でした。ミスが出ても他のメンバーで補い合い、雰囲気が高まればうまくそれに乗っていくという良い意味でのチームワークがうまく働いた競技会となりました。この結果は選手たちの頑張りだけでなく、それをサポートする現場の団長、コーチ、トレーナー、審判員、そして応援し支えてくれるファンの皆さん方の力があってこそと強く思います。まずは本日、男子が団体・個人ともにアジアシニア選手権のトップを獲得することができました。明日は女子の競技となります。女子選手も順調に調整が進んでいるので、期待を込めて応援をよろしくお願いします。
男子種目別出場予定選手
17日
ゆ か:山室選手、星選手
あん馬:星選手、馬場選手
つり輪:山室選手、田頭選手
18日
跳 馬:山室選手、田頭選手
平行棒:星選手、山室選手
鉄 棒:馬場選手、星選手
男子団体優勝
個人総合優勝の山室選手